スペース・サタン 米 1980年 89分 |
テレビ番組『チャーリーズ・エンジェル』で一躍人気者になったファラ・フォーセットのもとには映画への出演依頼が殺到した。彼女が選んだ映画は『シャレード79』と『サンバーン』という2本のミステリーだった。これがまったく面白くなかった。続いて彼女は本作に出演した。これもまったく面白くなかった。彼女のキャリアはこれで終わった。 『炎の人ゴッホ』や『スパルタカス』の重鎮、カーク・ダグラスは人気が低迷していた。『悪魔が最後にやって来る』というイタリア製Z級オカルト映画に出たのがいけなかった。名誉挽回で本作に出演。彼のキャリアはこれで終わった。 マーチン・スコセッシの監督第1作でデビューし、『タクシー・ドライバー』で注目されたハーヴェイ・カイテルは、『地獄の黙示録』の主役に抜擢されたが、コッポラと喧嘩して降ろされたばかりだった。金が必要だった彼は、仕方なく本作に出演した。彼のキャリアはこれで終わった。 というわけで、『スペース・サタン』は出演者3人のキャリアを撃沈した呪われた作品である。 |
物語は極めて俗で下らない。 若き日のハーヴェイ・カイテルが見られるのは嬉しいことであるが、しかし、彼は明らかにミスキャスト。狂犬の如きカイテルが宇宙服を着ることぐらい不似合いなことはない。 |
備考 |
『プレイボーイ』誌に掲載されたハーヴェイ・カイテルへのインタビューより、本作に関する部分を抜粋してみよう。 「80年代、あなたはイタリアのTVなど海外で仕事をした。何故です?」 |