天地創造(聖典比較)

創世記、モーセ書、アブラハム書の比較

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モ2:01 さて、主はモーセに語って言われた。「見よ、わたしはこの天とこの地について
    あなたに示す。わたしが語る言葉を書き記しなさい。わたしは初めであり終わり
    であり、全能の神である。わたしの独り子によって、わたしはこれらのものを創
    造した。まことに初めに、わたしは天とあなたが立っている地とを創造した。

ア4:01 その後、主は、「降って行こう」と言われた。そして、彼らは最初に降って行き、
    彼らすなわち神々は、天と地を組織し、形造られた。

創1:01 はじめに神は天と地とを創造された。

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第1の日

ア4:02 地は形造られた後、むなしく、荒涼としていた。彼らが地のほかに何も形造られ
    ておられなかったからである。そして、闇が深い淵の面を支配し、神々の御霊が
    水の面を覆っていた。
モ2:02 地は形なく、むなしかった。わたしは深い淵の面に闇を来らせ、わたしの御霊が
    水の面を動いていた。わたしは神である。
創1:02 地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっ
    ていた。

ア4:03 彼ら(神々)は、「光あれ」と言われた。すると光があった。
モ2:03 神であるわたしは、『光あれ』と言った。すると、光があった。
創1:03 神は「光あれ」と言われた。すると光があった。

ア4:04 彼ら(神々)はその光を知覚された。それが輝いていたからである。そして、彼ら
    はその光を闇から分けられた、すなわち光が分けられるようにされた。
モ2:04 神であるわたしが光を見ると、その光は良かった。神であるわたしは光と闇とを
    分けた。
創1:04 神はその光を見て、良しとされた。神はその光とやみとを分けられた。

ア4:05 神々は光を昼と呼び、闇を夜と呼ばれた。夕から朝までを夜と呼び、朝から夕ま
    でを昼と呼ばれた。これが、彼らが昼、夜と呼ばれたものの最初、すなわち初め
    であった。
モ2:05 神であるわたしは光を昼と呼び、闇を夜と呼んだ。これを、わたしの力の言葉に
    よって行った。そして、それはわたしが語ったようになった。夕となり、また朝
    となった。第1日である。
創1:05 神は光を昼と名づけ、やみを夜と名づけられた。夕となり、また朝となった。第
    一日である。

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第2の日

ア4:06 神々はまた言われた。「水の間に天空があって、水と水とを分けよ。」
モ2:06 さらにまた、神であるわたしは、『水の間に大空あれ』と言った。すると、わた
    しが語ったようになった。また、『大空が水と水とを分けよ』と言った。すると、
    そのようになった。
創1:06 神はまた言われた、「水の間におおぞらがあって、水と水とを分けよ」。

ア4:07 神々は、天空の下にある水と天空の上にある水を分けるように天空に命じられた。
    すると、彼らが命じられたようになった。
モ2:07 神であるわたしは大空を造り、水を、すなわち、大空の下の大いなる水と大空の
    上の水とを分けた。そして、わたしが語ったようになった。
創1:07 そのようになった。神はおおぞらを造って、おおぞらの下の水とおおぞらの上の
    水とを分けられた。

ア4:08 神々はその天空を天と呼ばれた。夕から朝までを夜と呼び、朝から夕までを昼と
    呼ばれた。これが、彼らが夜、昼と呼ばれた第2の時であった。
モ2:08 神であるわたしは大空を天と呼んだ。夕となり、また朝となった。第2日である。
創1:08 神はそのおおぞらを天と名づけられた。夕となり、また朝となった。第二日であ
    る。

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第3の日

ア4:09 神々は命じて、「天の下の水は一つ所に集まり、地は乾いて現れよ」と言われた。
    すると、神々が命じられたようになった。
モ2:09 神であるわたしは、『天の下の水は一つ所に集まれ』と言った。すると、そのよ
    うになった。また、神であるわたしは、『乾いた地あれ』と言った。すると、そ
    のようになった。
創1:09 神はまた言われた、「天の下の水は一つ所に集まり、かわいた地が現れよ」。そ
    のようになった。

