岩隈は星野伸之の20%増し


2001.8.26 Sun.
パ・リーグ公式戦
Bu-Fs 24回戦[大阪ドーム] 観衆:36,000人
2-7
TN
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
F
0
1
0
0
0
0
0
1
0
2
Bu
1
1
3
0
2
0
0
0
X
7

W岩隈3勝1敗 L金村6勝9敗 HRローズ44(2)



-STARTING MEMBER-
Fs
 
Bu
1
小笠原
大 村
2
奈良原
水 口
3
片 岡
ローズ
4
田中幸
中 村
5
金 子
礒 部
6
西 浦
吉 岡
7
上 田
川 口
8
實 松
ギルバート
9
森 本
古久保
P
金 村
岩 隈

前日、書いたとおり「風月」でお好みを喰った。確かにおいしかったが、私には忘れられないあの味がある。
「あの味」…それは「スジネギ焼」である。
おととし(99年)、やはり土日の大阪のゲームを観に行き、大阪で就職したばかりの小学校の同級生の部屋に泊めてもらった。
そのときに連れてってもらったのが、梅田のお好み店「ゆかり」である。
ネギ自体キライではないが、そう好きでもないので、何も言われなければネギ焼というメニューは頼まなかった。
しかし、同級生が「ネギ焼がウマイよ」というので、ならそれにしましょ、と注文した。

目の前で店員が焼いている。これがとってもラク。焼き加減も味も、きちんと鍛えられた腕でやるわけだし、安心。
材料だけ置いてって同じくらいの料金を取る東京のお好み焼屋はまったくいい商売してると思う。
そして待ちに待った初めての大阪でのお好みが私の前に出された。
味がついているので、そのまま食べる。!!。んま〜い(笑み)
今までネギがこんなにウマイと思ったことがあったろうか…ホントにそう思った。
ビールも良く合うし「大阪っていいなぁ」とか思ってしまった。大袈裟?
 

…あれ以来「ゆかり」には行っていない。それどころか、今回の大阪ゆきまで店の名前を忘れていた。
今回の宿が梅田駅脇のホテル。これはやっぱり行っておこう。たしかテイクアウトがあったはずだ…球場で喰おう
ってことで、チェックアウトの11時ギリギリに出たので、すぐにあの店を目指す。
梅田の駅前の阪急百貨店の前から入るアーケードの中、駅寄りからぶたまん屋の角を右に曲がって行く…
それは憶えていた。そして、お好み屋があった。店内が赤いタイル張りになっているので確証。
看板を見て店名を思い出した。「ゆかり」か。もう忘れないぞ(笑み)
テイクアウトカウンターで「スジネギ焼」を注文。
「15分くらいかかるので店内でお待ちください」とのことで、順番待ち席に座った。
でも、店内はガラガラ。「? あんまり人気がないのかな。でも日曜の昼からお好み喰うってのもアレか(笑み)」
とか思いながら待っていると、お客さんがチョロチョロ…そしてゾロゾロ…
あっという間に席が埋まり、順番待ち席のまん中に座っていた私も、5人家族に囲まれて腰が落ち着かなくなった(笑み)
やっぱり正午ともなると埋まっちゃうんだ。すごいお店だ。

観戦仲間に喰わせる目的もあるので、箸を二膳つけてもらった。

ここから地下鉄の東梅田駅へ向かう。ほんとは御堂筋線の梅田へ出ればいいのだが、目的があったのだ。
東梅田駅は谷町線。これまで3度の大阪訪問で、地下鉄・ニュートラムはほとんどの路線に乗った。
もちろん、全線踏破とかでなく、各線ちょっとずつね(笑み)
野球観戦でどこかへ行くと、ホテルを出てからデーゲーム開始まで大した時間がなく「時間つぶし」に困る。
実に勿体ない話だが、この「時間つぶし」に、カラフルなラインカラーの大阪の地下鉄を全部体験しよう、と思ったのである。
そして、3度の訪問で乗り残したのは谷町線だけになった。これで全線乗車完了だ(笑み)

東梅田駅は昭和40年代の雰囲気のホーム。看板類は新しくなっているが、全体的な古くささがたまらない。
電車に乗ってからネギ焼を持っていることを思い出した。車内に香りがただよっている感じがする。ちょっと恥ずかしい…

