今の部屋に引っ越してから、最寄りの駅にもある関係で「らんぷ亭」によく行くようになった。
知らない人もいるかもしれないので、説明すると、「神戸らんぷ亭」という牛丼屋だ。
牛丼屋では定食系をたのんだことがなかった。
朝の吉野家も何度か行ったが、まわりのサラリーマンが定食を相次いで頼む中、
ふつうに牛丼を頼んでいた。
やっぱりあの汁がしみたごはんがおいしいし。
そんな私だったが、さいきん無性にすっぱい食い物を食べたくなることがある。
仕事で遅くなり、メシの間もなく駆け込んだ終電で帰ってきた日、
駅のらんぷ亭に入ると、「おろし牛皿定食」というのがあった。
をを、これはすっぱいかもしれん、ってことで、肉大盛で注文。
頼んでみると、皿にたっぷり「大根おろし汁」がかかっている。
そこには肉とキャベツの千切り。キャベツのドレッシングも兼ねている。
このおろし汁まみれの肉を白いごはんに乗っけてかっこむ!
んま〜い! これはほんとにうまい!
…てなことがあってから、ちょくちょく食べるようになった矢先、
悲しい事件がおきた。
ごはんとキャベツ千切りつき牛皿にみそ汁と浅漬がついていたこの定食。
ある日とつぜん、浅漬がごぼうキムチに代わってしまった!
私はキムチが大嫌いなので、「ごぼうキムチなしで…」という頼みかたにかわった。
まったく。なんであんなクサイもんつけんだよ!
一品減った分、損してるし。
らんぷ亭と同じくして、駅の高架下にある「東秀」。チェーン店の中華屋だ。
あっさり味のラーメンがなんと320円という、安価がウリの店だ。
ひとり暮らしを始めてから、野菜不足を実感した私は、この店で野菜炒めをよく食べていた。
こんな理由でもなきゃ、あえて外食で野菜炒めなんか頼みもしない。
現に、生まれてこのかた、野菜炒めなんぞ店で喰ったことはなかった。
しかし、東秀の野菜炒めってけっこうウマイ。
ここもおろし牛皿と同じくして、週に一回は食べていた…。「いた」のだ。
なんと、この4月になってから店に行ったら、メニューから野菜炒めが消えていた!
「なくなっちゃったンスよ〜」店員からあっさり悲しい言葉。
そういえば、実家時代も私の好きになるメニューが次々と消えていった。
地元の駅の高架下にあるラーメン屋「どさん子」。
最初に気に入ったのが「油そば」だったが、ある日とつぜん消えた。
じゃ、次に好きな「しょうゆとんこつラーメン」を何度か食べてたら、また消えた。
嫌がらせだろうか(笑み)。ま、あの店は異常に多いメニューが名物でもあったが、
だいぶ整理されてしまった。
もっと昔にさかのぼれば、いまはかなりなメジャーになった「サイゼリヤ」。
船橋のららぽ〜と内の店が1号店である。
近所なので、ららぽ〜とができたころはしょっちゅう行っていた。
いまはハンバーグやサラダとペアになって出てくる「焼肉」。
あれが、昔は単品で、今のハンバーグの鉄板1枚に丸々盛られて出されていた。
すんげぇ好きだったのに、いまは単品はない。
でも、肉サラダのあのドレッシングとのハーモニーは格別だけどね(笑み)。
ほかにも「ピラフ」とか「ミルクセーキ」なんかも好きだったのに。
イカ墨系も、むかしは真っ黒のじゃなくて、茶色いやつだった。
イカスミピラフもあった。私は食べたことがないが。
サイゼリヤもチェーン展開が大きくなっていくにつれ、メニューは整理されていった。
みんな、いろんなデータや意見を受けてのメニューの変更なんだろうが、
なんで私の好きになるものばっかりなくなるんだろうか…。
そんなことを実感していた最近だったが、すこしうれしいことがあった。
「ごぼうキムチは浅漬に変更できます」
おろし牛皿の写真の脇にそんな貼り紙が追加されたのだ!
あぁ、よかった(笑み)。
最近野球を観ていて予言があたることが多いのだが、好きなメニューが消えていくというのは、
裏を返せば「もうすぐなくなるから、今のうちに喰っとけよ」っていうことなのかもなぁ。
ここにも予言者の片鱗が…(爆み)。