ア4:10 神々は乾いた地を陸と宣言し、水の集まった所を大海と宣言された。神々はそれ
    らが従うのを見られた。
モ2:10 神であるわたしは乾いた地を陸と呼び、水の集まった所を海と呼んだ。そして、
    神であるわたしは見て、自分が造ったすべてのものを良しとした。
創1:10 神はそのかわいた地を陸と名づけ、水の集まった所を海と名づけられた。神は見
    て、良しとされた。

ア4:11 神々は言われた。「地を備えて、青草と、種を持つ草と、種類に従って自らの形
    を生じる種を持つ実を結ぶ果樹を地の上に生えさせよう。」すると、神々が命じ
    られたようになった。
モ2:11 神であるわたしは言った。『地は青草と、種を持つ草と、種類に従って実を結ぶ
    果樹と、種のある実を結ぶ木を地の上に生えさせよ。』すると、わたしが語った
    ようになった。
創1:11 神はまた言われた、「地は青草と、種をもつ草と、種類にしたがって種のある実
    を結ぶ果樹とを地の上にはえさせよ」。そのようになった。

ア4:12 神々は地を組織して、青草がその種から生えるようにし、また草がその種から生
    え、種類に従って種を生じるようにされた。また地を組織して、木をその種から
    生えさせ、種類に従って同じもののみを生じる種を持つ実を結ぶようにされた。
    神々はそれらが従うのを見られた。
モ2:12 地は青草と、種類に従って種を持つすべての草と、種類に従って種のある実を結
    ぶ木とを生えさせた。そして、神であるわたしは見て、自分が造ったすべてのも
    のを良しとした。
創1:12 地は青草と、種類にしたがって種をもつ草と、種類にしたがって種のある実を結
    ぶ木とをはえさせた。神は見て、良しとされた。

ア4:13 そして、神々は日を数えられた。夕から朝までを夜と呼び、朝から夕までを昼と
    呼ばれた。それが第3の時であった。
モ2:13 夕となり、また朝となった。第3日である。
創1:13 夕となり、また朝となった。第三日である。

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第4の日

ア4:14 神々は天の大空に光を組織して、それらに昼と夜とを分けさせ、またそれらを組
    織して、しるしのため、季節のため、日のため、年のためとならせ、
モ2:14 神であるわたしは言った。『天の大空に光があって、昼と夜とを分け、しるしの
    ため、季節のため、日のため、年のためになり、
創1:14 神はまた言われた、「天のおおぞらに光があって昼と夜とを分け、しるしのため、
    季節のため、日のため、年のためになり、

ア4:15 またそれらを組織して、天の大空にあって地を照らす光とならせられた。すると、
    そのようになった。
モ2:15 天の大空にあって地を照らす光となれ。』すると、そのようになった。
創1:15 天のおおぞらにあって地を照らす光となれ」。そのようになった。

ア4:16 神々は2つの大きな光を組織して、大きい光に昼をつかさどらせ、小さい光に夜
    をつかさどらせられた。また、小さい光とともにもろもろの星も置かれた。
モ2:16 神であるわたしは2つの大きな光を造り、大きい光に昼をつかさどらせ、小さい
    光に夜をつかさどらせた。大きい光とは太陽であり、小さい光とは月であった。
    また、もろもろの星も、わたしの言葉に従って造られた。
創1:16 神は二つの大きな光を造り、大きい光に昼をつかさどらせ、小さい光に夜をつか
    さどらせ、また星を造られた。

ア4:17 神々はこれらを天の大空に置いて地を照らさせ、昼と夜とをつかさどらせ、光と
    闇とを分けさせられた。
モ2:17 神であるわたしは、これらを天の大空に置いて地を照らさせ、
創1:17 神はこれらを天のおおぞらに置いて地を照らさせ、

ア4:18 神々は命じられたこれらのものが従うまで見守られた。
モ2:18 太陽に昼をつかさどらせ、月に夜をつかさどらせ、光と闇とを分けさせた。そし
    て、神であるわたしは見て、自分が造ったすべてのものを良しとした。
創1:18 昼と夜とをつかさどらせ、光とやみとを分けさせられた。神は見て、良しとされ
    た。

ア4:19 夕から朝まで夜があり、朝から夕まで昼があった。それが第4の時であった。
モ2:19 夕となり、また朝となった。第4日である。
創1:19 夕となり、また朝となった。第四日である。

