◇牧師室より◇

コロナ禍で、家庭集会が休止されて二年半。今後、感染状況が改善してきたとしても、まず開催の可能性があるのは感染予防対策がとりやすい教会を会場にした集会で、十分な換気や距離を保つことが難しい家庭集会は、当分開催は困難と感じる。けれども最近、家庭集会のことを想う機会が多いのだ。

ひとつは、川村元気監督の映画『百花』をめぐって。すでにご存じの方も多いと思うが、この映画の重要な場面は、洋光台集会に会場提供してくださっているお宅でロケが行われた。映画を観ながら、月に一度、美しく四季の花が咲くお庭を眺めながら、皆で聖書から学ぶ楽しい時間が思い出され、同じ空間で展開される菅田将暉クンや原田美枝子サンの暮らしを不思議な気持ちで鑑賞した。映画を観に行かれる方は、エンドロールに教会名が流れるので注目です。

　また、車で上郷方面へ出かけると、上郷集会でよく近くに座っておしゃべりした、今は天に召された中村久美子さんや山本幸子さんとの会話を想い出す。今の社会状況、きっと久美子さんからは、「もっとしっかりしなきゃ」と𠮟られそうだし、山歩きで美しい花と出合うと、山本さんと山野草談義をしたくなる。

　本郷台方面へ出かけ、坂の上から富士山が見えれば、本郷台集会に行きたくなり、「スーパーたまや」に買い物に行けば、道路を渡って港南台集会に行きたくなる。舞岡公園に散歩に行く途中には野庭集会。近所に根を張る教会の活動が回復する日を心待ちにしている。　　（中沢麻貴）