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グレアム・ヤング 毒殺日記
THE YOUNG POISONER'S HANDBOOK

英 1994年 93分
監督 ベンジャミン・ロス
脚本 ベンジャミン・ロス
   ジェフ・ラウル
出演 ヒュー・オコナー
   シャーロット・コールマン
   アントニー・シャー


 今日は朝からこんなニュースが舞い込んだ。

《母親に劇物、女子高生逮捕=意識不明、タリウム検出−自分も自殺図り入院》
 母親に劇物を与え殺そうとしたとして、静岡県警少年課と三島署などは31日、同県東部の県立高校生の少女(16)を殺人未遂の疑いで逮捕した。入院して意識不明となっている母親の体内から劇物のタリウムが検出され、少女の部屋から容器に入ったタリウムが見つかった。
 少女は自分も薬物をのんで自殺を図り、21日に入院。31日に退院したという。
 同課などは、動機やタリウムを摂取させた方法などについて、詳しく調べる。少女は「母がタリウム中毒になったことは知っていた」と話しているが、「そんなことはしていない」と容疑を否認しているという。
 調べによると、少女は8月中旬ごろから10月20日ごろまでの間、自宅などで何らかの方法で母親(47)にタリウムなどの劇物を与え、殺そうとした疑い。
(時事通信) - 10月31日23時1分

「タリウム」と聞いて、真っ先に思い出されるのがグレアム・ヤングである。彼女は間違いなくグレアム・ヤングを知っている・・・と思っていたら、中学時代の文集の「好きな芸能人」の項目に、
「有名人(あまり有名ではないかもしれないが)ならグレアム・ヤング」
 と書いていることが報道されていた。うん。あまり有名ではないぞ、グレアム・ヤングは。それに浮いとるぞ、君。文集に毒殺魔の名を書くバカがおるかい。

 で、映画の方であるが、これがなかなかよく出来たブラックユーモアの佳作である。コメディにすることで、ヤングの不条理な犯行をより一層不気味なものにしている。事件当時のヒット曲を随所に流しているのも良い。スコセッシの『グッド・フェローズ』や『カジノ』のような臨場感溢れる効果を生み出している。もっと多くの人に観てもらいたい作品であるが、文集に毒殺魔の名を書くような浮いた人はお断りである。


 

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