VTR?
Osaka Kintetsu Buffaloes
V.S
Nipponham Fighters
2002.8.24 Sat.
パ・リーグ公式戦
Bu-Fs 20回戦[大阪ドーム] 観衆:18,000人
4-5
TN
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
Fs
0
4
0
0
0
0
0
0
0
4
Bu
0
0
0
1
0
2
1
1
X
5

W岡本5勝18S S大塚1勝14S L建山2勝1敗1S HRローズ40・41(2)


-STARTING MEMBER-


Fs
 
Bu
1
金 子
大 村
2
石 本
水 口
3
小笠原
ローズ
4
オバンドー
中 村
5
クローマー
川 口
6
田中幸
吉 岡
7
礒 部
8
野 口
阿 部
9
田中賢
的 山
P
ミラバル
岩 隈

このカンセンキは前日分同様、観戦直後ではなく2003年1月に書いたものです。ご了承ください。



大阪滞在2日目。アゴ山が古着屋を見たいというので、アメリカ村ほか周辺の店を見て回る。
その間、コンビニでサンスポを買うと、武上四郎氏が前日亡くなったことを知った。
TV「ジャンクスポーツ」で巨人ベンチでの滑稽な振る舞いが取り上げられていたことがあるが、
「ケンカ四郎」の名の通り、「四郎の“ホット解説”」の名の通り、熱い熱い野球人だった。
巨人コーチ在任中にもカラダを壊して休んでいたことがあったが、こんなに早く逝ってしまうとは。

そんなこんなでしみじみしつつ、腹が減ってきた。土曜は15時開始の大阪ドームの試合。昼食を済ませてから行くのが自然だ。
夜にツトムちゃんと「やまもと」のネギ焼を喰いに行くのが決まっているにもかかわらず、昼は昼でお得意の「ゆかり」に赴いてしまった(笑み)。
「ゆかり」も幼・小・中のうち6年間同じクラスだったツトムちゃん(ホントはそうは呼んでないが)に私の二度目の大阪訪問時(99年)に連れて行ってもらった店。
その時に喰ったしょうゆ味のネギ焼がたまらなく美味かったので、このカンセンキでも大阪の回になるたんびに出てくる店の名である。
ちなみに中1のときは私とアゴ山とツトムちゃん3人が同じクラスだった。

しかし私もうっかりしたもんで、99年のときを除いて、以後「ゆかり」に行けば必ず頼んだネギ焼はすべてソース味で食べていた。
この日の昼食でも、「ソース・しょうゆ・ポン酢のどれにしますか?」と聞かれ、迷わず「ソース」と答えていた。
ソース味でもすんごく美味いので間違いに気づいていなかった。

食後、大阪ドームに着いてから、ドーム内に新しくできたグッズショップを見て回る。
構内には「炎えろ! 近鉄バファローズ」を始めとする近鉄応援歌がエンドレスに流れていた。
チケット購入後、急激な便意が襲う。ゲートに団体が寄せていて非常に流れが悪かったのでアゴ山を先に行かせ、私はゲート外のトイレに駆け込んだ。
汚い話だが、「ゆかり」で喰ったものが当たったような便ではなかった(笑み)
このトイレの中のスピーカーから、また「炎えろ! 近鉄バファローズ」がかなりの音量で流れていた。
イントロ部分に「♪ア〜 ア〜 ア〜」とマイナーコードで構成するコーラスが入っていて、黒い街宣車から流れてくる曲のような仰々しいテイストがあふれかえっていた。
妙に耳に残り、これの入ったCDがないもんかと再びグッズショップに行くが、2002年版個人応援歌CDしか置いていなかった。
これはこれとして保存版として購入。あとで球場にあったグッズパンフレットを見たら、
“マキシシングル”と題された「炎えろ!〜」の収録されたCDは通販で売られていることがわかった。2003年になっても未だ申し込んでいないが(笑み)
 

先に入っていたアゴ山から「グラウンドにフリューリーがいた」との情報を聞いた。入れ替わりにシールバックが落ちた。
登板機会がないわけじゃないから、再調整ってことなのかな。
この日の先発は7勝の岩隈と9勝のミラバル。ともに今季ローテーション投手として一人前になったところだ。
岩隈については、昨年の8月26日もこの大阪ドームで観ている。そのカンセンキの中で、私は以下のように書いた。
 
