演奏会だより

赤ちゃん同窓会でのミニコンサート
  2004年6月5日(土)

久しぶりの活動再開として、先週、職員歓迎会での依頼演奏を行ってから一週間が経過しました。実は、ほぼ同時期にもう一つの演奏依頼を受けていました。そうです。赤ちゃん同窓会でのミニコンサートです。これは産婦人科が企画し、完全に患者さん向けの行事ですから、ほとんど仕事の延長線上にあるものです。

プログラム
・さんぽ
・こんにちは赤ちゃん
・みんなで歌おう
 ・森のくまさん
 ・いぬのおまわりさん
・勇気100%
・イッツ・ア・スモール・ワールド(アンコール)

先週にもまして暑い日の午後、職場の講堂で行われました。今回は84人の赤ちゃんが参加しており、その兄弟やお父さん、お母さんも合わせると総勢何人いたのでしょうか。とても数えられるものではありません。講堂に敷き詰められたカーペットの上に、もの凄い人数が集まっていました。

仕事が一段落したメンバーたちが駆けつけた頃には、すでに離乳食が配られて、赤ちゃんたちが食べていました。そして赤ちゃんの兄弟たちは走り回り、参加者のしゃべり声も大きく司会のアナウンスも聞こえない状態となっていました。とりあえず2階の控室に上がりチューニングを行いましたが、またいつもの不安が襲ってきました。そうなんです。赤ちゃん同窓会での演奏はとっても大変です。あの大人数の子供たちの前で四重奏を弾くのはかなりの忍耐力(?)が必要なのです。さらに会場は参加者の“くじ引き”で、それまで以上に盛り上がってきました。

くじ引きの後に、司会の人が「皆さん、お待たせしました。職員によるミニコンサートで〜す!」とアナウンスされ入場しました。演奏する場所を確保するものやっとであり、会場の隅にちょこんと座りました。いつもの通り、団長の大塚がマイクを持って挨拶しました。それまで立っていた人も、こちらを向いて座っており、多少は演奏を聴いていただく雰囲気になってきたものの、あちこちで赤ちゃん特有の「キー、キー」という声が響き渡っている有様でした。

ここで一つハプニングが。4人が着席した直後、ビオラの小川がふと隣を見ると、第二バイオリンのD線が「ウヨーン」と伸びて持ち上がっているではありませんか。川上は急いで廊下に出て巻き直してきました。「弦が切れたのではなくて本当によかった」。こういうことはあまりないことですが、弾き始める前であり危機一髪でした。

さて、前回までの教訓から、とにかく“元気がよくて大きな音で弾ける曲”を演奏することにし、まずはアニメとなりのトトロから「さんぽ」です。ほとんど全てをフォルテで弾く結果となりましたが、いざ演奏を始めると会場は何となく静かな雰囲気となってきて安心しました。

2曲目は赤ちゃん同窓会には最も相応しいと考えて「こんにちは赤ちゃん」を演奏しました。最近のお母さん方にはもしかして馴染みが薄いかもしれませんが、明るくて可愛らしい曲だと思います。楽器を変えて何回か有名なメロディーが繰り返されますが、途中にでてくる別の旋律も美しいものです。しかし、こういう環境で美しい旋律を表現するのはとても難しい!案の定、よく聞こえなかったためか、「あれ?終わったの?」っていう感じで、拍手もまばらでした(涙)。

次は保母さんからの要望もあって、「みんなで歌おう」のコーナーです。これは前回の赤ちゃん同窓会から始めた試みです。参加者には歌詞カードが配られており、保母さんの合図でみんなで歌いました。最初は「森のくまさん」です。これは歌詞が5番まであり、それぞれストーリー性があって面白いのですが、弦楽四重奏は全く同じ楽譜を単に5回繰り返して演奏することになります。これが実は大変!途中で、今何回目を弾いているのかが分らなくなってしまうのです。一応、数えてはいるものの、5回も弾いているうちに分らなくなってしまい、一人だけ4回目を弾いた後に、「ジャン!」とコーダの音を弾いてしまったり、、、ということが練習ではみられました。「5番の歌詞の最後が“ラララ、ラララララ、、、”となるので、それを合図にコーダに入る」、ということを目安に、本番では何とか間違えずにすみました。

次はこれまた前回と同じく「いぬのおまわりさん」です。これは2番までなので、間違えることはありません(笑)。スタッフ達が手拍子をとる中、参加者はみな一緒に歌ってくださいました。最後の曲は「やはり元気のよい曲を」ということで、「勇気100%」を演奏しました。少しざわついてきていた会場も、演奏が始まると静かになり楽しんでいただけたと思います。最後はffで全音符をダウン、アップで弾き切るのですが、まだ終わらないうちに大きな拍手があがりました。アンコールには定番の「イッツ・ア・スモール・ワールド」を弾いて終了しました。

今回は参加者が多い上に、会場は暑く、かといってクーラーを入れるほどでもないので、「窓は全開状態」であり、演奏のシチュエーションとしては厳しいものでした。赤ちゃん同窓会での演奏は大抵そんな感じになってしまい、「こんな演奏で果たしていいんだろうか?」といつも思うのですが、主催者から「是非またお願いします」と毎回依頼をいただけるのは有難いことだし、職員としてはこれも仕事の一環という認識の下、メンバーたちは頑張って弾いてきました。同窓会後のアンケートでは「ミニコンサートが良かった」という意見が多いと聞いていますので、それを励みに今後もできる限り協力していきたいと思っています。

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