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ラリー・ジーン・アッシュブルック
Larry Gene Ashbrook (アメリカ)



ラリー・ジーン・アッシュブルック

 1999年9月15日、テキサス州フォートワースのウェッジウッド・バプティスト教会では、午後7時から十代の信者たちによる祈りの集会が執り行われていた。子供たちが歌う賛美歌が中盤に差し掛かった時、突然に爆発音が響き渡り、その直後に黒い服を着た中年男が乱入し、拳銃を乱射し始めた。この惨事により7人が死亡し、7人が負傷した(うち3人が重傷)。

 クリスティ・ベッケル(14)
 ジョセフ・D・エニス(14)
 カサンドラ・グリフィン(14)
 ジャスティン・ステグナー・レイ(17)
 ショーン・C・ブラウン(23)
 シドニー・R・ブラウニング(36)
 スーザン・キンバリー・ジョーンズ(23)

 ひとしきり撃ち終えた後、犯人は銃口をこめかみに当てて自殺した。

 犯人の身元は間もなく割れた。ラリー・ジーン・アッシュブルックという47歳の無職の男だった。年金暮らしの父親と共に暮らす彼は、隣人たちからは気味悪がられていた。言動が支離滅裂なのだ。例えば、
「かつての職場の同僚が俺を殺そうとしている」
「どうもCIAが俺を狙っているようだ」
「最近気づいたのだが、警察が俺に毒を盛っている」
 等々。おそらく統合失調症を患っていたのだろう。犯行の前日には地元の新聞社に訪れて、自分への理不尽な仕打ち(すべて妄想)を訴えている。
「誰も俺の話を聞かないし、信じないんだ。でも、これは紛れもない事実なんだよ」

 アッシュブルックがバプティスト教会を襲撃した動機は、今もなお不明のままである。
 なお、銃乱射前の爆発音は、アッシュブルックが製造したパイブ爆弾によるものだった。これの威力が高ければ、更なる死傷者が出ていたことだろう。

(2013年1月21日/岸田裁月) 


参考資料

http://en.wikipedia.org/wiki/Larry_Gene_Ashbrook
http://murderpedia.org/male.A/a/ashbrook-lar
http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,31191,00.html


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