2005.4.7
ユニフォームをつくる

いきなりはじまったコラム。
いろいろ話はたまっているのだが、とりあえず第一回はこの話を。


Sp入団
地元の野球チーム・スプリガンズ(Spliguns:Sp)に加わって10年くらいになるだろうか。
専門学校の草野球チームを卒業とともに引退し無所属になっていたところ、
オレをFsファンにした張本人である中一時の同級生・アゴ(あだ名。別にアゴが出てるわけではないが、
会ったときはすでにこう呼ばれていたので由来不明)に誘われて入った。
そういえばFsファンになったこと以外にも、インターネットというものを始めたのもヤツの影響があるし、
ぽんちゃんのサイトを教えてもらった上一緒に外野のプラカード隊に加わった。
そこでとりさんやいがりさんと出会い、i-Net Fightersの立ち上げに参加したのも一緒だった。

いまこのサイトとつながっている、ひらのさん、丈さん、でか君とも、
アゴに出会ってなければ知り合うことがなかったかもしれない。
そう考えるとヤツはこれまでの人生においては重要な存在である。

話を戻そう。
オレがSpに入った当時、ユニフォームはダブダブでズボンがニッカポッカタイプのクラシックスタイルだった。


Fsバージョンでユニフォーム更新
生地がかたいところまでクラシックなそのユニフォームは動きづらく、
メンバー増員もあってユニフォームを新調することになった。
オレとアゴのほか、現・キャプテンでやはり中学の同窓生のスケ、そして当時の監督の4人がFsファンだった。
“多数決”。1993年からのFsの縦ジマユニをベースにロゴを変えて作ることに決まった。

オレが仕事でも使っているキントッシュのAdobe Illustratorでマークを作った。
画像をみてのとおりで、本家にならってSをリーゼントにした。
帽子のマークも本家にならって胸用より詰め込んだ形にアレンジしてある。
左肩には「SOUTHEAST」の文字。市川市の南東が本拠だからそうした。
当時、ユニフォーム製作とIllustratorはデータではつなげられず、
使用サイズ原寸のモノクロプリントを業者に渡した。
いちばんさいしょに作ったデータは97年の9月になっているが、
途中間が空いたりしたこともあって、製作が進んで実物が手元にきたのは99年の3月だ。
ユニフォームが揃ってないと参加できない市川市のトーナメント(毎年4月開始)に合わせた。

メンバーのユニフォームにかける情熱は弱く、価格面を考えた多数決でロゴ圧着・生地非メッシュとなった。
注文は市川駅前のスポーツ店で行った。スケに任せてオレはその場にいなかった。
しかし、これが失敗だった。
肝心なときに細かいところに気が回らないスケの性格を、当時オレはあまり把握していなかった。


もらってびっくり
99年3月27日、待望のMyデザインユニフォームが配られた。
スケが車で各自の家にとどけて回ったのだが…


 

 

ん! 背番号にオレンジのフチがついてない! しかも位置が低い!

位置が低いのは背ネームをつけられるスペースがとってあるためのようだが、そんな注文をしたのだろうか?
実は、ニッカポッカスタイルのときは各自主にニックネームが背中に入っていた。
ところがいざ大会に出てみると「背ネームを個人名にするなら姓だけ」と言われ、
次の年は背ネームを全員はがして参加したのだ。
当時は出席の安定する面子が少なかった。
市川のトーナメントは身分証明書添付の選手登録制なので背ネームが入っているとユニフォームの使い回しが効かない。
そんなこんなで「背ネームなし」ということにはなったのだが…

オレンジのフチに関してはスケの、もしくはスポーツ店のオッサンの注文ミスだった。
かくして、背中に関してはシンプルを超えてただのつまんない代物になってしまったのだ。
わざわざ渡しに来たのに文句を言うのもアレだが、やはり納得がいかないのでスケに言うと
「あ、そういえばそうだなぁ。ま、しょうがないんじゃん」
…甲斐性なしだ。


その翌日
しかし、オレとアゴには翌日にまた楽しみがあった。
i-Net Fighters(改称前のi-Fighters)のユニフォームが配られるのだ。
なんと、Fsホーム用タイプのユニフォームが2日連続で手元に来るという、なんていうか… もう、ダブルブッキングですわ。
ユニフォームって手に入れるときドキドキするもんだけど、それが2日連続でしかも同じタイプだとね…。

