各宗教の食物規定

末日聖徒イエス・キリスト教会の戒め「知恵の言葉」は一般的には食物規定と言われる。
イスラム教、ユダヤ教、キリスト教の食物規定を調べてみた。

ユダヤ教

  哺乳動物のうちで、食べて良いものは、ひづめが完全に割れていて、反芻するもの。
  良いもの:牛、羊、やぎ、鹿、かもしか、など。そして、それらの乳製品。
  悪いもの:豚、猪、ウサギ、ラクダ、馬、犬、猫、肉食獣、など。

  鳥のうちで、食べて悪いものは猛禽類(肉食)。ワシ、フクロウ、など。
  食べて良い鳥の卵もOK。

  上記以外の陸上生物は、食べられない。
  悪いもの:ワニ、昆虫、カタツムリ、など。
  例外的に良いものはイナゴと蜂蜜。

  水中に住む生き物の中で食べて良いものは、ひれとうろこを持つもの。
  悪いもの:うなぎ、なまず、クジラ、サメ、エビ、イカ、タコ、貝、など。

  乳製品と肉が一緒に食されることが禁止されている。
  悪いもの:チーズバーガーなど。

  血を食べてはいけない。十分に血抜きしなければならない。
  悪いもの:血の滴るビーフステーキなど。

イスラム教

  豚、アルコールの摂取が禁止されている。

末日聖徒

  アルコール、タバコ、茶、コーヒー、違法薬物

カトリック、プロテスタント

  食物規定なし

現代の科学的観点では、イスラム教と末日聖徒の食物規定については、納得できる。

  豚は、人間と感染症が共通のものが多いので、衛生上の観点からも禁止された
  理由は納得できる。

  アルコールは肉体的にも、精神的にも悪影響があるのは、よく知られている
  ことである。

  ユダヤ教の食物規定については、科学的な観点では、説明できない。
  これらの規定は、食事のたびに神を意識するためと、他の民族との区別を
  意識するため(異民族の文化がユダヤ民族の中に混ざるのを防ぐため)に
  与えられたものだと思われる。
  全世界に散らされたユダヤ人が約1900年の間、独自性を保てたのは、
  この複雑な食物規定のおかげかもしれない。

ホーム