途中で長堀鶴見緑地線に乗り換えて大阪ドーム前千代崎駅へ。
長堀鶴見緑地線ってのは東京でいうと大江戸線みたいな「最新の地下鉄」なので、一番深いところを走っている。
ゆえに、各駅での乗り換えは上下移動が多く、それはそれは面倒。車両も大江戸線同様、他より一回り小さくて圧迫感がある。
 

さて、恒例の旅行記はこの辺にして(笑み)…
球場着。とうぜんノリ人形は配っていた。
ただ内野自由席のゲートはもう人形がないとのことで、他のゲートへ回ってくれと言われた。
やっぱりもらえるモノはもらっておきたいので、そっちへ回って2体目をゲット。
↓こんな感じになった(爆み)

この日の先発は登録即先発の金村とブレイク寸前の岩隈
ともにそれぞれのチームの女性ファンにはかなりの人気があるが、顔は岩隈がかなりリードか(爆み)
この選手、パ・リーグで一番のアイドル選手になるかもしれない。

そうそう、せっかく買ってきたスジネギ焼をmako兄さんたちに喰わせなきゃ(笑み)
みんな感情のこもった「んま〜い♪」というコメント。これって東京だと喰えないんだよなぁ。
3人にひと口ずつあげたあと、残りを私が喰う。2年ぶりの感動のひと口目だ…
「んま〜〜〜〜〜い!」(感涙)

さぁ、そんなこんなのうちに試合開始。

1回表・さっそく奈良原片岡がヒットで出たが、ユキオ金子が凡退。チャンスを潰した。
その裏・先頭の大村がいきなりツーベース。水口がきっちり送ってローズはレフトへ犠飛。
むぅ、この展開の差…。0-1

2回表・なかなか揃ってスタメンの機会がない西浦上田が無死から立て続けにヒット。
實松送ったあと、ひちょりがショート深くへ内野安打。タイムリーとなってすぐさま同点。
んが、期待のオガがセカンドゴロゲッツーに倒れてあっという間にチェンジ。これが痛かった…

2回裏・またもや先頭の礒部にツーベースを喰らう金村
川口の打席でワイルドピッチが出てしまい、ふたたびリードを許す。1-2
 

3回表は三者凡退。岩隈は球速がMAX147km/hに達する。
グラブを浮かせたような独特の投球フォーム。さらに右腕を体で隠して、打者のタイミングを狂わせる。

腕を隠して投げる投手の代表例といえば、星野伸之だ。
彼の場合、自身の球速の遅さを得意のスローカーブとこの腕の振りを隠すフォームで補う。
打者からすれば、やっと投げる腕が見えた瞬間に球が向かってくるわけで、
球速がなくてもある程度タイミングが遅れる。その上にブレーキの効いたカーブを多投しているから、
カーブに目が馴れた打者はなおさらストレートが速く見えるという寸法。
星野のストレートは130km/hすらなかなか超えないのだが、調子がいいときは140を超えるようにも見えるらしい。

そんな星野の腕の出し方でストレートが20km/h速いとしたらどうなるだろう… それが岩隈なのだ。
イマイチ制球力がないのが、人間のバランスを保っているところだろうか(笑み)
これが整ったら、人気と遜色ないリーグトップクラスの実力を手にするだろう。常勝エースになれる。
とにかくシロウトの私がこんなことを言うのも何だが、すんごい選手には間違いないはず。
 

そんな自己分析に浸っている間に(笑み)、金村はピンチを迎えていた。
3回裏・一死から水口がヒット、ローズには逃げ気味で四球。
四番・ノリにはしっかりタイムリーツーベースを浴びて、ランナーは2人とも生還。
そして恐怖の得点圏打者、五番・礒部にはセンターへ犠牲フライ。この回3失点で1-5とされる。

岩隈は4回も三者凡退。尻上がりだ。
私は「サポーターズハンドブック」なるタオル踊りの振り付けなんかが載っている無料の小冊子を捜しに席を離れた。
各ゲートにおいてあったらしいのだが、聞いて回っても、どこもはけてしまったらしい。
4回裏から前日に一軍に復帰した立石に投手交代していた。
5月以来のひさびさの一軍登板だが、一発が怖い立石近鉄戦にビハインドで投げるのはちょっと怖い。
ウロウロしているうちに、4裏・5表とそれぞれ三者凡退で試合は淡々と進み、5回裏のことだった。
未だ小冊子がみつからず、グランウンドの様子が見えない通路を歩いていると、テレビモニターがあった。
ローズの打席だ。一球見たらまた動くか…
その一球は、まさに44号アーチとなる一球だったのだ。虫の知らせだったのか。
打った角度を見て、背中にあった通路から見えるグラウンドを覗くと、ちょうど通路からの視界にバックスクリーン辺りだけが見えていた。
その視界の上から白球が落ちてくる… バックスクリーン直撃のホームランだった。
どうしても立石は一発を喰らってしまう。大村がデッドボールで出ていたので、これが2ランとなって1-7
やっぱり立石は先発タイプだと思うんだが…誰かの後の尻拭いはあんまり向いていない。