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第5の日

ア4:20 神々は言われた。「水を備えて、命を持つ動く生き物を豊かに生じさせ、また鳥
    が地の上、天の大空を飛ぶようにさせよう。」
モ2:20 神であるわたしは言った。『水は命を持つ動く生き物を豊かに生じ、鳥は地の上、
    天の大空を飛べ。』
創1:20 神はまた言われた、「水は生き物の群れで満ち、鳥は地の上、天のおおぞらを飛
    べ」。

ア4:21 神々は水を備えて、海の大いなる獣と、水に群がるすべての動く生き物とをその
    種類に従って生じさせ、また翼のあるすべての鳥をその種類に従って生じさせら
    れた。そして、神々はそれらが従うのを見、またその計画が良いのを見られた。
モ2:21 神であるわたしは、海の大いなる獣と、水に群がるすべての動く生き物とを、種
    類に従って創造し、また翼のあるすべての鳥を、種類に従って創造した。そして、
    神であるわたしは見て、自分が創造したすべてのものを良しとした。
創1:21 神は海の大いなる獣と、水に群がるすべての動く生き物とを、種類にしたがって
    創造し、また翼のあるすべての鳥を、種類にしたがって創造された。神は見て、
    良しとされた。

ア4:22 神々は言われた。「わたしたちはこれらを祝福して、生み、増え、海の水すなわ
    ち大海に満ちるようにさせ、また鳥も地に増えさせよう。」
モ2:22 神であるわたしはこれらを祝福して言った。『生めよ、増えよ、海の水に満ちよ。
    また鳥は地に増えよ。』
創1:22 神はこれらを祝福して言われた、「生めよ、ふえよ、海の水に満ちよ、また鳥は
    地にふえよ」。

ア4:23 そして、夕から朝までを、神々は夜と呼ばれた。また、朝から夕までを、昼と呼
    ばれた。それが第5の時であった。
モ2:23 夕となり、また朝となった。第5日である。
創1:23 夕となり、また朝となった。第五日である。

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第6の日

ア4:24 神々は地を備えて、生き物をその種類に従って生じさせ、家畜と、這うものと、
    地の獣とをその種類に従って生じさせられた。そして、神々の言われたようにな
    った。
モ2:24 神であるわたしは言った。『地は生き物を種類に従って出せ。家畜と、這うもの
    と、地の獣とを種類に従って出せ。』すると、そのようになった。
創1:24 神はまた言われた、「地は生き物を種類にしたがっていだせ。家畜と、這うもの
    と、地の獣とを種類にしたがっていだせ」。そのようになった。

ア4:25 神々は地を組織して、獣をその種類に従い、家畜をその種類に従い、また地を這
    うすべてのものをその種類に従って生じさせられた。神々はそれらが従うのを見
    られた。
モ2:25 神であるわたしは、地の獣を種類に従い、家畜を種類に従い、また地を這うすべ
    てのものを種類に従って造った。そして、神であるわたしは見て、これらすべて
    のものを良しとした。
創1:25 神は地の獣を種類にしたがい、家畜を種類にしたがい、また地に這うすべての物
    を種類にしたがって造られた。神は見て、良しとされた。

ア4:26 神々は協議して言われた。「降って行って、わたしたちの形に、わたしたちにか
    たどって人を形作ろう。そして、彼らに、海の魚と、空の鳥と、家畜と、地のす
    べてのものと、地のすべての這うものを治めさせよう。」
モ2:26 神であるわたしは、初めからわたしとともにいたわたしの独り子に言った。『わ
    たしたちの形に、わたしたちにかたどって人を造ろう。』そして、そのようにな
    った。また、神であるわたしは言った。『彼らに、海の魚と、空の鳥と、家畜と、
    地のすべてのものと、地のすべての這うものを治めさせよう。』
創1:26 神はまた言われた、「われわれのかたちに、われわれにかたどって人を造り、こ
    れに海の魚と、空の鳥と、家畜と、地のすべての獣と、地のすべての這うものと
    を治めさせよう」。

ア4:27 そこで、神々は降って行って、御自分の形に人を組織し、神々の形に人を形造り、
    男と女に形造られた。
モ2:27 神であるわたしは、自分の形に人を創造した。わたしの独り子の形に人を創造し、
    男と女に創造した。
創1:27 神は自分のかたちに人を創造された。すなわち、神のかたちに創造し、男と女と
    に創造された。