岩隈は球速がMAX147km/hに達する。
グラブを浮かせたような独特の投球フォーム。さらに右腕を体で隠して、打者のタイミングを狂わせる。

腕を隠して投げる投手の代表例といえば、星野伸之だ。
彼の場合、自身の球速の遅さを得意のスローカーブとこの腕の振りを隠すフォームで補う。
打者からすれば、やっと投げる腕が見えた瞬間に球が向かってくるわけで、
球速がなくてもある程度タイミングが遅れる。その上にブレーキの効いたカーブを多投しているから、
カーブに目が馴れた打者はなおさらストレートが速く見えるという寸法。
星野のストレートは130km/hすらなかなか超えないのだが、調子がいいときは140を超えるようにも見えるらしい。

そんな星野の腕の出し方でストレートが20km/h速いとしたらどうなるだろう… それが岩隈なのだ。
イマイチ制球力がないのが、人間のバランスを保っているところだろうか(笑み)
これが整ったら、人気と遜色ないリーグトップクラスの実力を手にするだろう。常勝エースになれる。
とにかくシロウトの私がこんなことを言うのも何だが、すんごい選手には間違いないはず。(2001年8月26日観戦記より)

これを書いたちょっとあと、テレビの解説者の誰かがこれとおんなじような話をしていた。
つまり、岩隈の課題はコントロールなのだ。
1回表・二死から3番のオガに1つ目の四球を与えたが、チャンスに弱い4番・オバンドーは三振。
2回表・一死からユキオに2つ目の四球。がヒットで続いて、野口がスクイズを決めて先制。
賢介ヒットで満塁になったところで、金子がセンター奥深くへ走者一掃のタイムリーツーベース! 四球から崩れた岩隈を一気に攻め立て4-0とリードを奪った。
一方のミラバル。抑え時代のノーコンっぷりは完全に消えて、3回までノリの1安打、4奪三振の好投で無失点と好調。
先発転向即2ケタ勝利という夢のような瞬間が近づいてきた。

三振といえば、石本だ。2回表の第二打席で1回に続いての三振。
前日も三振が目立ったのでiモードで調べてみると、何とこれで6打席連続三振! 足かけ3試合。
6連続の1つ目の三振の前の打席は送りバント。そしてその前が三振でその前がやっとこさ凡打。つまり、7打数連続三振でもあるということだ。
4回表のセカンドゴロで連続三振は途切れたが…。球が来る前に体が突っ込んで、ストレートにも変化球にもタイミングが合わない最悪の状態。
ちょっと前のノーステップに近い大股スタンス打法から幅の狭いスタンスに変えた石本だが、これじゃ前の方がよかったように思える。
ここ最近はナヨッとした空振り三振が多く、私の失笑は程なく怒りに変わった。
「ファンならその場その場の結果にイチイチ文句を言うな」と唱えている私だが、これはさすがにガマンできずに前の空席を蹴り上げてしまった。

4回裏・私のよく言う「ホームラン予言が当たる場面」が訪れた。大量リード・膠着状態でバッターがローズ
ミラバルのふわりと投げたスライダーを、レフトスタンドへ流し打ちで叩き込んでしまった。4-1
ま、打たれるべくして打たれたんだと言い聞かせる。まだ3点差。先頭のソロで良かったとしよう。
40号となったローズは球団初の2年連続40本達成。

Fs打線は岩隈に対して4・5・6回をパーフェクトに抑えられてしまう。
6回裏・ツーベースの水口を置いて、再びローズがレフトへ一発! 投球こそ速球だったものの、VTRを観るかのごとく打球の軌道は前の当たりにソックリだった。
さらに2年連続・通算4度目の100打点も達成となった。
2ランで4-3と追いつめられてしまった。続くノリに四球を与え、ミラバルはアップアップだ。
代えろ、代えろ、と思いながらベンチに注目しても、代える気配はまったくナシ。スタミナのないミラバルをこれ以上引っ張るのは無茶だ。
川口三振のあと、吉岡金子のエラーで出塁。ますますイヤなムード。
しかし、バッターは今季不振の礒部。前日の鷹野に代わってこの日スタメンで出ていたが、結果はセカンドゴロゲッツー。
よかった、なんとか1点差でこの回逃げ切ったぞ。ご苦労さん、ミラバル

