ドームの悪魔は昼間に出る


2001.4.8 Sun.
パ・リーグ公式戦
Fs-L 3回戦[東京ドーム] 観衆:22,000人
1-5
TN
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
L
0
0
0
2
0
1
2
0
0
5
F
0
0
0
0
1
0
0
0
X
1

W石井2勝1敗 L岩本1勝2敗 HR松井1(ランニング本塁打) マクレーン7 ウィルソン3 カブレラ7(2) 



-STARTING MEMBER-
Fs
 
L
1
金 子
小 関
2
石 本
佐藤友
3
小笠原
松 井
4
田中幸
カブレラ
5
ウィルソン
高木大
6
野 口
マクレーン
7
田中賢
垣 内
8
奈良原
中嶋聡
9
中村豊
村 上
P
岩 本
石 井

前日のナイターの勝利のよろこび冷めやまぬ中、この日も外野で観戦となった。

先発投手はエース級対決・岩本石井
この数年、Fs打線は石井との相性が悪いイメージ。なんとか払拭したい。

10時半に起きたのに洗濯をしてから家を出たので、13時半の試合開始に間に合わなかった。
一回裏。スタンドへ入ると、石本が内野安打で出塁した。
続く小笠原との間でヒットエンドランをかけるも、オガがいい当たりながらショートライナー。
石本はすでに二塁へ達していた。ゲッツー。一瞬にしてチェンジだ。

二回裏・先頭のユキオがライトへヒット。
続くウィルソン…ファーストゴロ。またもやゲッツー。

三回裏・コントロールのいい石井が突如崩れて二死から中村豊四球。
金子の打席中、がディレードスチール。見事強肩中嶋聡に刺される。
毎回毎回ランナーを出すが、ことごとく攻めに失敗する。

なんだかグニョグニョした球を投げる石井に、Fs打線はなんとなく手が出てる感じ。
なにしろ、いかにも打てそうなストライクボールが多いのだ。
まさにコントロール投手の術中にはまっている。

いっぽうのガンはいいんだか悪いんだか。
この日はコントロールはいい方でなく、ボールが先行する。
とくにカーブでストライクがとれないのだ。

二回は一死から高木大マクレーンと連続四球を出すものの、
DH垣内をファーストゴロ、9打数7安打で打率.778で登場の中嶋をセカンドフライでなんとか抑える。

ところで、前日下柳相手ということで9番を打っていた左の高木大が、
なんと絶好調のマクレーンを追い越して5番に座っている。
さらに、右打者の垣内は左相手に先発せず、右相手に先発出場。
前日も九回、ミラバルに対する代打として登場している。
どうも垣内は左投手が苦手な様子だ。この2試合だけで考えると。
それはともかくとして、打順が安定している方がシーズンを戦いやすいはずなのに、
好調の打者を下げてまでジグザグにこだわる必要があるんだろうか?
やっぱり今のカブレラマクレーンが並んでいるのが一番コワイけどなぁ。

四回表、ガンに不運が襲う。
先頭・松井は打ちそこねてセンターフライ…。
センター・石本は中腰の体制ですでに落下点に入っているように見えたが、実は違った。
外はスモッグで曇り空、曇天のデーゲームというのが、東京ドームではいちばんフライが難しいのだ。
ってことで、ボールが落ちても石本は中腰で一歩も動かないまま。見事、打球を見失った。
大きくバウンドした球をバックスクリーンの前で中村豊が捕球した時には、もう、松井は三塁を回っていた。
ランニングホームラン。
「まだ、松井にホームランが出てないのか。そろそろ出る頃だ…」
中盤イニング、クリーンナップが先頭バッターってことで、
確かに、横にいるおーけんにそう予言もしてたさ(核爆み)。
でも、打つとしたらライトのポールの方へ弾丸ライナーで…と思ってた。
まさか、ランニングホームランとは…。そんなの予言できないやい(爆み)。

1995年・西崎がバリバリのエースでやってた頃、七回までノーヒットノーランを続けていたところに、
八回、デストラーデのセンターフライを、大貝が見失いヒットにしてしまった。ということがあった。
そのときは、西崎は完投も勝ちもできなかった。
実際に私は観戦していて、スコアボードの写真まで撮ってある…。