ア4:28 そして、神々は、「彼らを祝福しよう」と言われた。また、神々は言われた。
    「彼らに、生み、増え、地に満ち、地を従わせるようにさせよう。また、海の魚
    と、空の鳥と、地に動くすべての生き物を治めさせよう。」
モ2:28 神であるわたしは、彼らを祝福して言った。『生めよ、増えよ、地に満ちよ、地
    を従わせよ。また海の魚と、空の鳥と、地に動くすべての生き物を治めよ。』
創1:28 神は彼らを祝福して言われた、「生めよ、ふえよ、地に満ちよ、地を従わせよ。
    また海の魚と、空の鳥と、地に動くすべての生き物とを治めよ」。

ア4:29 また、神々は言われた。「見よ、わたしたちは全地の面に生える種を持つすべて
    の草と、実を結ぶすべての木を彼らに与えよう。まことに、種を生じる木の実を
    彼らに与えよう。それは彼らの食物となるであろう。
モ2:29 また、神であるわたしは人に言った。『見よ、わたしは全地の面にある種を持つ
    すべての草と、種のある実を結ぶすべての木をあなたがたに与えた。これはあな
    たがたの食物となるであろう。
創1:29 神はまた言われた、「わたしは全地のおもてにある種をもつすべての草と、種の
    ある実を結ぶすべての木とをあなたがたに与える。これはあなたがたの食物とな
    るであろう。

ア4:30 また地のすべての獣、空のすべての鳥、地を這うすべてのものに、まことに、命
    を与えよう。さらに、これらに食物としてすべての青草を与えよう。すべてこれ
    らのものはこのようにして組織されるであろう。」
モ2:30 また地のすべての獣、空のすべての鳥、地を這うすべてのもの、すなわちわたし
    が命を授けるものには、食物としてすべての清い草が与えられるであろう。』そ
    して、わたしが語ったようになった。
創1:30 また地のすべての獣、空のすべての鳥、地を這うすべてのもの、すなわち命ある
    ものには、食物としてすべての青草を与える」。そのようになった。

ア4:31 神々は言われた。「わたしたちは言ったことをすべて行い、これらを組織しよう。
    見よ、これらはよく従うであろう。」そして、夕から朝までを夜と呼び、朝から
    夕までを昼と呼ばれた。神々は第6の時を数えられた。
モ2:31 神であるわたしは、自分が造ったすべてのものを見たところ、見よ、わたしが造
    ったすべてのものは非常に良かった。夕となり、また朝となった。第6日である。」
創1:31 神が造ったすべての物を見られたところ、それは、はなはだ良かった。夕となり、
    また朝となった。第六日である。

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第7の日

ア5:01 「このようにしてわたしたちは天と地と、その万象を完成しよう。」
モ3:01 「こうして天と地と、その万象が完成した。
創2:01 こうして天と地と、その万象とが完成した。

ア5:02 神々は互いに言われた。「第7の時に、わたしたちの協議した業を終えよう。そ
    して、第7の時に、わたしたちの協議したすべての業を離れて休もう。」
モ3:02 神であるわたしは、第7日にわたしの業を終えた。すべてのものを、わたしは造
    り終えていた。そして、わたしは第7日にわたしのすべての業を離れて休んだ。
    わたしが造ったすべてのものは仕上げられた。神であるわたしは見て、それらを
    良しとした。
創2:02 神は第七日にその作業を終えられた。すなわち、そのすべての作業を終って第七
    日に休まれた。

ア5:03 神々は第7の時に終えられた。第7の時に、神々は協議して形造ったすべての業
    を離れて休もうとされたからである。そして、それを聖別された。神々が天と地
    を形造ろうとして協議したときに決められたことは、このとおりであった。
モ3:03 神であるわたしは第7日を祝福して、これを聖別した。わたしはこの日に、神で
    あるわたしが創造し、造った、すべてのわたしの業を離れて休んだからである。
創2:03 神はその第七日を祝福して、これを聖別された。神がこの日に、そのすべての創
    造のわざを終って休まれたからである。

