映画の前半は、大英帝国の科学技術が如何に優れているかの自慢に割かれているのであるが、この部分に変な描写が集中する。
例えば、太陽光線を用いた兵器を紹介するシーン。外にある巨大な鏡で太陽光線を集めて、これを小さな鏡に反射させて、レーザー光線のように照射するのであるが、
「鉄も溶かすんですよ」。
とかいいながら、机の上にある鉄を溶かす。私は科学には詳しくはないけれど、鉄が溶けるのならば机も溶けてしまうと思うのだが.....。
で、今度は都市の模型を持って来て、ビル群に照射して丸焼けにする。
「ほら、2万人の命が失われてしまいました」。
そう云うけど、実際に燃えているのは模型なのだよ。
「海はどうでしょうか?。ほら、この通り。あっという間に蒸発してしまいます」。
だけど、蒸発したのは模型の海だ。本物のビル群を焼き払い、海を蒸発させるためには、それこそ呆れるほど大きな鏡が必要だと思うのだが.....。
それから、宇宙服による訓練のシーン(左写真)。
「この服を着ると身軽になります」。
とか云うのだけれど、訓練中のこの二人、どう見てもサーカスの軽業師なのだ。女を持ち上げたり、宙に飛ばしたりと、とても宇宙旅行に必要な訓練だとは思えない。しかも、芸の後、二人でポーズをとったりする。
他にも素人の眼で見てもおかしなシーンが散見される。「と学会」で詳しく検証してもらいたい作品である。
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