演奏会だより
第二回病院祭での演奏 2002年10月20日(日)
昨年、初めて参加した「病院祭」です。今年も主催者から声がかかり、演奏する運びとなりました。今年の病院祭のメインコーナーでの催しは、医学講演の他、新しく楽しい試みとしてダンベル愛好会による「ダンベル体操」や、新しく発足した職場の演劇部による演劇など盛りだくさんでした。
とね弦楽四重奏団は、昨年同様、最後(15時より)の出演となりました。曲目については悩みましたが、秋に相応しい曲を多く取り上げながら、今回初めての試みとしてフルートとの合奏を考えました。
プログラム
もしもピアノが弾けたなら (弦楽四重奏)
まっかな秋 (弦楽四重奏)
虫のこえ (弦楽四重奏)
小さい秋みつけた (弦楽四重奏)
夏の思い出 (フルート五重奏)
ポロネーズ : 管弦楽組曲第二番より (フルート五重奏)
ここに幸あり (フルート五重奏)
勇気100% (弦楽四重奏)
愛の喜び (弦楽四重奏)
川の流れのように (弦楽四重奏)
アンコール : もみじ (弦楽四重奏)
演劇部の催しの後、ほぼ予定通りの時刻に演奏が始まりました。楽器を持って出て行くと、すでに70〜80人ぐらいの方々が集まっていました。少しざわついている中、メインコーナーの司会者から、当団団長の大塚氏へと司会がバトンタッチされました。演奏の際にはいつも団長がマイクを持って挨拶し、曲の解説を行っています。
まず、「もしもピアノが弾けたなら」です。毎度のことながら、一曲目は緊張します。クラシック風に編曲されたこの曲は、それほど難しくはありませんが、序奏部から何となく合わず少し慌てました。特に第一バイオリンの新行内が非常に緊張しているのがわかりました。しかし、主題が出てきてからは少しずつペースを取り戻し、何とか形を保つことができました。
四重奏を始めてから、「第一バイオリン奏者というのは本当に大変だな!」といつも感じます。メンバーに合図を送りながら、自らリードして主旋律を弾く。伴奏部が少しずれても、あまり目立たなかったりもしますが(本当はいけませんが)、第一バイオリンが間違えると誰にでもわかってしまいます。常にプレッシャーを感じながらも頑張っている第一バイオリンの新行内氏は、メンバーの中では最年少ですが、「本当によく弾いてくれているな!」と思います(今回のこの原稿を書いているのは、もちろん第一バイオリン以外の団員です)。全国の四重奏団で第一バイオリンを担当されている方々は、いつもどのような気持ちで弾いていらっしゃるのでしょうか?
次は、秋にちなんだ童謡を3曲披露しました。いずれの曲も、それぞれ特徴を持った編曲がなされており、楽しく聞いていただけたのではないかと思っています。特に「小さい秋みつけた」は、弦楽四重奏で演奏するにはピッタリの名曲ですね。
ここで、フルートの登場です。この頃には、もっと人が集まってきて100人位になっていました。団長が曲を解説している間に、他の団員は椅子を5人分に並べ替えました。当初は、「フルートはソリストとして弦楽器の前で立って吹く!」なんて言っていたのですが、本人が嫌がったので座って演奏することとなりました。今回フルートを吹くのは、やはり同じ職場に勤務している職員です。私たちは職員のみで弦楽四重奏団を組むことができただけでも喜んでいるのに、さらにフルートも加えた合奏ができるというのは非常にラッキーです。彼自身も、弦楽器と一緒にアンサンブルができることを喜んでいました。
まずは「夏の思い出」です。この曲は「尾瀬」という地域を歌った歌なのですが、実は「尾瀬」というのは私たちの職場の管轄内です。季節になると「もう水芭蕉が見られるよ!」などと言う会話を耳にします。ですから当地の人にとっては、実に馴染み深い曲なのです。弦の伴奏に乗ってフルートが爽やかに演奏する「地元の歌」に対して、大きな拍手を頂きました。
次は、バッハの管弦楽組曲第二番から有名な「ポロネーズ」です。この曲は、フルートを練習している人は必ず吹くというほどの名曲です。しばしば単独でも取り上げられて演奏されます。中間部ではフルートとチェロだけで演奏するようになっており、本番3日前にこの部分を2人だけで練習していました。果たして本番ではどんな演奏になったでしょうか?
この中間部はなかなか難しいと思いますが、何とか2人で頑張って演奏しました。しかし、冒頭において、フルートの合図と弦楽器群とが合わずに、その後、数小節にわたってずれてしまうというハプニングが生じました。練習では決してなかったことだけに、少し慌てました。本番では何が起こるかわからないということを痛感しました。
フルート五重奏の最後は、「ここに幸あり」です。これは映画の主題歌だそうですが、団員の一人はテレビのコマーシャルでこの曲の一部を耳にし、「フルートで演奏したらきれいだろうな!」と感じて編曲しました。お客さんの中に、映画を実際に見た世代の方がどれ位いらっしゃったかはわかりませんが、曲の美しさもあってか楽しんでいただけたようです。
ここで再び弦楽四重奏に戻ります。子どもさんも少なくないので、「何かアニメの曲を!」と考えていたのですが、「トトロ」や「ドラえもん」はもう何回も演奏しているし、「何か他の曲を」と考えました。今回は「忍たま乱太郎」の主題歌である「勇気100%」を取り上げました。ゆったりとした序奏に続いて、軽快な主題が始まりますが、歌詞にも歌われているように大変勇気付けられる曲だと思います。
中間部は第二バイオリンとビオラを中心に転調を繰り返しながら盛り上がっていきますが、とても難しいのです。曲目解説の中で団長の大塚氏は、「中間部の第二バイオリンとビオラは勇気100%で頑張ります!」と紹介し、会場の笑いを取っていました。2人は失敗して笑われることのない様にとプレッシャーを感じましたが、何とかこなして(ごまかして?)、その後に続く第一バイオリンによるテーマへと引き渡していました。全員で勇気をもって臨んだためか、今回の演奏の中では最も大きな拍手をいただきました。
次いで、クライスラーの「愛の喜び」です。今回のプログラムの中では最も難しく練習に力を入れた曲です。私たちにとっては、ワルツ特有のテンポ感の共有と、複数の異なるワルツを弾き分けるのが一番の課題となりました。また、この曲はバイオリンを弾く者にはあこがれの名曲ですが、高齢者の方々には???という感じだったかもしれません。さらに童謡やアニメなどに比べると演奏時間も長く、結果としていま一つ受けが良くなかったようです。いつも感じることですが、病院という場では皆のよく知っている曲が喜ばれるようです。
最後は、毎度お馴染みの「川の流れのように」で締めくくりました。その後アンコールとして、やはり秋の有名な童謡「もみじ」を演奏して終了しました。
思えば昨年、第一回の病院祭において演奏してから、ちょうど1年が経過しました。昨年は、職場の行事で演奏を依頼されたことに団員一同が喜び、緊張しながらも意気込んで弾きましたが、今回は第二回となり、何となく無難にこなした感じでした。考え方によっては慣れてきたとも言えるのですが、演奏に臨む時は「昨年のような新鮮な気持ちをいつまでも忘れずにいたいな!」とも感じた今回の演奏会でした。
演奏会履歴へ戻る