<ストーリー>
そして今、ぼくたちは動き出す-
息子は社会人と大学生、既に家を出ている。父と母は郊外の一軒家に住んでいる。ごく平凡な家庭・・・。
しかしある日、母・玲子に「脳腫瘍」が発見される。すでに末期症状であり「余命1週間」を宣告されてしまう。
取り乱す父、言葉をなくす長男・浩介、平静を装うとする弟の俊平。
昨日まで元気だった母と家族に突然訪れた事件は、やがて“普通の家族”に潜んでいた秘密や本音を表面化させていく。家族になって27年、培ってきたものは波風をたてないことと見えない借金だった・・・。
どうしたらいいかわからない。けれど終わらせることなんてできない!
そして男たちは「悪あがき」を決意する-。
<かいせつ>
『川の底からこんにちは』『舟を編む』の石井裕也監督が《家族》に向き合い、
全力で挑んだ最高傑作。
今や世界から注目される存在となった石井裕也監督が満を持して選んだテーマ、それは自身が描き続けてきた《家族》。「本気で家族というものに向き合いたかった」と、家族がもつ<業>に全力でぶつかった渾身の一作。
これまで描かれることのなかった、けれども誰もが知っている真の家族の姿がここにある。
- 第38回山路ふみ子賞福祉賞
- TAMA CINEMA FORUM 第24回映画祭(第6回TAMA映画賞)最優秀作品賞、最優秀男優賞