7回表・内野安打の井出と敬遠のオガを置いて二死一・二塁。岩隈をKOしたが、何と岡本が出てきた。
ここで頼りになってくれなきゃ困るオバンドーだが… ファーストへのファウルフライ。タメ息。

その裏、なんとミラバル続投! 前日藤井寺で4番を打っていた益田が先頭に代打で登場。レフトへのツーベースと気を吐き、的山が送って一死三塁。
大村を歩かせて一死一・三塁で水口を迎えた。ベンチはまだミラバルを下ろさない。何をこだわっているんだろうか?
そのまま水口と勝負。水口の打球は三遊間を襲う。金子が飛びついて不自然な姿勢で二塁へ送球し大村はアウト。
明らかに変な恰好での捕球〜送球だった。金子はその場にうずくまり、立つことができない。脚を痛めたらしく、結局担架で退場。
打撃好調の金子が故障してしまった。しかも深刻そうな様子だ。試合展開以上に気になる出来事だった。
この間、益田が生還して4-4の同点。同時にミラバルが降板となった。空しい。むなしすぎるこの7回裏!

ローズを迎えて出てきたのは下柳。近年先発が板についていたシモがリリーフで出てくるのは懐かしさを感じる。
ローズは初球を引っかけてセカンドゴロでチェンジ。ミラバルの負け星は避けることができた。

8回表・クローマーが2日連続の死球で出塁。ユキオが送ったあと凡退。野口がヒットで出て二死一・三塁となった。
前の守備からセンターに入っている、前日ラッキーなランニングホームランを打った井出に回った。
またもやライトへの打球だったが、これはフライ。勝ち越しができないのが歯がゆい。岡本はホントに安定している。

8回裏は建山登場。シモは1球で交代となった。
こちらもこのところ安定感が出てきた建山だったが、先頭のノリにいきなり右方向へツーベースを打たれる。さすがの広角打法。
川口のゴロで一死三塁とされて、吉岡にセンターへ大きな犠牲フライを浴びる。前日とは違い、強肩・井出の元へ飛んだものの、いかんせん遠すぎた。
ノリが生還してついに4-5と逆転されてしまった。不振の礒部は難なく斬って(笑み)チェンジ。

岡本に抑えられ、犠牲フライを浴び… ローズの2発に続き、今度は前日のVTRを観ているようなデジャヴ感。
当然、9回は大塚が出てくるのが当たり前だ。打順は1番からだが、打撃好調の金子はもういない。
代わりの古城はセカンドゴロ。2番は非力な奈良原でこちらも代える選手がおらず三振。頼みのオガも意気消沈でショートゴロでゲームセット。
2試合連続で先制→1点差逆転負け。ほんとに同じパターンじゃん。
 

試合後、金子が右ヒザ十字じん帯損傷の疑いがあることが報じられた。同時にミラバルも右手中指が5回あたりからおかしかったということが判明。
翌日ふたりとも登録抹消。後日、ミラバルは結局中指の骨折の再発だったことがわかった。
そして金子に至っては次に一軍の試合に出たのは10月11日だった。
 

試合後、沈んだ気持ちで十三へ。ツトムちゃんと合流し「やまもと」別店舗へ向かった。
前日に見たよりも長い行列ができていた。近所の水商売のオッサンがこの行列をケムタがり、あっちへ並べこっちへ並べと勝手に交通整理していた。
3人で昔話に花を咲かせながら待つこと1時間以上。やっとこさ店内へ。三角形のカウンターテーブルは人でいっぱいだ。
巨人戦のラジオ音声の中、しょうゆ味のネギ焼やとんべい焼を注文。すんんんんんんげぇウマかった! さすが元祖。
昼に「ゆかり」のネギ焼を喰ったにも関わらず、どんどん腹の中に入っていく。

「やまもと」には客の回転のため長居できないので、「がんこ」本店へ。
テキトーに食い物を頼み、また仕事の話なんぞで盛り上がる。脇の席では、ナニワのチンピラっぽいオッサンがケバい中年女を口説いていた。
オッサンの履いている靴が白のエナメルだった。「コント?」と聞こえないような声でツッコミを入れ、3人で含み笑いをした。
とりあえず2連敗の空しさは吹っ飛んだ…が、あすはどうなるのやら…。

【●●●今季観戦通算 5勝8敗 勝率.385●●●】



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