七回裏時点→八回表には…

またも西武だった。

この後、気が抜けたか球が抜けたか? 二死をとったあとにマクレーンに独走の7号ソロホームランを浴びる。
前日のカブレラの二本目と同じ。右中間に放り込まれた。
マルちゃんをあえて手放して以降外国人には泣かされつづけた西武が、今年ついに掘り当てた感じだ。
 

五回裏・ウィルソンが変化球を弾丸ライナーで右中間スタンドへブチ込んだ。
二試合連続・飛んだ方向も似ている。1-2。まだまだだ。
…とその時点では思っていたが、なんと、これがこの試合のFs最後の出塁だった…。

なんと、石井はこのあと最後までパーフェクトで乗り切ってしまったのだ。
 

六回表、不可解なプレー処理が行われた。
…といっても、私自身がインフィールドフライの処理の定義についてよくわかっていないからなのだが…。

一死満塁で垣内の打ち上げたセカンド後方のフライ。
またもセンター・石本が見失ったような恰好のポテンヒットになったように見えた。
しかし打った直後、インフィールドフライの宣告が出ていたので打者・垣内アウト。
ところが、三塁走者・カブレラはホームイン。この得点が認められたのだ。
直後、東尾監督がなにやら抗議。スコアボードは1-3と1点入った表示になっているのに、
なんで怒っているのかと思ったら、
「今のはポテンヒットで、垣内がアウトというのはおかしい」
という抗議だったようだ。
インフィールドフライなら、走者が釘付けにされるのが自然なんだと思うが…。
私の考えは、打者走者・垣内が、一塁走者・マクレーンを追い越してアウトになっただけで、
インフィールドフライではなかったのでは? という感じだったが、どうやら違ったらしい。

審判の場内へのマイク説明もなく、スタンドのほとんどが頭に「?」を掲げたまま試合は流された。
いまだ、どうしてカブレラのホームインが成立するのか、よく私にはわからないままだ。

七回にはガンカブレラに二試合で三本目となる7号2ランを左中間に叩き込まれる。
1-5石井の投球を考えると、試合は決した。
六回の不可解なプレーの影響か?どうにもこうにも気合いが乗っていない感じ。ボールがどんどん先行する。
八回・二死を獲ったところでガンは1000投球回を達成。
八回表終了まで投げきって、花束をもらってそのまま降板となった。

九回は斉藤が登板。三者で終了も、ファウルで粘られまくり、野手が疲れそう。
決め球がとくになく、ストレートも速くない。いつまで残っていられるか…。
 

さて、前日の観戦記の最後に書いた上田
この試合のスタメンの不思議なところは、レフト・ユキオ、ショート・奈良原という
「きのうの左の帆足相手なら自然なオーダー」が、そのまんま残ったことだ。
上田をライトに入れて、レフト・中村豊、ショート・ユキオが右投手のときのオーダーじゃないだろうか?
六回は打率が1割を切ったまんまの奈良原が先頭だったのに、
上田どころか、古城阿久根も使わず奈良原をそのまま打席に送った。
しかし、結果は出ずじまい。

九回の先頭で奈良原に再び回ってきたところで、やっと代打・上田のコールだった。
昼はイースタンの試合にも出ているほどで、上田の体に悪いところはない。
なんでもっと早く出してやらないんだろう? いや、スタメンで出すべきだ。

代打をひとり送るだけでも、試合の流れが変わることがあるのに…。
この日のFs打線は、「無策」のまんま終わってしまった感がある。
開幕二戦目の前川といい、今回の石井といい、打てそうで打てない球を他投する投手に当たると、
どうもタンパクになってしまう。

帰宅後、NHKの「サンデースポーツ」に石井がゲスト生出演してるのを観た。
ストレートが遅かったので、この日はとくに変化球主体にした、とのこと。
チェンジアップを他投してたらしい。ウィルソンの一発はその失投。
NHK曰く「生まれ変わった石井」らしい。
Fs打線は今までと違う石井に戸惑ったのでは?」という大野豊氏の解説だった。

しっかし、ガンの投げる試合は、打線がヤマなく終わってしまう傾向だ…。
ま、「こんな日もあるか」。その程度で流した方がいいかもしれない。

【●●●今季観戦通算 1勝3敗 勝率.250●●●】



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