ふえは うたう

 

頭数合わせのように行った、音楽実技講習会・・・直前まで講師が誰かも知らなかったけど、なんと「ふえは うたう」の吉沢実氏だったのですよ〜!行ってみて、びっくり。

最初は、いろいろな笛の紹介から・・・すごいコレクションでしょう?私、お目々キラキラになってしまいましたよ。リコーダー(recorder)の語源は、鳥に旋律を覚えさせる(record)ための笛だったことからきている、というお話から始まって。ちっちゃい鳥笛(というのか?)が登場。本当に鳥のさえずりに聴こえるのよね。それから、イタリアンな笛、ドイツな笛、おフランスな笛、イギリスの笛・・・それぞれお国柄が出てるでしょう?その国の言語に影響されますからね・・・このへんは、耳の悪い私には、(ほ〜、そういうもんか。)としか分からない。ブロック・フレーテの「ブロック」というのは、吹き口の部分の栓(左の写真の一番前に転がってる)のことだったんですね。無知な私は知りませんでした。なんとかスギという、殺菌作用のある木が使われるとか。あとは、上の方がパンフルートやトドの形の土笛、クルムホルン(曲がってるやつね。)、下にいって卵形の土笛(これ、「ふえは うたう」で作り方を紹介したの覚えてるわ!)、そのかげになっちゃってるけど石笛(これが、すごい音!三島由紀夫じゃないけど、確かに魂を揺り起こされます。。。。。)、角笛などなど。もちろん、全部音も聴かせてくださいました。

で、リコーダーの古い曲と新しい曲ということで、ファン・アイクの「イギリスのナイチンゲール」と、名前忘れちゃったけど、Music for Birrd とかそんな感じのタイトルでいろんな現代奏法(声出しながら吹いたり、歌口の前の穴を手で握ったり離したりもしてた・・・)も使う現代曲の演奏。こんなところで、「イギリスのナイチンゲール」が生で聴けるとは、感動ですわ〜!テンポの速い演奏で、その分、より鳥っぽかったです。

それから、実技講習会なので、私たちもリコーダー吹いちゃったりするわけです。まず、楽器を「吹く」と思わないで、自然な息で吹きましょうという練習。隣の人と手をつないだり、背中に耳を当てて体の中の音を聴いたり(これが人が初めて、胎児のときに聴く音なんですって。)、鼻から息を吸ったりしてリラックス〜!そうするとね、本当に音が変わるんですよ。そして、体に音を響かせて・・・これは、なかなか先生のようにはいきませんけどね。

シ、ラ、ソ・・・だんだん使う音を増やしながら、先生のリズムのまねっこをしたり、簡単な旋律を吹いたりして練習。このへんまでは、楽譜を使わないでやりましょう。で、楽譜を見るといけませんね〜!音が変わるというか、表情がなくなるというか、硬くなるんですよ。で、先生は言われました。僕、台本を書いてたこともあるんですけどね、台本に「あ。」って書いてあったとするでしょう。それ、どんな風に読みますか?大事なものが壊れちゃった「あ。」、きれいな夕焼けを見たときの「あ。」、皮肉っぽい「あ。」・・・全部、違うでしょう?4分音符ひとつとっても、同じなんですよ。

で、ピアノやラテン楽器も入れて、いろんな曲を吹きました。谷川俊太郎作詞、林光作曲の「クリスマス」なんて、いい曲よ〜!かわいいし、泣けてきちゃうわね。

和音のお話もありました。はい、あなたソの音を伸ばして。あなたはシ・・・これ、なんの音ですか?元気に「ラ、です!」と言った子もいましたけどね、これはソでもシでもない音ですよね。今度は、立って吹いてみてくださいね。ソー、シー、はい、あなたも立って。青と黄色を混ぜると、何色ですか?はい、黄緑ね!(ソの人は青い服、シの人は黄色の服、3人目に立たされた人は黄緑色の服を着てたんです。笑。)

簡単な即興もやりました。レから初めてミファソラシドレーと上がってみてください。今度はレドシラソファミレーと下がって。これ、ドリアン旋法っていうんですよ。じゃあ、レから始めて適当にお散歩して、またレに戻ってきてください。ペアでやって、片方の人はレを伸ばして、もう一人の人が自由に旋律を吹いてみてね。レーレレ、レーレレとリズムもつけてみましょうか。(これが、けっこうさまになるのですよ。たちまち、吟遊詩人の世界です♪ホルスト1組の第2楽章なんて、見事にはまりますね。)発表してもらいますよ・・・って、これが音楽専門の人が多いから、レベル高いのよ。たちまち装飾なんて入ったりしちゃいます。。。。。

簡単な旋律を選んで(ラーソラシ、ラソラ、レファミレ、ファミレだったかな?)、レとラの和音をつけて、今度は音楽劇です。先生が「100万回生きたねこ」を読み、私たちが音楽を入れます。全部同じ旋律なんだけど、「わんぱくに」とか「悲しそうに」とか「ずっとそばにいたい感じで」とか、先生の指示で全然違うイメージになるのよね。おもしろかった!

最後に、「私たちのやることは、聴こえる音楽を通して聴こえない音楽を聴くことです。」なんてお話をされて、みんなで「赤いやねの家」をリコーダーで吹いて、歌っておしまい。

3時間半の講習(休憩は、途中5分だけだったのよ〜!)は、さすがにくらくらきたけど、内容濃くて、ためになりました。

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