コオロギ類(動物)                   
秋の鳴く虫 * Mog



[鳴くむしの豆知識]リンクの度に替わります。






    
 

    *コオロギ類*

    
     

* コオロギ *

 

 餌は動物質として犬のえさ、それも幼犬用のえさは高いので成犬用とする、
さらに、大きいペット店では時々「試供品」があり、1年間・すう箱飼える、
ただほど安いものはない、お店では「成犬」と言い、「虫」とは言うな!!。
スズムシのえさも売っているが、これは高い!!
植物質として、にんじんがいい、
リンゴは好食するが、やや高く、腐敗も早い。
 飼育上は、ガラスやプラスチックはに登れないが、外敵もありフタは必要。
 広い飼育容器の中で一ヶ所湿った処があれば、そこだけに産卵するので卵の管理がし易い。
(このときは他の所は砂漠状にする。)
 農村や山林ならどこにいでもいるが、地域によって種類は相当変わっている。
暗くなって電池を照らしながら歩くとよく飛び出るので手網にとる、
適当な斜面の草地はコウモリがさを逆さに受けてはたきこむのもいい、昼でもいいが
夜の方が種類も量もたくさんとれる。
 オスとメスがあきらかに同じ種類と思われるものもあるが、羽の形も異なり、
ミツカドのように顔立ちがぜんぜん違うものもある。
 そこでエンマ以外は大水槽に混合で飼い、エサを十分に与えて
9月中旬も過ぎてメスの腹も膨らみ、オスが減ってきたころ、同じ形のメスのみ集めて
産卵させ、ミツカドが分離できた。  これからはツヅレサセなども分離したい。

 

       

* エンマコオロギ *

 

    とにかく、たくさんいるし、大きいし、一番目に付くのがこれ、
捕りやすく、飼いやすく、よく産卵し、よく孵化する
困った点は、防虫網を食い破ることか、(フタホシコオロギも同様)
 湿った砂と、イヌの餌があればいい。
 木の葉などの隠れ場所があれば、共食いが減り、収容力が格段にアップする。

 

       

* フタホシコオロギ *

 

 大きさはエンマコオロギくらいか、鳴き声もおおきく、年中産卵し、
よく殖え、全世代が同居する。熱帯型の虫で、年中30℃が必要である。
また病気が出やすく、しばしば全滅する、他のコオロギ類にも伝染する。
感染したものは直らないが、砂や容器・器具の熱湯消毒が予防にはなる。
飼育中のものは死骸や弱った虫・ごみを取り除き、イソジングーグルを薄め、
(うがいするくらいに)砂に撒くのが効果的。
 声を楽しむより、両生類・爬虫類のえさとして、利用されている。

 

       

* コモダスエンマコオロギ *

 

 牛窓町で、満潮時に海水が入る湿地があった。そこには蚊が湧かないと
地元で話していた、ここのエンマコオロギがやや小型で丸みのあるのに
気がついていたが、エンマと思っていた、
 しかしこの隣の高い畑には普通のエンマがおり、明らかに住み分けて
いるのがわかり、同定をお願いしたところ、オーストラリア産のコモダスエンマ
とわかった。
 飼いかたなどコオロギ類と同じであるが塩分に強いし、塩分は必要である。

 

       

* タンボコオロギ *

 

 水田のあぜや休耕田で6月ごろよくないている。あぜみちを歩いていると、
飛び出すことがある。1月〜6月ごろ枯れ草やわらたばの下にいる。
 わら束の下には、数匹いることがあるが、分布は薄く、翌年もそこで捕れるものでも
ない、
 年2化と言われるが、岡山で飼育していると6月〜9月までどんどん
殖えつづける。しかしなぜか全滅もある。薄く飼い、容器は替えること。
その間卵から成虫まで全部見られる。 当然ながら少し暖房すると、年中
ふえ続ける。
 秋に成虫になったものがそのまま越冬できる。熱帯性のフタホシやカマド
とは異なり、県内産でもあり、暖房が一切要らず、飼育しておれば年中成虫が
得られるので、両生類等のエサ用に期待される

