おしもときんに君。
Hokkaido Nipponham Figters
V.S
Chiba Lotte Marines
2004.4.16 Fri.
パ・リーグ公式戦
Fs-M 4回戦[東京ドーム] 観衆:26,000人
2-1
TN
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
M
0
0
0
1
0
0
0
0
0
1
Fs
0
0
1
0
1
0
0
0
X
2

W押本1勝 S伊藤5S L清水直1敗 HR坪井4 高橋信2


-STARTING MEMBER- 


Fs
  M
1
坪 井
小 坂
2
SHINJO
3
小笠原
福 浦
4
エチェバリア

イ・スンヨプ
5

木 元
ベニー
6
上 田
フランコ
7
小 田
里 崎
8
高橋信
於 保
9
金 子
諸 積
P
押 本
清水直


2004年、Fsは北海道に移り、Fsとなった。
しかし、移転時の約束どおり、東京ドームでの主催試合も設定された。
この日は今季初の東京ドームでの試合だ。

昨年9月28日のFs東京ドーム最終戦の翌日から私は水道橋の職場に移っている。
Fsの試合をすぐ観に行けることを期待して応募し、3月に中途で入った会社だ。
ところが最初は別の職場。
ようやく希望の職場に移ったのが、もう東京のFsがいなくなった翌日だったという哀しい話だ。

この日の昼休み、昼食がてら東京ドームへ。
22番ゲート前の柱はなんとFs仕様に変身していた。

なんだかフツーにポスターを貼ってる感覚だったけど… はがすの大変そうね(笑み)

黒いサードユニフォームのレプリカが欲しくて、グッズショップ・TO:DOへ赴く。
ところが、置いてあるのはホーム用の背番号なしモデルのみ。
モノのできはMIZUNOの手によるものなので刺繍やワッペンはしっかりとしている。
ほか、キャップなんかも品切れ・仕入れ待ちだったが、今回の三連戦中は入らないんだとか。
私はキャップはすでに持っているので関係なかったが。


夜。水道橋の職場を定時の18時に出てすぐさまドームへ。
ドーム場内のグッズショップでプルオーバー式(ボタンは襟元のみで、前が下まで開いていないタイプ)
のサードユニフォームを売っていたので購入。やはりMIZUNO製のしっかりした出来だ。
席に落ち着いたのは2回ウラだった。なんだか試合が速いペースで進んでいる。



懸案のトランペット応援はロッテのみ。
Fs応援団はオープン戦とは異なりハッピ姿をしていたけど、トランペットの音は試合終了まで一切なし。
しかし、Fs席はロッテ席と張り合えるほどのアカペラ応援を行っていた。
ロッテ側もトランペットが少なく、両席とも声がメインのノイズで新鮮な雰囲気だ。

グラウンドには、B・Bに加え、昨年までのFsのマスコット・ファイティーもしっかり登場。
着ぐるみが新しくなって、ピンク色がこれまでに増して眩しい。ユニフォームは北海道Fsのものを着ていた。

Fsは「なかやまきんに君似(@アゴ山)」の押本がプロ初先発。
昨年5勝15敗・防御率5.78に終わった正田が今季もピリッとせずファーム落ちしたために先発の役目が回ってきた。
いっぽうロッテはエース清水チョキということで、シロウト目にはロッテ大幅有利と感じるかもしれない。
しかし押本はリリーフで好結果を重ねており、開幕直後崩壊を起こした投手陣の中にあって
この即戦力ルーキーはほんとうに有り難い存在だ。

話では押本は緊張しぃらしく、圧力のあるロッテの応援の中での投球が心配ではあった。
1・2回はパーフェクトで来ているようだ。
3回表・先頭の橋本(1回ウラの守備から里崎と交代)がセンター奥へ大飛球。
これをSHINJOが小ジャンプでフェンスにぶつかりながらキャッチ。
ノーマルなフライをいつも小ジャンプキャッチしているSHINJOだが、
この当たりはホントに飛ばないと捕れなかったっぽい。それにしても守備のセンスはすばらしい。

押本は二死から諸積にチーム初ヒットを許すが、打率1割台の小坂をショートゴロに斬って難なく切り抜ける。
小坂は球団が契約を結んだ専門家が過去のデータから割り出した結果
「足を活かすためにゴロを転がすより、ライナーを打ったほうが打率が上がる」
と言われて、キャンプから打撃改造に取り組んでいたが… 逆に打率落ちてねーか?

