キリストの贖い

キリストの贖い
  ゲツセマネの園に始まり、十字架へと至り、墓から救い主が復活されたことで終わった。
  キリストは罪がなく、諸元素を制する無限の力を持ち、死をも従わせ、
  全人類の罪と病の結果を負う限りない能力を有し、実に万物の下に身を落した。

贖いの目的
  ・私達が神のみもとに戻る
  ・私達が神に似た者となる
  ・私達が完全な喜びを味わえるようになる

贖いは4つの障害を克服する
  1.肉体の死
  2.私達の罪とアダムによる霊の死
  3.人の苦難と弱さ
  4.人の欠点と不完全さ

1.死
  ・復活により、死を克服した。
  ・復活はすべての人に及ぶ。

2.罪
  ・救い主は、悔い改めるすべての人の罪と背きを克服した。
  ・自分をなかなか赦すことのできない人は、救い主の贖いの力に限界を設けている。
  ・これは無限の贖いであり、あらゆる罪と欠点にとどまらず、
   ほかの人から受けたあらゆる虐待や苦痛をも対象としている。
  ・救い主の贖いとその意味の理解を深めるつれて、自分や人を赦したいという気持ちが強まる。
  ・聖霊の影響力を感じたならば、贖いが自分の生活の中で効力を発揮している証拠。
  ・赦されていても、しばらくは罪悪感を抱く。罪の記憶はある種の警報となっている。
   再び誘惑に遭ったときに、罪悪感は守りの役割を果たすのであり、罰ではない。
  ・自分の罪を覚えていながら、苦しみや罪悪感から解放される。

3.苦難と弱さ
  ・キリストはあらゆる苦痛と苦難と試練を受けた。
   御自分の心が憐れみで満たされるように、また、
   御自分の民を彼らの弱さに応じてどのように救うかを肉において知るため。
  ・主は苦難を取り去ることもあれば、堪え忍ぶ力を与えることもある。
   永遠の観点をもたらし、苦難が一時的なものだと理解できるようにすることもある。
  ・救い主の贖いのおかげで、私達は永遠の観点を持つことができ、試練の意味を理解し、
   救いへの希望を抱くようになる。

4.欠点と不完全さ
  ・贖いにより、救い主は人に能力を授ける力を持っている。これは「恵み」と呼ばれる。
   私達が自分の欠点と不完全さを克服するのを助けてくれる。
  ・キリストのもとに来るならば、神の恵みにより、キリストによって完全になる。
  ・この効力にあずかるには、二つの経路、方法がある。
  ・第1の経路は救いの儀式
   儀式により神性の力が解き放たれ、私達がキリストに似た者になるのを助ける。
    ・バプテスマ、聖霊の賜物を授かる
     私達は清くなり、さらに聖なるものとなる。
    ・聖霊の賜物を通して
     思いが照らされ、心は和らぎ、神のように考え、感じることができる。
    ・伴侶と結び固められる
     王位、王国、公国、および力を神からの賜物として受け継ぐ権利を得る。
  ・第2の経路は、御霊の賜物
    ・キリストの贖いにより、私達には聖霊の賜物とそれに伴う霊的な賜物を受ける。
     御霊の賜物を得る度に、さらに神に似た者となる。
    ・神は人の欠点を取り去る賜物を授ける。
     不完全な人の義務は、自分を完全にしてくれる賜物を祈り求めること。

まとめると、死に代えて命、灰にかえて冠、傷に代えて癒し、欠点に代えて完全。

弱さは罪ではない

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       |罪            |弱さ
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定義     |故意に神に逆らうこと   |人間の限界、欠陥
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原因     |サタンにそそのかされる  |人間の特質の一部
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例      |故意に神の戒めを破り、  |誘惑や感情に流される。
       |神よりもサタンを信じる。 |疲れたり、肉体的情緒的な病気にかかったりする。
       |             |無知や、持って生まれた性癖、トラウマに苦しむ。
       |             |いつかは死ななければならない。
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イエスは経験 |経験されなかった     |経験された
されたか   |             |
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取るべき   |悔い改め         |謙遜、キリストを信じる信仰、克服する努力
対応     |             |
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それに対する |赦し           |恵み(人に能力を授ける力)
神の計らい  |             |
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結果     |罪から清められる     |清さと力を得る
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・罪は必ず私達を神から遠ざけるが、弱さは私達を神に近づける。
・私達は罪を拒まない限り霊的に成長することができないが、
 それだけでなく自分の人間的な弱さを受け入れて、謙虚な態度と
 信仰をもってそれに対応し、弱さを通して神に頼ることを学ばない限り、
 霊的な成長はない。
・罪を犯しているのにこれは実は弱さなのだと言っていると、
 悔い改める代わりに正当化するようになる。
 弱さを罪だと言っている場合は、恥ずかしさや罪悪感、絶望感を抱くようになって、
 神の約束はかなえられないと諦めてしまうことになりかねない。

建設的な罪悪感(神の御心に添った悲しみ)やへりくだる心と
無益な偽物の自責の念との違い

  建設的な罪悪感(罪に対する神の御心に添った悲しみ)
   ・道徳的な規範を破ることに良心のとがめを感じる。
   ・悔い改めて思いと心と行いを改める。
   ・自分の過ちを認めて告白し、償う。
   ・成長し学ぶ。
   ・自分はもともと善良で価値ある存在だと考える。
   ・自分を肯定的に捉え、それに見合った行動をする。
   ・キリストの贖いの力に全面的に頼る。

  信仰とへりくだる心(弱さを認めてキリストのように柔和になる)
   ・自分の欠点を全て認めたうえで穏やかな自信を感じ、自分を受け入れる。
   ・多少の危険があっても、成長して人の役に立つために行動する。
   ・過ちがあれば責任を取り、成長しようと望む。
   ・過ちから学んでもう一度挑戦する。
   ・ユーモアのセンスを育み、人生その他を楽しむ。
   ・自分の弱さを認め、他の人の弱さを思いやる。
   ・他の人に弱さや欠点があっても忍耐する。
   ・神が自分を愛し助けてくださるという確信が強くなる。

  自分をだめにする自責の念(無益な偽物の)
   ・自分には価値がないと感じ、絶望的になる。
   ・自分の弱さを隠して人に知られないようにする。
   ・自分の弱さがあらわになることを恐れる。
   ・問題が起こると他の人のせいにする。
   ・危険を冒すことを避け、失敗を屈辱と考える。
   ・自分を人と比べて競う。
   ・身構えたり頑固になったり優柔不断になったりする。
   ・皮肉っぽくなったり過度に深刻になったりする。
   ・自分が失敗するかどうか、人より優位に立てるかどうかばかり気にする。
   ・神から拒まれたり神を怒らせたりすることを恐れる。

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