スズムシ< br>


鳴く虫のなかでは1番よく飼われておりよく売られているが自然界での入手は

相当困難である。 山間地で夜間スズムシの、声を聞く地帯で山すその草

それも傾斜面の草を見つけ、下にコウモリがさを受けてほうきなどで勢い良く たたくと

飛び出ることもある、これを手でとる。

またこのような地域で8月下旬〜9月上旬にスイカや南京のつるを掃除した畑で

草のない所を夜遅くよく見ると真っ黒なスズムシだけが見つかることがある。

1匹いるとさらにその周りをよく捜せば次々といるものである。

 お店では相当長期間にわたって鳴いている成虫を売っている、 これはスズムシの卵が

冷蔵できるからで、需要に応じて取り出し、 温室に入れる、

 この時期のずれが成虫発生期のずれとなります。

 長いあいだスズムシを飼っている人がいる、500匹殖えたとか 1000匹いるとかいう

人がいます、

しかしある年に激減したとか、 全滅したという話もききます。

飼育設備を見ると底の土を何年も換えていないとか、ふたのアミが不完全で、

小さい「クモ」がいたこともあり ます、底土が乾燥していたり、 餌が切れていたり、

餌にかびが発生 していたり、ものすごい過密状態だったり、 とにかく毎日観察することです。

香取線香もマットも、冷房も暖房もない所、直射日光の当たらない所に置く。

なにもいない冬でも、月に1回は、乾燥していないか、かびていないか、

ふたはくも はと気を配るべです。スズムシもいきものですから。

 スズムシやその他の鳴く虫を庭とか幼稚園に放して自然のように聞きたい という人もいます。

むしは「わく」といいます。 条件が整えばどんどん殖えるものです。

しかし条件の1つでも欠ければ放しても定着しません、殖えません。天敵もたくさんいます。



マツムシ< br>
    字で書くと「チンチロリン」となるが、「ピンピロッ・ピンピロッ」と早口で

甲高い声しかし良い声である。 スズムシ大であるが非常に敏捷に飛び跳ねしかも

止まってじっと隠れている、枯れ草色の保護色で隠れるのがうまい。

30cm位の草の上にも飛び上がる、採集しにくい虫である。

夜鳴いている場所で池や道路の斜面などで草丈のやや低いところ(刈った後で

20〜30cm伸びたところ)を昼間でもいいから長靴でどっかどっか歩く、

大げさに跳んで逃げるのはバッタやキリギリス、これに惑わされずに枯れ葉色の

マツムシのみ捜す。

 5kmとか10kmとかの斜面で盛んに鳴いていても、 捕れる場所は限られて

他ではなかなか捕れない。しかもその場所はその時の草丈や

野焼き等で変わり、毎年同じでもない。(だいたいそのあたりでは捕れる)

見つけるとすばやく手あみにすくいとるが、あらかじめふちの針金を短くし、

逃げにくくするとともに、ふちを曲げお腹にフィットするようにしておき、

ここにふせる。

あみから逃げるのも忍者なみできわめてすばやい。 これを手で包み込み、

(握ったり・つまんだりしないで) ビニール袋へ入れる。

中に草を入れるのは当然であるが時節がら蒸れないように捕れたら早めに

帰ること。

 3〜5匹なら海苔のびんで十分、ガーゼのふたで、ゴムで止める。

プラスチックケースの場合、上面には布やガーゼを貼り、

(6割くらいテープでとめ、両側に手が入るくらいは止めず残す)

この上に プラスチックケースのふたをする。

(このふたはウマオイの子や、カネタタキ・クサヒバリ等にも応用できる)。

成虫の餌はコオロギと同じで底に湿った砂を入れる。

管理中逃げないよう十分注意する、手を入れるとそのわきからすり抜ける。

虫がじっとしているようでもわずかな隙間があればどんどん逃げる。

 産卵用にわら束を用意する。ワラ・ススキ・カヤ・トウモロコシ・ その他の

稲科植物をいろいろ混ぜて束にする。直径3cm、長さ10cm位、2ヶ所を

麻ひもで硬く縛る。(たこ糸は腐るのでだめ、なければ針金で)