ドームを3/4周して外野席に行くと、いると思ったおーけんとのりさんがいない。
電話で聞くと上層席にいるらしい。上層席は外野だが、応援リーダーの声が聞こえないので応援席になりきっていない。
上へ上がろうとするものの、なかなか上に行く通路がない。これが結構不便。
で、席へ行ってみると、と〜っても高い所だ。高所恐怖症の人はちょっとキツいかもなぁ。

さて、元の席に戻ろうと通路を行き来するものの、下へ戻る通路がまたなかなかない。
上層席の通路はカベに囲まれていて、なんだかイヤなところ。地下街の通路のようだ。
あっちこっち行って、席に戻ったのは6回くらいだったか。

岩隈は6回表も三者凡退。こりゃどうしようもなくなってきた。
その裏は加藤登場で無失点。流れが早い。

7回表・金子の内野安打が出て2回以来の出塁。続く西浦もヒットで出るが、上田實松の代打・賢介が連続三振。
さらにはひちょりの打席で西浦が単独スチール失敗。あ〜あ。準レギュクラスの選手たちが揃いも揃って…。

7回裏も加藤が三者凡退に斬る。

8回、四球で出たオガ片岡が二番手・関口からタイムリーで返して2-7
これでオガは16試合連続得点のプロタイ記録。なんと昭和25年の呉昌征(毎日オリオンズ)以来51年ぶりとなった。

その裏・なんとマウンドに上がったのは矢野だった。観ていたときは、矢野が昇格してたのをまったく知らなかったので、驚いた。
ランナーがいなくてもセットポジション。しかし「トロネード投法」と名付けられた野茂に似たフォームが面白い。
無走者のときは、セットからゆっくり体をヒネって投げる「トロネード」、走者がいるときはふつうのセット投法に変わる。
礒部にヒット、吉岡に四球を許したものの、先頭のノリをショートフライに斬るなど、なんとか無失点。結果を出した。
一時期故障からかなり球速が落ちていたが、この日は表示が速くでる大阪ドームながら140km/hを超えていた。
2年ぶりの一軍マウンドだった。これからの復活が期待される。

9回は大塚が登場。なにも大塚を出さんでもよぉ。
先頭・上田凡退のあと、代打の賢介に代わりマスクを被っていた高橋信二がフォアボールで出塁。
無警戒の中盗塁を決め、これがプロ入り初盗塁となった。
九番・ひちょりにはなぜか代打・荒井
野口の故障による入れ替えで捕手控えとして上がってきた荒井だが、ファームでもほとんどマスクを被っていない。
打撃も目立ったものはなく、うちら仲間内では昇格が謎とされていた…。
結局大塚の投球に振り回されて空振り三振…。ファームでも8・9番打ってるんだもんなぁ。
荒井を今後どういう使い方をしていくのか、球団の意図が見えてこない…。

最後はオガも三振でゲームセット。
とにもかくにも岩隈の秘めた力が見えてきた試合だった。
 

試合後、おーけん・のりさんとなんばへ出て「ゆかり」の千日前店へ…
私はインディアン焼(カレーベース)を食べた。おーけんは私が指定したスジネギ焼を食べた。やはり好評。
でも、お好みはむこう一ヶ月いいや。さすがにこれで食べ飽きた(爆み)

さらに南海なんば駅脇の大阪球場跡へ行く。ボウリングをしに(笑み)
大阪球場は駅の真脇で、いま再開発のためビルの建設が行われている。
南海ホークスが去ってから、住宅展示場にもなっていたようだが、現在は外野のスコアボードまわりのスタンドが残るのみとなった。
スコアボードの裏から見たが、広告看板が古き良き時代を語っていて、雰囲気抜群。行って良かった。

ボウリングはものすごいスタートに… これはボウリングのコーナー参照(笑み)

【●●●今季観戦通算 6勝14敗 勝率.300●●●】



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