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サスペリア
SUSPIRIA

伊 1977年 99分
監督 ダリオ・アルジェント
脚本 ダリオ・アルジェント
   ダリア・ニコロディ
音楽 ゴブリン
出演 ジェシカ・ハーパー
   アリダ・ヴァリ
   ステファニア・カッシーニ
   ウド・キア


「決して、ひとりでは見ないでください」
 このコピーをCMスポットでしゃべっていた人が父の高校時代の同級生というだけで何か得した気分になったもんだ。『サスペリア』はそれほどに日本国中にセンセーションを巻き起こした。信じられないことだが、今で云えば『タイタニック』に比肩するほどの大流行だった。
 とにかく殺戮描写が斬新だった。ステンドグラスが割れて、血みどろの女が落ちてきて首を吊る。カメラが足元と辿ると、床一面も血みどろで、そこには顔面にステンドグラスがザックリと刺さった別の女が倒れている。この冒頭の殺戮描写だけで「つかみはOK」。後はグダグダになる一方だが、原色の凄まじい配色と、気が狂ったような音響のハッタリの前には、ただただ感服するばかりである。


 物語は、改めて観ると支離滅裂で、何が云いたいのかさっぱり判らないが、まあいいってことよ。イタリアが生んだ鬼畜監督、ダリオ・アルジェントの奇想の美学を楽しむべし。デヴィッド・リンチと同じで、この人の映画は論理的に受け止めてはダメなのだと思う。
 しかし、アルジェント御大、これまでの作品は「ジャーロ」と呼ばれるスリラーばかりだったのだが、本作を契機にオカルトへと突き抜けた。何故かと云うと、どうも、この頃におつきあいが始まったダリア・ニコロディ(アーシア・アルジェントのおかあちゃん)の影響が大であるらしい。なんでも、祖母が魔女だったのだそうだ。そんなわけで、少女いじめに眼のないサディストの男と、オカルト狂の女が結ばれた結果、本作が産み落されたのである。

 ところで、今日でも心霊番組でたびたび取り沙汰される「タクシー運転手の後頭部に映る男の顔」(左写真)。これは幽霊でもなんでもなく、アルジェントのイタズラである。騙されないように。


関連人物

ダリオ・アルジェント(DARIO ARGENTO)


 

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