先に書いたが、我々は立ち上げ当時からのメンバーである。
奇しくもSpとユニフォーム製作のタイミングが被り、Spのほうを操作できるオレとアゴは、
同じのが2つになるを避けるためSpはビジタータイプのグレーにしよう、と提案した。
現に千葉マリンのデーゲームで見たFsのグレーのユニフォームはなかなかよかったからだ。
しかし、ニッカポッカタイプが白地に黒縦ジマだったことから、このイメージは引き継ぎたいということでグレーは却下となった。
ま、グレーにしたらしたで、Spの文字が左胸に入っているのはしっくりこないもんなぁ。
本家同様(NIPPON HAMのブロック体胸文字)にしようとしても、Illustratorで作るのはめんどくさいし、
同じフォントを持ってないせいで「SPLIGUNS」にするにもS・I・Nしか同じ文字がないから同じ様には作れない。

99年3月28日、国立の多摩川河川敷でiFs初の試合。
試合前にユニフォームをもらう。iFsのシャツはメッシュ。ゴワつきを感じるSpの非メッシュとは軽快さがちがう。
背中にははずかしげもなく背番号10の上に「WINTERS」の文字が入っている。
背番号はもちろんオレンジのフチつきだ(笑み)
パンツはもちろんメッシュなんてないのでSpと似たものになる。まったく同じ色なのでSpのを兼用でもいいのだが、
両チームの活動が連日になると、初日に洗濯できないと辛い。ということで、きっちり2つ作った。
レワード製のSp分は裾がロングタイプ、SSK製のiFs分は標準タイプで石本ばりにストッキング露出ではくことにした。
その日の気分によって使い分けることができるので楽しい。


2度目の更新は業者選定から
Spのユニフォームは4年ほど使っていたが、メッシュじゃないせいでちょっと暑くなるとシャツを着たがらない面子が増えた。
年間の試合のほとんどを占める「練習試合」でも、アンダーシャツだけでプレーしたり、Tシャツだったり。
オレ自身も上は薄手で汗を発散できるメジャーリーグのプラクティスジャージを着ていたりした。
客観的な統一感がなく、やはり自分で作った面もあって着ていないのはむなしい。

そんなこんなで、2004年の大会に合わせてメッシュの上着を新調することになった。
同じものをつくってもつまらないのでデザインは完全新規、今回もオレがデザイン。
圧着マーキングは洗濯を重ねるごとに各自どっかしらはがれ落ちてきていて、これも完全刺繍にすることにした。
そして業者もくだらないミスのおきなそうなしっかりとしたところをネットで探した。

そこで見つけたのが埼玉は小手指にあるユニフォーム専門業者のユニフォさん。
マーキングは圧着を取り扱っておらず、刺繍専門というこだわりようだ。
サイトにはこれまでユニフォさんでつくったユニフォームがごっそり載っている。
もちろん各チームに掲載許可を得て載せている。

それそれのチームのコメントが載っていて、いいことも悪いこともきちんと書いてある。
「ユニフォさんでは実現不可能」という要望があった話なんかも。
ここまでやってれば安心だ。


紺とオレンジ
オレのやっているサイト・HITOFUDEGAKI CLUBで「提案」した、Fsの「オルタネイトユニフォーム」というものがある。
2005年の今でこそ、ロッテ、オリックス、阪神といったところが複数パターンのホーム用ユニフォームを用いているが、
日本ではホーム・ビジター各1パターンだけというのがほとんどだった。
Fsの縦ジマユニは前任のオレンジ系に比べたらシンプルでいいのだが、さすがにシンプルすぎて長く付き合うと飽きが出る。
ということで、別パターンのホーム用を勝手にいろいろ考えたのだ。
その中のひとつが、紺地にオレンジのパイピングの入ったシャツだった(左肩は「美味健康」ロゴ)。



この配色がお気に入りだったので、この機会にそれを実物に仕上げたれ、とSp用にアレンジした。
ロゴは既存のフォントを加工、ワッペンは旧胸ロゴ兼帽子ロゴを活かして作成。
Spロゴのバックの線は、草野球の「草」であり、野球にかける情熱の「炎」であり、勝利を掴み取る「手」だ。
3つめはちょっと苦しいが。

