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山下馨建築アトリエ
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NPO粋なまちづくり倶楽部
◇コーポラティブ住宅
◇新しい時代の新しい住まい方が広がり始めています いま多くの人たちが、自分らしい生き方、ライフスタイルにマッチした、新しい住まい方を求める動きが多様化しています。

従来の戸建の住まいには確かに、よいところもありますが、長寿・成熟社会への変化の中で、小さくなった家族や、子供が巣立った後の大きすぎる家、売るに売れなくなった古い間取り、次第に歯抜けになっていく近所づきあいなど、郊外の戸建生活がベストの選択であった従来の住まいの考え方の限界が次第に明らかになってきています。

そのような中から生まれてきたのが、「都心近くに、何人かで集まって、快適に住まいをつくる」という動き。

ひとつの家族が、限られた敷地に別々に暮らすのではなく、生活環境をもう少し広い目でとらえ直し、何組かの家族の土地を集めて大きな敷地にして、その上に、快適な環境をつくって暮らそうという考え方です。

気に入った土地あるいは、住みたいまちがあったら、事業の専門家に相談して、一緒に土地を買う、あるいは借りる。

その上に、建築家と相談しながら、ベストな建物を設計する。

それぞれの住まいは、建物全体との調和の中で、個性豊かにデザインする。

日照や採光、大きな緑の木陰や水の演出など、共に住むという発想から生まれる多くのメリットが、豊かな潤いと、質の高いライフスタイルを支えることになります。


 

1.コーポラティブハウス(コーポラティブマンション)
   
コーポラティブハウスは、気に入った土地を共同で購入、あるいは、借地し、その上に、参加者全員でマンションを建設し、それぞれの住まいは、それぞれのライフスタイルに合わせて自由に設計し、住まう方法です。

建設する時には、建設組合を作り、建設後は、管理組合を組織して、住まい手主導で生活の場を維持していきます。

コーポラティブハウスの歴史は古く、既に、全国各地で数千棟の実績があります。

上下、左右の遮音性能を確保するため、構造的には、鉄筋コンクリート造が普通です。
 
なお、コーポラティブは、土地の取得や建設組合の結成と運営など、参加者はかなりの熱意と努力を迫られる仕組みのため、より参加が容易なコーポラティブを企画する設計事務所が介在する簡易版、分譲マンションに自由設計を持ち込んだオーダーメイドマンションなど、いろいろなバリエーションが生まれてきています。

住まいに対するご自身の希望に合わせて、どの方式が適しているか検討されることをお勧めします。


2.戸建てコーポラティブ

 
戸建てコーポラティブとは、戸建ての分譲地を、グループで、隣り合ったある区画分をまとめて購入し、ひとつの土地とした上で、その上に、戸建て住宅を、「あるルール」の元に建設していくという方法です。

通常の分譲地を買って住んでみるとすぐに分かるのは、それぞれが勝手に建物を建てると、結果的に、日照や通風、プライバシーなどの問題を引き起こしがちであることです。

また、住み始めても、お隣同士、顔も知らないという状況もしばしば見受けられます。

「あるルール」とは、これらの問題が後々も生じないようにするため、土地を購入した人たちの間で相談し、決めた、いわば、「すまいと生活のための作法」のようなもので、お互いの建物が、周りにできるだけマイナスの影響を与えないように考えて決めます。

このルールに従って複数の住まいの設計や外部環境を総合的に設計することで、人間関係の豊かな生活環境が維持される可能性が高まります。 

共通の庭、子供のスペース、通路など、戸建住宅では絶対に手に入らない貴重なスペースを創りあげることも可能です。

さらに共同のゲストハウスや集会スペースを設けたものは、コウハウジングと呼ばれておりアメリカで始まった新しい住まいづくりのカタチです。


3.コーポラティブタウンハウス コーポラティブタウンハウスは、まだ新しい方式ですが、考え方はコーポラティブマンションと大差はありません。

マンションとの決定的な違いは、すべての住まいが、土地に接している。つまり、戸建住宅的に出来上がっているという点です。

2階建て、3階建て、個々の住宅の設計は基本的に自由ですが、両サイドはお隣とぴったりくっついているのが、戸建てとは違う点です。


4.コレクティブホーム コレクティブホームは、ひとり暮らし、核家族、高齢の方など、防犯や生活上の不安を抱えながら一人で住むよりも、気の許せる人間関係や安全性、相互扶助による豊かな優しい暮らし方を望む人たちが、自分の住まいと、食事や団らんなどの日常的な共同生活の場をもったひとつの「大きな家」に、一緒に住む方法です。みんなで創りあげた充実した生活共有空間をもった集合住宅といえば分かりやすいと思います。
 
最近の社会の変化は、家族の形やあり方にも大きく影響を与えており、従来の家族と家の関係そのものについても、いろいろな考え方が出てきています。

新しい家族、あるいは生活上の必要性が、血縁でない、ゆるやかなコミュニティを必要とし、結果的に、いろいろな世代がひとつの大きな家としての集合住宅に「同居する」形式を生むことになりました。
 
一緒に住むことで、安全性、利便性、一緒に住む楽しさ、心理的な安心感が得られることが最大のメリットです。

各住居部分は、もちろんプライバシーの守られる住民の住まいです。その他に、居間、キッチン、書斎、娯楽室など、みんなで話し合いながら、共通に必要、あるいは欲しい部屋やスペースを創りあげることが出来ます。

いろいろな要望がでてまとまりにくいこともあるので、建築家を交えて、楽しく話し合いながら、設計を進めることがポイントです



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