この束をぐらぐら茹でる(約20分以上) さめたら飼育容器内に少し埋める。

(この束はなかなか乾きにくい)草を数種類するのは何が最適か不明なためと、

柔らかい草のみでは束が早く腐り扱いにくいため。

親が死んだらこの束は1つのプラスチック水槽にまとめるが、あらかじめ

底に穴をあけ、微細な網を貼って水が抜けるようにする。

底には湿ったきれいな砂を大目に入れ、度々水をかけることで、

たばの乾燥を防ぎダニ等の予防にもなる。冷蔵はしないこと、

マツムシの卵は冷蔵には特に弱い。

 5〜6月になると発生が見られる。 この時特別な餌付けがいる。

菊科植物の枯れ葉である(菊やヨモギの葉を食器乾燥機に入れるとすぐできる)

これを食べないと成長しない。 以降は親と同じであり、

過密にならぬよう分けるなり、大型水槽に移す。

アオマツムシ< br>
          近年岡山で街路樹でリーリーとはでに鳴いているのがこの虫である。

成虫は木の高い所を大きく動きまわり、隠れるのも上手で、なかなか

捕れないが、 8月中旬コウモリ傘を下に受けて、山すその木をたたくと、

よく子が飛び出る。 子でも敏捷に跳ねまわり、隠れるのもうまい。

 外来昆虫であり、鳴声もかんだかい金属音で、声を楽しむような風情

ではない、しかしこれは感受性の問題で評価はいろいろである。

 犬のえさはあまり食べないようだが、私は入れている。

リンゴは好物である。

クサヒバリ< br>
           山に近い生け垣や、山沿いのかん木などの下にコウモリ傘を受け、

上からたたき落とす。 虫が小さいのと、敏捷に飛びはねるので、必ず

1匹ずつフィルム・ケースに入れる。(あらかじめ、小さい穴を開けておく)

、 このときカネタタキがよく入り、ときにツユムシやまれには、クダマキモドキも

入る。8月中旬ならアオマツムシの子が入る。

クサヒバリに限って10月でも捕れる。

 飼育はノリのびんが扱いやすい、大きい容器ではうまく隠れて

観察できない。

ガラス面も縦横に走りまわるので、ビンの上部1〜2cm位バターを塗って

おき、乾くのでときどき塗り直すのがよい。 (冬はサラダオイル)

上面は布を輪ゴムで強くとめる、餌はコオロギ類と同じ。

 産卵用に中に砂土を入れ、木を植える、あまり樹種は選ばないが移植に

耐えるもの、樹皮が厚くならぬもの、屋内(日陰)に強いもので、あおき・

マサキ・アジサイが よく使用され、カネノナルキも、要る時に挿し木できる、

卵はこの木に産みつけ、

その後下の土を貼り付ける習性があり、3mm位のかさぶた状になるので

産卵がすぐわかる。

孵化まで木を生かしておく、出る虫は小さいのでときどきバターを塗り直して

待つ。

 鳴声はやや小さいながらきれいな音色でりーーーーーーーと、長く続けて

鳴き、昼も夜も鳴き、しかも9月から11月頃まで鳴くのでファンも多い。

            カンタン< br>

 このむしもゆっくりながらガラスも登る、 犬のえさや人参も食べるが 変わっているのは砂糖が

絶対要ること、 小さな容器に砂糖を少し (黒さとうでも・白でも・グラニューでも)

入れておくと水分を吸って液状となるが、 これをなめている。1回置けば、数カ月(死ぬまで)

