以前、私はある人から次のように尋ねられた。
「あなたの教会と他の教会の違いを一言で説明してください。」
当教会が他の教会と違う所は、いろいろあって、一言で説明するのは難しい。
私は「唯一、真実の教会というところです。」と言うと、
彼は「どの教会も自分が正しい教会と思っているでしょう。」と言う。
彼はまた「では、あなたの教会で一番大切な教えは何ですか。」と尋ねた。
私は「神様が私たちすべての人類を愛していることです。」と言うと、
彼は「それも、どの教会でも言っていることだと思いますよ。」と言う。
結局、私は他の教会との違いを一言で説明することができなかった。
一言でなく、1時間使ってもいいなら、いくらでも言えるのにと思った。
1時間もらえるなら、まず、「唯一、真実の教会」というところの説明をしたい。
1820年、アメリカ合衆国に住んでいた14歳の少年、ジョセフ・スミスが抱いた疑問が
始まりだった。彼の周りには、多くの宗派のキリスト教会があり、それぞれ、教えている
ことが違っていた。彼は、どの宗派が正しいのか悩んだ。聖書のヤコブの手紙1章5節に
「知恵に不足している者は、神に願い求めるがよい」あるのを読んで、彼は、神に尋ねる
ことにした。人のいない森に入って祈ると、神とキリストの二人が現れた。そして、キリ
ストは「どの教会も正しくない」と説明した。そして、後に、天使モロナイを通じて、
正しい教えが回復され、正しいイエス・キリスト教会が回復された。
他の教会が自分が正しいと思っている根拠と、当教会が正しいと思っている根拠が違う。
他の教会の教えは人間の解釈による。当教会の教えは神自身が与えてくれたものである。
どちらが正しいかは明白である。
例として、三位一体を取り上げてみよう。現在、正統派は三位一体の神を教えている。
天父とキリストと聖霊は別個でなく同一のお方だという教えである。しかし、これは聖書
に明確に書かれていない。聖書解釈のひとつであり、神から啓示されたものではない。
初期の教会で、使徒が殺されていなくなると、教会をまとめる人がいなくなり、教会は分
派していった。そして、天父とキリストは同一人物か議論になり、会議によって、つまり、
人間の考えによって、三位一体説が正統として採用された。しかし、当教会では、天父と
キリストは別個のお方だと教えている。それは、天父とキリストがジョセフ・スミスの前
に別個のお方として現れたからである。これ以上の証拠はないだろう。
次に「神様が私たちすべての人類を愛していること」について説明したい。
聖書には、いちばん大切な戒めとして、神と隣人を愛することが書かれているが、
その前に、神様が私たちすべての人類を愛していることを知ることが重要である。
聖書だけでは、人類は単なる被造物の一つとしてしか分からないが、
当教会では、人類は父なる神と母なる神から生まれた霊の子供たちだと教えている。
そして、この地上に生まれてくる前、天の父母の元で育てられていた。
まず子供が親に愛されていることが大切なように、
私たち人類は両親である神に愛されていることを感じることが一番大切である。
天の父母は、かつて人であったが、成長して神になった。
私たち人も、将来、成長して神になることができる。
成長の場として、私たちはこの地上に生まれた。
この世に苦難や試練がある理由は私たちがそれを通じて、成長するためである。
聖書しか知らない他の教会の人々はアダムが禁断の実を食べたため、
神の計画が台無しになって、この世に不幸が入ってきたと思っている。
神の計画は台無しになったのでなく、実際は当初からそのように計画されていた。
それは、私たちに神のようになるための成長の場を与えるためであった。
このように、当教会の教えの方が神の愛を感じられる。
「神がいるのに、なぜ、この世には、苦難や試練があるのか」とか
「神に祈っているのに、全然助けがないのはなぜか」とか、思うことがよくある。
しかし、末日聖徒イエス・キリスト教会の会員は、
前世で行われた神との会議の知識があるので、この答えを持っている。
この世には苦難や試練があるのを承知で、私たちは、この地上に来ることを選んだ。
それは、苦難や試練を経験して、成長するためだった。
ルシフェルは、苦難や試練を経験することなく、人々を救おうと提案したが、
神に退けられた。人が自由意志を行使する機会を奪うことになるからだ。
当教会では、神殿があって、そこで、死者のための代理のバプテスマや、
家族を永遠に結び固める儀式を行っている。
しかし、他の教会では、そのようなことを否定している。
つまり、福音を聞くことなく亡くなった人々が救われる方法がないし、
死んだら家族関係がなくなってしまうということである。
福音を聞くことなく亡くなった人々にも救いの道があり、
家族が永遠に一緒にいられるという当教会の教えの方が神の愛を感じられる。
結局、他の教会との違いを一言で表すなら、「回復された教会である」ということだ。
特にモルモン書と神殿が大きな特徴である。
モルモン書によって、聖書に対する誤った解釈がなくなる。
1点を通る直線は多く引けるが、2点を通る直線は1本しか引けないようなことである。
このことによって、正しい神の教えが回復された。
神殿によって、失われていた救いと昇栄のための儀式が回復された。
神殿で行われる聖約と儀式によって、私たちは神の最大の愛を受け取ることができる。
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