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物質的な創造

ア5:04 これが、神々が降って来て、これらを形造られた天地創造の由来である。神々が
    天と地を形造られたとき、
モ3:04 さて見よ、わたしはあなたに言う。これが天地創造の由来である。主なる神であ
    るわたしが天と地を造ったとき、
創2:04 これが天地創造の由来である。主なる神が地と天とを造られた時、

ア5:05 すべて神々が言われたとおりに、野のすべての植物については、地にはまだそれ
    が生えておらず、また野のすべての草も生えていなかった。神々がこれらを行な
    うことを協議されたとき、地にまだ雨を降らせておらず、土を耕す人も形造って
    おられなかったからである。
モ3:05 地にはまだ野の植物もなく、また野の草も生えていなかった。主なる神であるわ
    たしは、わたしが語ったすべてのものを、それが地の面に自然に存在するに先立
    って霊的に創造した。主なる神であるわたしは、地の面にまだ雨を降らせていな
    かったからである。主なる神であるわたしは、人の子らをすべて創造していたが、
    まだ土を耕す人はいなかった。わたしは彼らを天で創造したのである。そして、
    地上にも、水の中にも、空にも、まだ肉なるものはいなかった。
創2:05 地にはまだ野の木もなく、また野の草もはえていなかった。主なる神が地に雨を
    降らせず、また土を耕す人もなかったからである。

ア5:06 しかし、霧が地から立ち上って、土の全面を潤した。
モ3:06 しかし、主なる神であるわたしが語ると、霧が地から立ち上って、土の全面を潤
    した。
創2:06 しかし地から泉がわきあがって土の全面を潤していた。

ア5:07 神々は土のちりで人を形造り、彼の霊(すなわち、人の霊)を取ってそれを彼の
    中に入れられた。そして、命の息をその鼻に吹き入れられると、人は生けるもの
    となった。
モ3:07 主なる神であるわたしは、土のちりで人を形造り、命の息をその鼻に吹き入れた。
    そこで人は生けるもの、地上における最初の肉なるもの、また最初の人となった。
    しかしながら、すべてのものは以前に創造されたが、それは、わたしの言葉に従
    って霊的に創造され、造られたのである。
創2:07 主なる神は土のちりで人を造り、命の息をその鼻に吹きいれられた。そこで人は
    生きた者となった。

ア5:08 神々はエデンの中の東の方に一つの園を設けて、神々が先に形造った体の中にそ
    の霊を入れた人をそこに置かれた。
モ3:08 主なる神であるわたしは、エデンの中の東の方に一つの園を設けて、私が形造っ
    た人をそこに置いた。
創2:08 主なる神は東のかた、エデンに一つの園を設けて、その造った人をそこに置かれ
    た。

ア5:09 また、神々は、見て美しく、食べるに良いすべての木を土から生えさせ、さらに
    園の中央に命の木と善悪を知る木を生えさせられた。
モ3:09 また、主なる神であるわたしは、人の目に美しいすべての木を自然に土から生え
    させた。そして、人はそれを見ることができた。それもまた生けるものとなった。
    わたしがそれを創造したとき、それは霊のものであった。それは神であるわたし
    が創造したその領域に、すなわち、わたしが人の用いるように備えたすべてのも
    のはわたしが創造したその領域にそのままあったのである。また、人はそれが食
    べるに良いのも見た。また、主なる神であるわたしは、園の中央に命の木と善悪
    を知る木を植えた。
創2:09 また主なる神は、見て美しく、食べるに良いすべての木を土からはえさせ、更に
    園の中央に命の木と、善悪を知る木とをはえさせられた。

ア5:10 エデンから流れ出る一つの川があって園を潤し、それはそこから分かれて4つの
    川となった。
モ3:10 主なる神であるわたしは、一つの川がエデンから流れ出て園を潤すようにした。
    そして、それはそこから分かれて、4つの川となった。
創2:10 また一つの川がエデンから流れ出て園を潤し、そこから分れて四つの川となった。

モ3:11 主なる神であるわたしは、第1の川の名をピソンと呼んだ。これは、主なる神で
    あるわたしが多くの金を造ったハビラの全地を巡るものである。
創2:11 その第一の名はピソンといい、金のあるハビラの全地をめぐるもので、

