牧師室よ

 今年の特別伝道集会は楽しく、笑いの溢れる集会であった30日(土)は、シンガーソングライターとして有名になり、また昨年、按手礼を受けて牧師になられた陣内大蔵牧師をお招きしてコンサートを持った。事前にDVDを買ってきて、諸集会で幾度か聞いた。先生から歌の背景を聞くと、その歌の深さが分かり、改めて感動した。巧みな話術を通して、豊かな感性と優しい人柄が真っ直ぐに伝わってきた。大蔵牧師は牧師の子供として育った。牧師の子供は、信仰に入る人と反発する人にはっきり分かれるケースが多いようである。大蔵牧師は、神を信じ人を愛する人間として成長された。信仰に生きる喜びが歌に表れていた。

 手をたたき、足を踏みならし、体をゆすって讃美歌を歌った。楽しく聞き、嬉しく歌い、あっという間にコンサートは終わった。台風が接近していて、参加者があるかどうかを心配したが、大蔵牧師のファンであろう多くの来会者があった。 

 31日(日)の特別伝道礼拝は聖公会の大畑喜道司祭を説教者にお招きした。大畑司祭はユーモア溢れる方で、説教でも笑いが絶えなかった。キリスト教の神は、弱く苦しむ人に親しく臨み、生きる上での様々な重荷を拭い取ってくださる神である。その神が「あなたを」を招いてくださっている。大畑司祭は「あなたが招かれています」と個々人への神の招きを強調された。そして、招かれている私たちは、その喜びを分かち合い、一つになっていく。そこに、世界が変わっていく希望がある。ネヘミヤ記8章10節b「悲しんではならない。主を喜び祝うことこそ、あなたたちの力の源である」というみ言葉から、招きを喜ぶところに生きる力の源があると力強く語られた。

 午後の歓談で、聖公会では「ファイナルアンサー(最終回答・決着)」を出さないで、対話を尊重するという言葉が印象に残った。そして、着物、座布団、出囃子まで用意して落語をしてくださった。お腹を抱えて笑いこけた。

今年は、二芸に秀でた牧師と司祭による楽しい集会を持った。