そのままでいい。      岡田氏のお話からハチミツを与えたがこれでもよかった。

  クサヒバリほどではないがよく飛び跳ねる。しかしゆびでつまむと、足も触角もすぐばらばらに

なるはどもろい。採集や逃げたときにはプラコップやフィルムケースに追い込む。

産卵習性も変わっていて、ヨモギやキクの茎に「きり」で穴を開けたような傷をつけ中に生む、

この傷で産卵がわかる。 自然界では1本の木に1〜2ヶ所の傷が時々見つかるが飼育下では 

10cmの茎に10以上も集中して産卵し茎が枯れることもある。  

鳴声はリーローリーローリーローと長く続きとても耳ざわりのいい音色で、

古来これを聞きながら眠ると「カンタンの夢まくら」と言われ、いい夢を見るとか、

気持ちよく眠れるとかいわれ、鳴く虫の女王と賞賛されてきた。

BUT・BUTじゃがしかし、これは腹の黒くなったものに限る。

 内陸の山地でとれたものに限られ、海岸や島で捕れたものは全身がうす緑で声は非常に悪く、

かすれたような声でしかも切れ切れである。      この両者は海岸地帯には混在し、

腹の黒さもいろいろで声も、いろいろな程度のものがある、ともあれ鳴声を楽しむなら

山で捕るべきである。

採集は、夜鳴いている地帯を確認し、昼間でも良いが朝のほうが、動作も緩慢で取り易い、

ヨモギの葉・ハギの葉・クズかずらの葉によくいるのでまずこの植物を探す。

コウモリ傘を逆さに受けて、棒で叩くと落ちてくる、後はクサヒバリと同じ。

       カネタタキ< br>

             山すその木や古い庭園・公園におり、民家の生け垣でも20年も経てば住みつく、

声も小さく、かすかに「チン・チン・チン」と鐘をたたくような金属音が

聞こえるか聞こえないか位のもので、虫も小さく目に付くことはまずない。

コウモリ傘にはたきこんで、はじめてわかる「わに」型の虫である。

 えさはコオロギと同じ。

 小型でガラス面も走り回るため、飼育容器はクサヒバリ同様「のり」のビンで、

くちにバターを塗っておく。上は当然布でふたをする。

 産卵はアジサイの折ったところと言われていたが大友氏が湿った脱脂綿に

よく生むことと孵化することを発見した。



  カマドコオロギ< br>
                  大きさはスズムシと同じ、ハネがあまり見えずやや細く感じる。

 虫の本によると、夏はどんどん殖え続け、冬はイロリの周りだけに生き残る。

こういう生活を続けながら東北まで分布を広げたと言われるが、

イロリがなくなった時ほぼ全滅し、今は岡山にも見られない。

ただ温泉地や古い動物園に生き残っている。

暖房の普及でゴキブリが広がったのと対象的である。

 冬は20度位の温度が必要で、年中増え続ける。しかし低温には弱く卵まで

全滅する。

 えさも、産卵習性もコオロギ類と同じ、鳴く虫というよりは両生類・爬虫類の

えさに期待されている。

 今、ペット業界に出回っている「ヨーロッパイエコオロギ」 は形も生態もよく

似ている。

飼育に30℃必要で、両生類・爬虫類のえさとして、利用されている。

        シバスズ・マダラスズ< br>
         しばふや稲刈り後の水田をよく見ると5mmくらいの小さいコオロギが

飛び跳ねている。 足が透き通って「まだら」に見えるのがマダラスズ・

そうでないのがシバスズ、これが1番

小型かと思っていたら、まだ小さいのがいた、2mm位でありの巣の居候

アリツカコオロギがいた。 しかしこれは鳴くかどうか?

 シバスズ・マダラスズは小さな声でジーーーーーーと鳴く、年2化性・タマゴ越冬

    クチキコオロギ< br>

 鳴く虫の季節も過ぎて(○月)クサヒバリを求めて山すそをたたいていた時に、

  受けたこうもり傘にやや大きめのコオロギが飛び込んできた、

  クサヒバリのように、すばやく動き回った、同行した藤原さん、クチキだと言う

  後で図鑑を見るとひらべったいコオロギで正にクチキコオロギのメスで

   報告に行ったが、標本にされそうで、写真だけでご勘弁願った。後飼育してみて、

  大き目の木の「うろ」に隠れていて出歩くことは無かった、死ぬまで

   ゴキブリのように狭い隙間ではなく、広い空間にいろんな世代が同居している

  そうです。

   

 秋の鳴く虫・コオロギ類を飼育している方, 飼育したい方へ, 今までの方法に工夫を加え、採集・飼育・繁殖にとりくんだ 記録です。新しい技術を教えていただければ幸いです。           


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