弁護士業界をとりまく変化
2001(平成13)年2月6日
1986(昭和61)年4月に弁護士登録をして弁護士になって足掛け16年になりますが、最近の弁護士に関係する状況の変化はめまぐるしいものがあります。
昨年(平成12年)だけでも、
- a.和議法を廃止しての民事再生法の施行
- b.成年後見制度の改正法施行
- c.住宅の品質確保の促進等に関する法律施行
- d.会社分割に関する商法改正
- e.ストーカー防止法成立
- その他多数...。
- a.広告原則解禁(平成12年10月1日より)
- b.司法試験合格者を年間3000名にすることに関する決議
- c.法曹一元(弁護士から裁判官を採用する制度)をめざし、裁判への国民参加の方策としての陪審ないし参審制度の検討
- d.弁護士事務所法人化の検討
- e.弁護士の兼職禁止規定の見直し
等があります。
また,弁護士の法律事務独占に関し司法書士,弁理士,及び税理士に特定の範囲の訴訟代理権を付与する検討が政府において行われています。
そして、2001(平成13)年1月1日から裁判所に対して提出する書類のサイズ及び記載方法が変更になりました。
いままでは、地方裁判所、高等裁判所、最高裁判所及び簡易裁判所に提出する書類は、B4サイズの紙に縦書きで、袋とじで右綴じでした。それが、A4サイズに変更になり、横書きで左綴じに変更になりました。(裏面は記載しない。)
これも世界標準(グローバルスタンダード)のA4サイズに合致させるわが国の努力の一つなのだと思います。
事前に書式集をそろえて、それに付録としてついてきたコンパクトデイスクにあるA4サイズの各種書式をパソコンに記憶させて、それを呼び出して一太郎やワードで訴状、答弁書や準備書面等を作成しています。Bサイズの紙からAサイズの紙に変更になってまだ1ヵ月ちょっとしか経っていないので私自身も事務局も若干戸惑いがあります。
これからも、規制緩和とグローバルスタンダードに合わせるために、様々な変化が起きてくると思います。弁護士もこれらの変化をただ受け身で待つのではなく、国民の権利と社会正義を守るためよりよい制度をつくることができるよう積極的に頑張らなければならないものと思っています。