モ3:12 その地の金は良く、またそこはブドラクと、しまめのうも産した。
創2:12 その地の金は良く、またそこはブドラクと、しまめのうとを産した。

モ3:13 第2の川の名はギホンと呼ばれ、これはエチオピヤの全地を巡るものである。
創2:13 第二の川の名はギホンといい、クシの全地をめぐるもの。

モ3:14 第3の川の名はヒデケルであって、アッスリヤの東に流れるものである。第4の
    川はユフラテであった。
創2:14 第三の川の名はヒデケルといい、アッスリヤの東を流れるもの。第四の川はユフ
    ラテである。

ア5:11 神々は人を連れて行ってエデンの園に置き、これを耕させ、これを守らせられた。
モ3:15 主なる神であるわたしは、人を連れて行ってエデンの園に置き、これを耕させ、
    これを守らせた。
創2:15 主なる神は人を連れて行ってエデンの園に置き、これを耕させ、これを守らせら
    れた。

ア5:12 神々はその人に命じて言われた。「あなたは園のどの木からでも心のままに取っ
    て食べてよろしい。
モ3:16 主なる神であるわたしは、その人に命じて言った。『あなたは園のどの木からで
    も心のままに取って食べてよろしい。
創2:16 主なる神はその人に命じて言われた、「あなたは園のどの木からでも心のままに
    取って食べてよろしい。

ア5:13 しかし、善悪を知る木からは取って食べてはならない。あなたはそれを食べると
    きに、必ず死ぬからである。」さて、わたしアブラハムは、それが主の時、すな
    わちコロブの時に基づいているのを知った。神々はまだアダムに時の計算を定め
    ておられなかったからである。
モ3:17 しかし、善悪を知る木からは取って食べてはならない。それでも、あなたは自分
    で選ぶことができる。それはあなたに任されているからである。しかし、わたし
    がそれを禁じたことを覚えておきなさい。あなたはそれを食べる日に、必ず死ぬ
    からである。』
創2:17 しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、き
    っと死ぬであろう」。

ア5:14 また、神々は言われた。「この人にふさわしい助け手を造ろう。人が独りでいる
    のは良くないからである。それゆえ、わたしたちは彼のためにふさわしい助け手
    を形造ろう。」
モ3:18 また、主なる神であるわたしは、人が独りでいるのは良くないことをわたしの独
    り子に言った。『それゆえ、彼のためにふさわしい助け手を造ろう。』
創2:18 また主なる神は言われた、「人がひとりでいるのは良くない。彼のために、ふさ
    わしい助け手を造ろう」。

ア5:15 そこで、神々はアダムを深く眠らせられた。そして、彼が眠ると、神々は彼のあ
    ばら骨の一つを取って、その所を肉でふさがれた。
モ3:21 そこで、主なる神であるわたしは、アダムを深く眠らせた。そして、彼が眠ると、
    わたしは彼のあばら骨の一つを取って、その所を肉でふさいだ。
創2:21 そこで主なる神は人を深く眠らせ、眠った時に、そのあばら骨の一つを取って、
    その所を肉でふさがれた。

ア5:16 神々は人から取ったあばら骨で一人の女を形造り、人のところへ連れて来られた。
モ3:22 主なる神であるわたしは、人から取ったあばら骨で一人の女を造り、人のところ
    へ連れて来た。
創2:22 主なる神は人から取ったあばら骨でひとりの女を造り、人のところへ連れてこられた。

ア5:17 すると、アダムは言った。「これこそ、わたしの骨の骨、わたしの肉の肉。今や、
    男から取ったものだから、これを女と呼ぼう。」
モ3:23 すると、アダムは言った。『わたしは今や、これこそ、わたしの骨の骨、わたし
    の肉の肉であることを知る。男から取ったものだから、これを女と呼ぼう。』
創2:23 そのとき、人は言った。「これこそ、ついにわたしの骨の骨、/わたしの肉の肉。
    男から取ったものだから、/これを女と名づけよう」。

ア5:18 それで、人はその父と母を離れて、妻と結び合い、2人は一体となるのである。
モ3:24 それで、人はその父と母を離れて、妻と結び合い、2人は一体となるのである。
創2:24 それで人はその父と母を離れて、妻と結び合い、一体となるのである。

