解雇予告と解雇理由証明書

2013(平成25)年7月16日

 

 使用者は,労働者を解雇する場合,少なくとも30日前にその予告をするか,そうでない場合は30日分以上の平均賃金を支払わなければなりません。解雇予告の例外として,天災異変その他やむを得ない事情で仕事の継続が不可能となった場合や,労働者に帰責事由があることに基づく解雇,例えば懲戒解雇は解雇予告は不要で即時解雇できます。

 但し,即時解雇の場合は,行政官庁の除外認定が必要です。懲戒解雇を行う場合は,事前に労働基準監督署に問い合わせをしておいた方が確実です。

 また,①日雇労働者,②2か月以内の期間限定労働者,季節的業務で4か月以内の期間限定労働者,及び,③試用期間中の労働者に対しての解雇予告は不要で即時解雇出来ます。しかし,上記の雇用でも,引き続き雇用が継続される場合には,解雇予告制度が適用されます。

 (休日を含む暦日の1ヵ月)

①の者が1ヵ月をこえて引き続き使用されるにいたった場合

②の者が「所定の期間」(②における2ヵ月又は4ヵ月の期間)をこえて引き続き使用されるにいたった場合

③の者が14日(労働日のみならず休日をも含んだ日数)をこえて引き続き使用されるにいたった場合

 労働者が,解雇予告された日から退職する日までの期間に,解雇理由証明書を請求した場合,使用者は遅滞なく解雇理由証明書を労働者に交付しなければなりません。

 この解雇理由証明書には,出来るだけ多くの解雇理由を列挙するか,網羅的抽象的に解雇理由を記載した方がよいと思います。

 

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