27-12権利  定期借家と不通借家の比較
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【問 12】賃貸人と賃借人との間で、建物につき、期間5年として借地借家法第38条に定める定期借家契約(以下「定期借家契約」という。)を締結する場合と、期間5年として定期借家契約ではない借家契約(以下「普通借家契約」という。)を締結する場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、借地借家法第40条に定める一時使用目的の賃貸借契約は考慮しないものとする。
1 賃借権の登記をしない限り賃借人は賃借権を第三者に対抗することができない旨の特約を定めた場合、定期借家契約においても、普通借家契約においても、当該特約は無効である。

2 賃貸借契約開始から3年間は賃料を増額しない旨の特約を定めた場合、定期借家契約においても、普通借家契約においても、当該特約は無効である。

3 期間満了により賃貸借契約が終了する際に賃借人は造作買取請求をすることができない旨の規定は、定期借家契約では有効であるが、普通借家契約では無効である。

4 賃貸人も賃借人も契約期間中の中途解約をすることができない旨の規定は、定期借家契約では有効であるが、普通借家契約では無効である。
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解答解説 正解 1

 
1 ○ 借地借家法の<借りている者保護規定>と異なる特約で、借りている者(借家人・借地権者)に不利な特約は無効となる。9-45
借家権の対抗力の規定(登記をしなくても引渡しを受ければ、借家権を対抗できる9-17)は、借家人保護規定なので、賃借権の登記をしない限り賃借人は賃借権を第三者に対抗することができない旨の特約は、同規定より不利な特約となり、無効となる。これは定期借家でも普通借家でも変わりない。

2 × 借賃を増額しない旨の特約は、定期借家でも普通借家でも有効である。借賃に関する特約で無効となるのは、普通借家における減額しない旨の特約だけである。9-47

3 × 期間満了により賃貸借契約が終了する際に賃借人は造作買取請求をすることができない旨の規定は、定期借家でも普通借家でも有効である。9-21

4 × 定期借家契約では、床面積200㎡未満の建物について、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情により、建物の賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったときは、賃借人は、建物の賃貸借の解約の申入れをすることができる(借地借家法38条5項 9-23の3)。この規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効となる(同条6項 9-23の4)ので、「契約期間中の中途解約をすることができない旨の規定」は、この規定に反する限りで無効となる。。
普通借家契約で、賃貸借の期間を定めた場合、特約によって中途解約する権利を留保した時以外(民法618条)、契約期間内に中途解約することはできない。原則として中途解約できないのだから、そのことを改めて特約で定めても意味はないが、無効ではないという意味で有効である。
 

類題
借賃増減について特約がない場合の借賃増減額請求9-12

定期借家契約において賃料の改定について特約がある場合には、賃料の増減額請求をすることはできない25-11・22-12

普通借家契約では、増額(請求)しない旨の特約は有効だが、減額(請求)しない旨の特約は無効13-13・5-12

使用収益開始前には賃料減額請求はできない16-14