最高の愛を込めて、葬(おく)ります。
“死にゆく母と、遺される家族が紡ぎだす愛”という普遍的なテーマが、想像できない展開とラストにより、驚きと感動の詰まった物語に仕上げられた。
監督は、自主制作映画『チチを撮りに』が国内外の映画祭で絶賛された中野量太。
その脚本に「心が沸かされた」と出演を決めたのが、『紙の月』で数々の主演女優賞を手にした宮沢りえ。会う人すべてを包み込む優しさと強さを持ちながら、人間味あふれる普通の“お母ちゃん=双葉”の生き様をスクリーンに焼き付けます。
母の死に向かい合い、たくましく成長していく娘・安澄を演じるのは若手実力派・杉咲花。頼りないけど憎めない“お父ちゃん”にオダギリジョー、双葉と出会い人生を見つめ直していく青年に松坂桃李他、篠原ゆき子、駿河太郎、子役・伊藤蒼が新しい家族の物語を彩ります。
銭湯・幸(さち)の湯を営む幸野家だったが、父が1年前に出奔し、休業状態。母・双葉 は、持ち前の明るさと強さで、パートをしながら娘を育てていたのだが、ある日突然「余命2ヶ月」と宣告される。その日から双葉は「絶対にやっておくべきこと」を決め、実行していく。
・家出した夫を連れ帰り、実家の銭湯を再開させる
・気が優しすぎる娘を独り立ちさせる
・娘をある人に会わせる
その母の行動は、家族からすべての秘密を取り払うことになり、ぶつかり合いながらもより強い絆で結びついていく。そして家族は、究極の愛を込めて母を葬(おく)ることを決意する。