マニトウ
THE MANITOU
米 1978年 104分
製作 ウィリアム・ガードラー
監督 ウィリアム・ガードラー
原作 グレアム・マスターソン
脚本 ウィリアム・ガードラー
トム・ポープ
音楽 ラロ・シフリン
出演 スーザン・ストラスバーグ
トニー・カーティス
ステラ・スティーブンス
バージェス・メレディス
女性の背中に身ごもった400年前のインディアンの悪霊ミルカマカス。再び現世に産み落とされ、コンピューターの霊と宇宙銃撃戦を繰り広げる.....という奇想天外なこの映画、褒める人もたまにいるが、私はまるでダメだと思う。しかし、余りにもダメ過ぎて「天然」の域に達してしまっている。だから、ゲラゲラ笑いながら観ることができる。
例えば、ミルカマカスがトカゲの悪霊を呼び出すシーン。現れたのはヘタクソな着ぐるみのトカゲである。それが四つん這いでシコ踏んでおる。客観的に見て失笑すべきシーンだが、出演者たちは脅えている。
それから、ミルカマカスが笑うシーン。この小人のインディアン俳優、誰かに似ているなあとよく考えたら、『ゆきゆきて神軍』の奥崎謙三だった。
そして最後、こんなテロップが現れる。
「1969年、東京の15歳の少年の胸に腫瘍が発生。それは、明らかに人間の胎児であった」。
嘘を云うな、嘘を。私は長いこと東京に住んでいるが、そんな話、聞いたことない。
本作は、ワーナーから『エクソシスト』の盗作だとして訴えられた『アビイ』、『ジョーズ』のコピー作『グリズリー』を撮った「驚異の二番煎じ男」、ウィリアム・ガードラーの遺作である。フィリピンでの次回作のロケハン中にヘリコプター事故でこの世を去ったのである。享年30歳。もし、彼が今生きていたらどんな怪作を撮っていたのかと思うと残念でならない。
↑どえらい想像妊娠。
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