その裏・ノーヒットに抑えられていたFs打線から最初に出たヒットは坪井の一発だった。1-0
カチーンという音とともに、打球は左中間スタンドへ入った。早くも4本目。
今年の坪井こそ、打球の飛びがよくなっている。

4回表・2番に入ったに二遊間を抜かれたあと、福浦はレフトフライに斬る。
四番・イ・スンヨプのところで押本の一塁への牽制球が悪送球に!
ライト坪井スンヨプということでかなり後退していたため、それた球はセカンド木元が追いかけることに。
球がファウルグラウンドを転がる間に、は一気に三塁へ到達してしまった。
ここでイ・スンヨプはタイミングを外されながらもセンター前へゴロで運んで1-1の同点となる。
続くベニーを歩かせて一死一・二塁のピンチ。
押本は常に汗を拭う。たしかにこの日のドームは蒸し暑く、快適とはとてもいえない状態だった。
バッターは前のふたりほどは怖くないが、一応助っ人のマット・フランコ
フランコはまたもやヒット性の当たり。
しかし、守備に難がある木元がなんとか食らいつき、絶妙の二塁へのトスを決めると、
金子が一塁へ送って見事ゲッツー達成! なんとか1点で凌いだ。

5回表・橋本が内野安打で出塁。この日一軍昇格即スタメンの於保が送って一死二塁のピンチとなる。
つづく九番・諸積は、クサい球をカットして粘る。徐々に変化球にタイミングが合ってきたところに、
押本は思い切って高めのストレートを投じた。諸積は慌てて振って鈍づまりのライトフライ。
打撃改造失敗(爆み)の小坂を見事、落ちる球で空振りの三振に斬ってチェンジ。
しかし、球速が大分落ちてきていて、明らかにスタミナ切れに見えた。
最後の落ちる球は球威不足のケガの功名だったのかもしれない。
5イニングを投げた。裏に点が入らなくても交代という感じだ。

その裏・一死から、清水チョキの高めのストレートをシンジが爆裂ホームラン。
このところシンジの打撃が地味だと私が話している最中の出来事だった。2-1


ここから試合は膠着。
6回表から予想通り押本を降ろして高橋ノリ登場。ベニー以外全員左というラインナップには効果的な人選。
イ・スンヨプベニーはノリのヘロヘロした変化球を待ちきれず相次いで三振。
7回も三者凡退で、ノリが持ち味を発揮した。

いっぽうの清水チョキは孤軍奮闘。135-140km/hの球は素直なストレートではなく、
カットボールだかなんだか、くにょっと曲がる速い球だ。
正味のストレートは140km/h後半のスピードが出る。こちらは魅せ球・釣り球専門に使っている感じだった。
シンジの一発はこの外すストレートがいい頃合いの高めのストライクになったところを逃さず打ったものだった。

8回表・横山登場… のはずが、コールがあっても一向に姿を現さない。
今季セットアッパーとしての登板が続いているから調整のしかたはわかってるだろうに。
島崎コーチが一人マウンドに立ちつくす無駄な時間が続いたあと、
横山はノコノコと歩いてベンチを出てきた。投球練習もなかなか始めない。
そしてプレーがかかると、こんどはなかなかプレートに足を付けない。
1球投げるごとにマウンドの周りをウロウロし、ロージンを触り、ボーっとしてからプレートを踏む。
これではバックの野手はダレてしまう。
早めに腰を落として構える野手はとくにやりにくいだろう。
さらにマズかったのは、この日のコントロール。先頭の諸積にはストライクが入らず歩かせてしまう。
1点差ということで、続く小坂は当然のように送り、がショートゴロで二死三塁となる。
バッターは左の福浦ということで清水に交代。横山はダラダラとピンチを作っただけで消えていった。

エースの期待を受けて西崎の21番を受け継いで入団した清水も、今季からは間柴厚澤のつけた「Fsの左番号」19番に変更。
ワンポイント投手に成り下がった。しかも、今季これまで結果が出てない試合も多く心配だ。
そして福浦の打球はマウンドで跳ねてセンター前へ… あぁ、同点か、と思いきや、
ショートの金子は二塁ベースより一塁側でこの当たりをキャッチ。
体が左側に流れる状況で見事右方向になる一塁へストライク送球! ドームは大歓声に包まれた。

9回裏・もはやクローザーの風格が漂っている伊藤
イ・スンヨプ
ベニーフランコの三人を難なく仕留めゲームセット。
押本は先輩たちに支えられてプロ初先発をプロ初勝利で飾った。
昨年までやっていた勝利時の紙吹雪は、オーロラビジョンのCGでの表現だけになってしまった。
ケイタイカメラ構えて待ってたのになぁ。


ヒーローインタビューを受けるの押本の顔は、たしかになかやまきんに君にそっくりだった。
キャップを被ってると印象違うんだけどね。
今後は完投のスタミナがつくことを期待しよう。

ロッテはなんとこの敗戦で9連敗。
開幕前はプロ野球解説者がこぞって上位に順位予想していたものだが…。
Fsは3連勝。8勝8敗1分けで今季初の5割到達。3位となった。


さて、あす17日は長い間勝ち星から遠ざかっているガンジョニ黒の先発が発表されている。
ガンは前の登板のダイエー戦でリリーフ陣がリードを守り切れず、久々の勝利を逃している。
ジョニ黒は今季初登板。一軍マウンドも丸2年遠ざかっている。
この明るいキャラクターの元エースたちに、いったいどんなドラマが待ち受けているのか…

【●●●今季観戦通算 1勝 勝率1.000●●●】

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