演奏会だより

第三回クリスマスコンサート
 2002年12月14日(土)

このところ雪の多い日が続いていましたが今日は朝から晴れ渡り、患者さん向けの企画「クリスマスコンサート」が行われました。私たちを含む3つのグループがこの企画に第一回から参加していますが、今回で第三回を数えることとなりました。

今回はふだんの弦楽四重奏から規模を拡大し、室内合奏としての参加となりました。名づけて「とね室内合奏団」です。このあたりの詳細は雑感のページでご紹介しましたので、まだお読みではない方はそちらからどうぞDiary(2002.12-2)

昨夜、最後の練習を行いましたが、実質的にきちんとした練習はこれ一回だけで本番に臨むこととなってしまいました。なにしろ8人の職員が全員揃って練習するわけですから、集まるだけでも非常に困難です。雑感でも触れましたが「果たして大丈夫なのか?」。メンバーの誰もがそう思っていました。昨夜は2時間程度の時間が確保できたこともあり、練習後には“一応”は「なんとかなりそう」との感触を持つことができました。わりと細かい部分まで調整することもできて、ギリギリで本番に間に合わせることができたように思いました。

いよいよ当日となりました。土曜日の業務は忙しいことが多いので直前のリハーサルは無理と思っていたのですが、かろうじて一回通すことができました。

プログラム

ハンドベル演奏
(女子高生看護サークル)
 ・きよしこの夜
 ・サンタが街にやってくる
とね室内合奏団(職員)
 ・管弦楽組曲第二番(バッハ)
   ポロネーズ
   メヌエット
   バディヌリ
 ・アヴェ ヴェルム コルプス(モーッアルト)
 ・四季より「冬」(ヴィヴァルディ)
   第二楽章
   第一楽章
バンド演奏(職員)
 ・この広い野原いっぱい
 ・高原列車は行く
 ・りんごの唄
 ・大きな古時計
出演者全員
 ・ジングルベル

午後2時半頃より車椅子などで患者さんの移動が開始され、3時からの開演となりました。
出演団体は例年と同じ3団体です。まずはサンタの格好をした女子高生がクリスマスソングに乗ってハンドベルを演奏しました。昨年よりベルの数が多く、音の厚みが増した楽しくかわいらしい演奏でした。患者さんからは大きな拍手が沸いていました。

私たちは2番目の出演でしたが、かわいらしい“女子高生”から、一転してむさ苦しい8人の“おじさん”が登場することとなりました。いつものように司会を務める団長の大塚は、「男ばかりですが職員だから許してください」と言って会場の笑いをとっていました。

まずはバッハの管組です。冒頭の「ポロネーズ」は10月の病院際でも四重奏団として演奏しましたが、今回の合奏団では弦楽器の人数が2倍に増えていましたので響きが良かったように思います。「メヌエット」も四重奏では貧弱になりがちですが、8人だと良い演奏になったと思います。最後の「バディヌリ」はフルートを吹く人には憧れの名曲です。前2曲ではフルートと第一バイオリンはほぼ同じメロディーを演奏していますが、この「バディヌリ」で初めてフルートが独立してソロを吹きます。一部にやや難しい部分があるのですが、少しゆっくり目に落ち着いて演奏し、曲が終わらないうちに大きな拍手を頂きました。この管組第二番は他の管組と比べるとかなり室内楽的ですので、今回程度の人数で演奏するのもいいかなと感じました。

次にモーッアルトのアヴェ ヴェルム コルプスです。モーッアルトの晩年の作とされているこの曲は、宗教的で非常に美しい曲です。もともとが合唱曲(モテット)であるため、歌の響きをどのくらい表現できるかが課題でした。弦楽器で演奏するのも悪くはないのですが、合唱の表情を出すのは難しいです。今回はフルートを加えることで管楽器の息づかいが入り、だいぶ良い効果が出せたと思っています。こちらも演奏が終わる前から拍手が沸きました。

最後はヴィヴァルディの「冬」です。「春」はアマチュア団体でもよく演奏されますが、「冬」は難しいためか取り上げられることが少ないように思います。でもクリスマスコンサートだし、「春」というのもちょっと、、、。ということとなり頑張って「冬」を演奏しました。先に有名な第二楽章を演奏しました。フルートがいたので主旋律を担当してもらいました。単独でもしばしば演奏される第二楽章ですので、どこかで聴いたことのある患者さんも少なくなかったようでした。

最後に「冬」の第一楽章を演奏しました。第一楽章のバイオリンソロは本当に難しいです。。アマチュアが弾くのはかなり大変だと思いますが、今回は赤ちゃん同窓会でバイオリンを担当した職員に弾いてもらいました。この曲のみフルートは降り番となり弦楽器だけの演奏となりましたが、私たちにとって一番緊張するプログラムとなりました。ソロバイオリンと伴奏弦楽器群との受け渡し、Tutti部分のしっかりとした演奏、ソロを支える通奏低音の弾き方など、難しい部分が多い曲でしたが、昨夜の練習の甲斐があってか今までの中で最も良い演奏ができたと感じました。落ち着いた中にも緊張感を持って弾くことができ、最後のヘ短調の和音を弾くところでは自分たちも感激しました。

続く3番目の団体は昨年と同じバンドです。メンバーが若干変わっていましたが、お年寄りにも馴染みのある曲を取り上げ会場の皆さんも一緒に歌うという、楽しい雰囲気に満ちた演奏でした。メンバーの一人がマイクを持って会場内を回って、さながら「のど自慢」のようでしたが、患者さんも楽しんでいました。

最後は定番の「ジングルベル」です。とね室内合奏団とバンドのメンバーが演奏する中、女子高生がリードして会場の皆さん全員で歌いました。全部で一時間程度のコンサートとなりましたが、とても良い雰囲気で終了しました。手を振りながら患者さんを送り出す中で、ふだんは暗い表情をしている脳外科の患者さんが笑ってエレベーターに乗って行かれたのが印象的でした。

とね弦楽四重奏団としては初の試みで室内合奏にチャレンジしましたが、何とかうまくいって内心ホッとしているところです。このクリスマスコンサートは職場の一大行事となりつつありますが、今回は四重奏のメンバーにさらに4人の職員を加えて参加することができ、患者さんと職員の関係をより身近に感じていただければ幸いと思います。
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