欧州の3極出力管

フィリップスのMC1/50です。この兄貴分にあたるMC1/60は欧州版211(フィラメントは4V3.3Aの酸化被膜フィラメント)としてよく知られていますが、こちらは市場でもあまり見かけません。管内いっぱいに大きな板プレートとそれを保持する上部の丸いセラミック碍子が特長です。外形は211より一回り小さく、プレート損失は75Wです。MC1/60より増幅度が少し小さいので、音声出力用にはちょうど使い易い真空管です。

フランスマツダの3X75B(TM100)です。前述のMC1/50同等管です。

タングスラムのOP70/1000です。この真空管は先のMC1/50同等管ですが、外形は細身のナス型で211程度あります。プレートはMC1/50同様の板プレートで、グリッドは金メッキしてあります。プレートへの引出しがステムの横から出して高圧対策を施している点等、業務用真空管は作りが大変丁寧で信頼感があります。

フィリップスのMC1/60の旧型管です。電極構造はMC1/50に良く似ていますが、新型管のようなプレートのひだはありません。フィラメントは、4V3.3Aです。

フィリップスのMC1/60の新型管です。プレートにひだを設けるなどプレート損失の向上が計られています。欧州を代表する211系の送信管です。

SFR(フランス)のMC1/60同等管、E60Nです。

フィリップスのE707です。ドイツのRV258の同等管です。

デンマークのMP社のU4ABです。1942年製造の軍用だったようです。グリッドが2つあって内部で接続されています。上から見ると5極管のようですが、れっきとした3極管です。私も騙されていました・・・

タングスラムのP28/500です。アメリカの50の増幅度を上げたような真空管ですが、作りは断然こちらの方が丁寧です。

タングスラムのOQ15/600です。タイト製のベースがいかにもたのもしいです。耐圧が600Vでプレートがステムの横から引き出されています。

オランダの小メーカー、ラジオレコード社のS412です。フィリップス系だそうです。非常に珍しい真空管で、トップにプレートとグリッドが引き出されている直熱3極管です。規格も不明な点が多いですが、管壁に500Vとあることからプレート電圧は500Vまで掛けられるようです。カソードはバリウム昇華型でプレート中央にバリウム溜めがあります。ベースは、B4の変形で3本足です。

フランスのR120です。2A3類似の傍熱型3極管で、左がメッシュプレートで右が板プレートです。この他にパンチプレートがあります。上から見るとグリッドにフィンが設けてあって、いかにも頼もしそうです。

東欧製の811Aです。今ではロシア製でよく見かけます。ゲッタはなくプレートにペレットのようなものが付いています。ベースの文字は販売店が後でプリントしたものです。この真空管は、ベースに記す「英国製」ではありません。ハイμ(μ=160)の真空管でB級プッシュプル(ALTEC1570等)で使われますが、最近では宍戸式をはじめとするグリッドを+としたA2級でオーディオに良く使われます。

OTL用で有名な6C33です。左から、6C33C(1985年製)、6C33CB(1981年製)です。2本並べてみました。どこが違うのか、判りません。ちなみに6C33Cは¥23000で1985年に真空管専門店で、6C33CBは1999年にこれも真空管専門店で¥3900で購入しました。ソビエト連邦の崩壊が価格に現れています。

6C19Pは、かつてEC19Pと言う名称で1970年代に真空管輸入業者によって紹介されています。これも、MT管としては当時はとても高価でした。

フランスPHILIPSの大型送信管、TB5/2500です。フィラメントは太いものがコイル状に1本配置されていて、6.3V32.5Aと、大電流仕様になっています。プレート損失は、800Wです。日本の6T50が同等管になります。