<ストーリー>
それでもわたしたちは母の愛を信じたい…
バラバラになった家族を繋ぐ三姉妹のピアノ三重奏
富山県黒部市で教師をしている次女・藍、東京で家庭を持つ長女・紫(ゆかり)、金沢の老舗料亭で若女将に勤しむ三女・茜の三姉妹は、祖母・辰子の葬儀で久しぶりに顔を合わせ、遺書に記された驚きの言葉を目にする。
「許してください。あなた達のお母さんは生きています」
急ぎ向かった富山県内の介護施設。そこには長年の飲酒が原因でアルコール性認知症を患い、娘たちのことを思い出せずにいる母・美津子の姿があった。
アルコール依存症の母に虐待された過去のトラウマがよみがえり、恋人・聡との結婚にためらいを憶える藍。夫・和彦からの言葉の暴力に抵抗できない紫。新女将としての重圧から、母と同じようにアルコールに溺れていく茜…。
そんな中、藍は、母の施設の部屋の中に「パッヘルベルのカノン」のオルゴールを発見する。「カノン」は、幸福だった頃の母と三姉妹の記憶につながる大切な曲だった。19年間の空白を埋めるべく、母の過去を探る旅に出る三姉妹。やがて真実に辿りついた時、眩しい光の中で「カノン」のピアノ三重奏が再び響き渡る…。
<解説>
比嘉愛未、ミムラ。佐々木希。今をときめく人気女優の彼女たちが三台のフルコンサートグランドピアノで「パッヘルベルのカノン」の三重奏を実演するクライマックスシーンは必見です。
三姉妹の母親役には鈴木保奈美。アルコールに溺れ、やがて認知症になるまでの壮絶な姿を全身全霊で演じます。
母と三姉妹をつなぐ気丈な祖母役に多岐川裕美。ほかに桐山漣、長谷川朝晴、古村比呂、島田陽子といった実力派の豪華競演が実現しました。監督は音楽の力と人々の交流を繊細に描いた映画「リトル・マエストラ」(2013)の雑賀俊朗。北陸の豊かでダイナミックな風景と美しい音楽に彩られた登場人物たちの思いが、観る人すべての胸に切ない余韻を残す…。忘れられない物語が今、幕を開けます。