エリヤとエライアスは日本語の聖書では、どちらもエリヤと訳されているので混乱がある。
英語の聖書ではElijah(エリヤ)、Elias(エライアス)と区別されている。
教義と聖約110章12-16節には、別々に現われているので、別人物である。
ここに出てくるエリヤは旧約聖書の列王紀に記された預言者である。
また、エライアスの方は、アブラハムの時代にいた預言者である。
エライアスはアブラハムの聖約(日の栄の結婚など)の鍵を回復した。
エリヤは結び固めの鍵を回復した。
エライアスは人物名というよりは、特別な使命を与えられた者に対する称号のようだ。
教義と聖約110章12節のエライアスはイザヤスという人物だった。(教義84:11-13)
マタイ17章3-4節、ルカ4章25-26節、ヤコブ5章17節などに出てくる
エライアス(日本語の聖書ではエリヤ)は、列王紀のエリヤである。
バプテスマのヨハネ(マタイ17:12-13)、黙示者ヨハネ(教義77:14)、
ガブリエル(ルカ1:11-20;教義27:6-7)もエライアスと呼ばれた。
英語の聖書では、Elijahは旧約聖書だけに、Eliasは新約聖書だけにしか出てこない。
このことから、ElijahとEliasは、同じ人名が時代によって変化しただけだと
いう説がある。しかし、それだとマタイ17章12-13節でバプテスマのヨハネが、
Eliasと呼ばれている理由が説明できない。
Eliasはイザヤス、エリヤ、ヨハネなどに付けられた称号だとする説明のほうが
納得がいく。
教義と聖約110章12-16節
エライアスが現れ、わたしたちと子孫によってわたしたちの後の時代のすべての者が
祝福を受けるであろうと述べて、アブラハムの福音の神権時代をゆだねた。
この示現が閉じた後、もう一つの大いなる栄えある示現が突如わたしたちに開かれた。
死を味わうことなく天に取り去られた預言者エリヤが、わたしたちの前に立って言った。
「見よ、マラキの口を通して語られた時がまさに来た。」
マラキとは、主の大いなる恐るべき日が来る前に彼(エリヤ)が遣わされ、
先祖の心を子孫に、子孫の心を先祖に向けさせ、全地がのろいをもって打たれる
ことのないようにする、と証した人である。
「それゆえ、この神権時代の鍵はあなたがたの手にゆだねられている。
これによってあなたがたは、主の大いなる恐るべき日が近く、
まさに戸口にあるのを知ることができる。」
教義と聖約84章11-13節
ガドはイザヤスの手の下で(神権を)受け、イザヤスは神の手の下でそれを受けた。
イザヤスはまたアブラハムの時代に生きていて、彼から祝福を受けた。
マタイ17章3-4節
すると、見よ、モーセとエリヤが彼らに現れて、イエスと語り合っていた。
ペテロはイエスにむかって言った、「主よ、わたしたちがここにいるのは、
すばらしいことです。もし、おさしつかえなければ、わたしはここに小屋を
三つ建てましょう。一つはあなたのために、一つはモーセのために、
一つはエリヤのために」。
ルカ4章25-26節
よく聞いておきなさい。エリヤの時代に、三年六か月にわたって天が閉じ、
イスラエル全土に大ききんがあった際、そこには多くのやもめがいたのに、
エリヤはそのうちのだれにもつかわされないで、ただシドンのサレプタに
いるひとりのやもめにだけつかわされた。
ヤコブ5章17節
エリヤは、わたしたちと同じ人間であったが、雨が降らないようにと祈をささげたところ、
三年六か月のあいだ、地上に雨が降らなかった。
マタイ17章12-13節
しかし、あなたがたに言っておく。エリヤはすでにきたのだ。
しかし人々は彼を認めず、自分かってに彼をあしらった。
人の子もまた、そのように彼らから苦しみを受けることになろう」。
そのとき、弟子たちは、イエスがバプテスマのヨハネのことを言われたのだと悟った。
教義と聖約77章14節
問い。黙示録第10章に述べられている、ヨハネが食べた小さな巻き物によって、
わたしたちは何を理解すべきか。
答え。わたしたちは次のように理解すべきである。
すなわち、それは彼がイスラエルのもろもろの部族を集めるという使命であり、
定めであった。見よ、この人こそ、書き記されているように、必ず来て万事を
元どおりにするエライアスである。
ルカ1章11-20節
すると主の御使が現れて、香壇の右に立った。
ザカリヤはこれを見て、おじ惑い、恐怖の念に襲われた。
そこで御使が彼に言った、「恐れるな、ザカリヤよ、あなたの祈が聞きいれられたのだ。
あなたの妻エリサベツは男の子を産むであろう。その子をヨハネと名づけなさい。
彼はあなたに喜びと楽しみとをもたらし、多くの人々もその誕生を喜ぶであろう。
彼は主のみまえに大いなる者となり、ぶどう酒や強い酒をいっさい飲まず、
母の胎内にいる時からすでに聖霊に満たされており、
そして、イスラエルの多くの子らを、主なる彼らの神に立ち帰らせるであろう。
彼はエリヤの霊と力とをもって、みまえに先立って行き、父の心を子に向けさせ、
逆らう者に義人の思いを持たせて、整えられた民を主に備えるであろう」。
するとザカリヤは御使に言った、「どうしてそんな事が、わたしにわかるでしょうか。
わたしは老人ですし、妻も年をとっています」。
御使が答えて言った、「わたしは神のみまえに立つガブリエルであって、
この喜ばしい知らせをあなたに語り伝えるために、つかわされたものである。
時が来れば成就するわたしの言葉を信じなかったから、あなたは口がきけなくなり、
この事の起る日まで、ものが言えなくなる」。
教義と聖約27章6-7節
世界が始まって以来、終わりの時に関してすべての聖なる預言者たちの口を通して語られた、
万物の回復をもたらす鍵をわたしがゆだねたエライアスとともに、
また、彼(エライアス)がザカリヤを訪れて、ザカリヤは息子を持ち、
その子は名をヨハネといい、エライアスの霊に満たされると約束を与えた。
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