◇牧師室より◇
3月11日(金)、東日本に起こった地震はマグニチュード9.0という巨大地震であった。太平洋沿岸を襲った津波は想像を絶する恐ろしいものであった。突然、命を奪われた方々の無念さ、また生活の全てを根こそぎ失った方々の悲しみはどれほど深いものかとお察しする。諸々の被害は日を追う毎に膨れ上がっていくのではないか。まず、被災された方々に心からのお見舞いを申し上げたい。苦労は続くが、何としても勇気を持って立ち上がって欲しい。
福島原発の事故は深刻である。放射性物質の飛散によって、人の住めない地域を作ったチェルノブイリのようにならないことを願う。総力をあげて、回避してほしい。
今回の地震は千年に一度、起こるような大地震だそうである。日本が生まれ変わる機会として捉えられないか。まず、政治家たちが無益な政争から、国民のために働くように、真に目覚める。国民は、被災者の苦しみを我が事とし、分かち合う心を持つ。困難を乗り越えるために「愛の賛歌」が歌う「信じ、望み、耐える」時であろう。計画停電は無駄な消費をしないことを学んだ。そして、日本は戦争できない国であることがよく分かった。苦難というマイナスを将来の展望を開くプラスに変えていくように受け止めたい。
教団も内向きで、不毛な議論をしているが、被害を受けた諸教会の実態を早く伝え、求められる支援体制を組むことが急務である。