何はともあれ、ユニフォさんとは製作後の後悔が出ないよう、無数のメールのやりとりで各情報を交換しあい、
実際に納得のいくモノをしっかりと作ってもらえた。
うちだけでなく、どこのチームに対してもきちんと応対しているようで、その労力は計り知れないところ。
窓口のM野さんにはお世話になった。

前回の更新時にプリントを渡していたロゴ関連も、
今やIllustratorデータを入稿すれば、その通りにマーキングをしてくれる時代になった。
胸ロゴ、ワッペンともにデータから作られている。

 

 肩ワッペン  


捨て案
Sp内では、最初に作った紺ユニは好評だったのだが、「紺のはいいけど、別の案もほしい」という手厳しい意見も出た。
というか紺ユニでGoGoだったオレにとっては、別のを作るのは面倒にほかならなかった。
考えた結果、ひとつは紺とオレンジを裏返しにしたものを考えた。
ロゴも一緒じゃアレなんで筆記体の別モノに。まぁ、見てのとおり暑苦しいが、オルタネイトとしてはいいかもなぁ。
(画像はICHIKAWAの文字を入れる場合として考えていた段階のもの。地域名は左袖がセオリーだそうな)

 

どうせなら、もうひとつ作ろう、と勢いで作ったのが「オイラーズ風」カラー。
NFLのオイラーズよろしく、エメラルドグリーンとオレンジというこれまた夏っぽい組み合わせだ。
胸ロゴはSpligunsのうしろだけをとった「GUNS」。Gを拳銃、Sの上部を弾丸のようにした。
これ、オレ個人としては捨て案にはもったいないほど気に入ったロゴである。
いつかTシャツにでもしようかと密かに考え中。

 

ま、この2つの捨て案はやはり捨て案にとどまった。だって、紺を選ばせるようにあえて派手にしたから(笑み)
便宜上の製作、という面もあったしね。


帽子の変遷
オレが持っているSpの帽子は、2005年4月3日に4つとなった。
1つめはニッカポッカタイプのときの黒い帽子。赤のなんだかわからん文字が入っている。これは汚れが目立つので写真はナシ。
2つめは最初の更新時のもの(A)。丈夫だが、ナイロン地で分厚く、つばも固くてカーブがつきづらいタイプだ。ロゴは圧着。
3つめはアゴの会社の先輩であるM福氏がオレに断らずに恵比寿のスポーツ店で勝手に作ったウールサージの帽子(B)。
これはいわばメジャー風で、2つめのような表面がテラテラしたものではない。しかしこれもロゴは圧着。
M福氏が勝手に作ったため、ロゴの原版がなく、2つ目よりロゴのシャープさが落ちている。
4つめはこの4月にできあがった、ウールサージ地・盛り上げウレタン入り刺繍ロゴのもの(C
こぢんまりしてしまっている前の2つのロゴに比べ、ロゴのバランスと角度を再構築してあるため
力強さとシャープさが増しているのがわかると思う。
このタイプはもともとひさしにカーブがついている。帽子も年々カッコいい商品が増えているのだ。

A  B

C


ついでに
C)の帽子は、紺ユニ作成後に入団したメンバーのためにユニフォームを追加注文する必要が出たのがきっかけ。
刺繍専門のユニフォさんなので、新メンバーは刺繍ロゴ帽子となるが、
作ったオレ自身が刺繍じゃない、というのは考えられなかった。
さらなるついでに、前々から考えていた「HITOFUDEGAKIロゴキャップ」もデータを入稿して作ってもらった。
オレ専用につくったので、いまのところこの1コしか地球上にないのだ。
こちらもウレタン入りでモッコリ刺繍になっている。




まだ作る
Spの注文・納品が済んだが、ユニフォさんには同時にIFsの新ユニフォームの相談もしている。
もちろん、ユニフォさんで作ることは決定済みだ。
デザインは本家北海道日本ハムファイターズのホーム用に準じ、
こちらも左肩ワッペンはオレ自身が製作したものが入ることになっている。
資金面で辛い面子が多い(っていうか、オレもね)ので、製作は6月以降になりそうだが…
はやくほしーん。

ワッペン

一発目はかなり長くなった。
この先このコラムコーナーはどうなっていくのか… オレもわからない。

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