ア5:19 人とその妻は、2人とも裸であったが、恥ずかしいとは思わなかった。
モ3:25 人とその妻は、2人とも裸であったが、恥ずかしいとは思わなかった。」
創2:25 人とその妻とは、ふたりとも裸であったが、恥ずかしいとは思わなかった。

ア5:20 神々は野のすべての獣と、空のすべての鳥を土で形造り、アダムのところへ連れ
    て来て、彼がそれらをどう呼ぶかを見られた。アダムがすべて生き物に与える名
    は、その名となるのであった。
モ3:19 また、主なる神であるわたしは、野のすべての獣と、空のすべての鳥を土で形造
    り、アダムのところへ来ることを命じ、彼がそれらをどう呼ぶか見た。それらも
    生けるものであった。神であるわたしが、命の息をそれらに吹き入れたからであ
    る。そして、アダムがすべて生き物に与える名はその名になると、わたしは命じ
    たのである。
創2:19 そして主なる神は野のすべての獣と、空のすべての鳥とを土で造り、人のところ
    へ連れてきて、彼がそれにどんな名をつけるかを見られた。人がすべて生き物に
    与える名は、その名となるのであった。

ア5:21 それでアダムは、すべての家畜と、空の鳥と、野のすべての獣に名を付けた。ま
    た、アダムにはふさわしい助け手が見つかった。
モ3:20 それでアダムは、すべての家畜と、空の鳥と、野のすべての獣に名を付けたが、
    アダムにはふさわしい助け手が見つからなかった。
創2:20 それで人は、すべての家畜と、空の鳥と、野のすべての獣とに名をつけたが、人
    にはふさわしい助け手が見つからなかった。

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考察)
天地創造は、『旧約聖書』の「創世記」と、『高価な真珠』の「モーセ書」と「アブラ
ハム書」に載っている。それぞれ2つの章からなっている。

・「われわれ」問題
  創世記1:26では「われわれのかたちに、われわれにかたどって人を造り」とあり、
  ユダヤ教が一神教であることと矛盾している。
  しかし、アブラハム書では、当初から「神々」と表現で、複数の御方が創造にかか
  わったことが示されている。
  モーセ書では、天の御父と御子の御二方が創造にかかわっている。

・2度の人類創造の問題
  1つ目の章の27節で男女の創造がされているが、2つ目の章の7節でも、もう一度、
  人が創造されている。これにはいくつかの説がある。
  ・2つ目の章は、1つ目の章の人の創造の詳細を述べている。
  ・1回目の人の創造は失敗し、再度、人を創造した。
   ユダヤの民間伝承では、1回目の女はリリスといい、のちに悪魔になったという。
  ・聖書学者の多くが支持している説は、1つ目の章と2つ目の章はもともと、別の
   文書であったが、後に1つにまとめられたということ。
  モーセ書では1つ目の章は霊的な創造(創造計画)を表していて、2つ目の章は、
  物質的な創造を表している。

・現代科学との見解相違の問題
  ・たった6日で創造が行われたが、現代科学では、何十億年もかかったとされる。
  ・創造は、「光と闇、昼と夜」「空、雲(上の水)、海(下の水)」「陸」
   「植物」「太陽、月、星」「動物」「人」の順で行われた。
  ・現代科学を知っていると、最初に昼と夜が作られたのに、ずいぶん後で、太陽、
   月などの天体が作られていて違和感を感じる。
   現代科学による正しい順番は、「光(ビッグバン)」「太陽」「地球(陸と海
   と空)、月」「植物」「動物」「人」である。
  ・アブラハム書では、「日」ではなく、「時」と表現されている。つまり、6つの
   期間に分けて行われたということを示している。1つの期間が、具体的にどのく
   らいの年数だったかは、分からない。億年単位だったかもしれない。
  ・モーセ書では、6日間の創造は、霊的な創造つまり創造計画を表している。
   計画の段階なら、物質的な創造順位と違っていても問題はない。

1日目と4日目、2日目と5日目、3日目と6日目が対比になっている。
  1日目 光の創造    4日目 光を発する天体の創造
  2日目 海と空の創造  5日目 海と空の動物の創造
  3日目 陸の創造    6日目 陸の動物の創造




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