1991年4月10日、グラスゴーのホワイトヒル中等学校で、生徒の一人が同級生を刺し殺すという事件が発生した。
バーバラ・グローバー(16)は同級生のダイアン・ワトソン(16)が恋人に色目を使っていると感じていた(恋人がバーバラと別れるために、ダイアンのことを口に出したという話もある)。怒り狂った彼女はダイアンとその弟を再三に渡って脅した後、犯行当日の朝に校庭で、キッチンナイフで切りつけたのである。肝臓と心臓を刺されたダイアンはほぼ即死だった。
間もなく逮捕されたバーバラ・グローバーは、殺人容疑で有罪となり、未成年であることが考慮されて不定期刑を云い渡された。そして、8年後の2000年1月26日に釈放された。ちょっと早いでしょ。
なお、ダイアン・ワトソンの弟、アラン(15)は英国の大衆紙『ヘラルド』による誤った報道(事件の原因をダイアン・ワトソンによるイジメと決めつけていた)を苦にして、事件の翌年に自殺している。結果として、バーバラは姉弟の命を奪ったことになる。親としては堪ったものではない。
(2013年1月26日/岸田裁月) |