キリストはよみがえられた―キリストを信じる信仰は山を動かす

神権会のレッスン

キリストはよみがえられた―キリストを信じる信仰は山を動かす

大管長
ラッセル・M・ネルソン大管長

2021年4月 日曜午前の部会
リアホナ2021年5月号 101ページ


【導入】 ・イエス・キリストを信じる信仰の力は、人生の試練を乗り越える助けになる。 ・信仰を増し加えられる5つの提言 ・信じる者には、どんなことでもできる。人生の山を動かすことができる。
【お話のまとめ】 イエス・キリストを信じる信仰は、すべての信念の基盤であり、神の力を引き出す。 人生における良いことのすべて、 永遠にわたって重要な祝福となり得ることすべては、 信仰から始まる。 まず神は喜んで導いてくださると信じる信仰から始まる。 主は、わたしたちが主の完全な力にあずかるために、 完全な信仰を持つようにとは要求しておられない、 信じることを求めておられる。 信仰を増し加えるために今日から始めてほしい。 信仰によって、イエス・キリストは、人生の山を動かす能力を高めてくれる。 その山は、孤独や不安、病気、その他の個人的な問題であるかもしれない。 それぞれの問題に対する解決策は、自分の信仰を増し加えることだ。 神への信仰と信頼を増し加えるには努力が必要だ。 信仰を増し加えられる5つの提言 1)福音を研究する。    キリストの使命と務めについて理解を深める。    キリストの贖罪を自分に適用する。 2)イエス・キリストを信じることを選ぶ。    信ぴょう性について疑う気持ちがあれば、信じることを選び、忠実であり続ける。    疑いをより深くするようなことは避ける。 3)信仰をもって行動する。    信仰をもっと必要とすることを行うことによって、信仰をもっと深める。 4)儀式に参加する。    儀式は人生に神の力を解き放つ。 5)イエス・キリストの御名によって、天の御父に助けを求める。 期待外れの答えを受け入れるにはもっと信仰が必要だ。 ・太平洋諸島の屋外会場での集会では、雨が止むためにの信仰と、  雨が止まないときに耐える信仰があった。 イエス・キリストを信じる信仰は、人生で得られる最大の力である。 信じる者には、どんなことでもできる。 主を信じる信仰が育つと、人生における苦悩の山を動かすことができる。 信仰が花開けば、問題を比類のない成長と機会に変えられるようになる。
【補足情報】 ・キリストの福音   ・キリストの贖いによって、人類は祝福を受けることができるということ。   ・祝福を受けるための条件が福音の第一原則と儀式   ・第一原則     ・主イエス・キリストを信じる信仰     ・悔い改め   ・儀式     ・罪の赦しのために水に沈めるバプテスマ     ・聖霊の賜物を授けるための按手   ・祝福     ・罪の赦し       神のもとに戻ることができる     ・聖霊の賜物       苦難、弱さ、欠点、不完全さを克服するために       慰め、癒し、平安、導き、助け、力を受けることができる     ・第一の復活       福千年の初めに不死不滅の肉体に復活できる ・信仰   ・信仰とは、まだ見ていない真実のことを待ち望むこと。   ・信仰は行動を起こすときの原動力となる。     例)農夫が畑を耕すとき、まだ結果は見ていないが、結果を確信して働く。   ・信仰は、大きな力を生む。     昔の預言者たちは信仰の力によって大きな奇跡を起こした。     例)モーセは紅海を分けた。ノアは箱舟を作り、洪水から救われた。   ・信仰には行いが伴わなければならない。     自分のできることをすべてしつくして、あとは主の助けに頼る。     例)勉強するとき、知識が与えられるように祈るのではなく、       学んだことを忘れないように祈る。 ・イエス・キリストの何を信じるのか。   ・イエス・キリストが神の御子であられ、世の救い主、贖い主であられること。   ・イエス・キリストが神の力を持っておられ、どんなこともできること。   ・主の贖いによって、死と罪を克服できること。   ・復活されたイエス・キリストは現在も生きておられ、    ご自身が回復した教会を今も導いていらっしゃること。   ・主は私の痛み、悲しみ、弱さをすべて経験しておられるので、    どのように助ければよいのか御存じであること。   ・主に頼れば、慰め、癒し、平安、導き、助け、力をいただけること。 ・信仰の段階(アルマ32章)   ――――――――   ――――――――――――   |他者が証をする|――>|1)信じようとする  |   ――――――――   |  望みを持つ    |              | (他者の実を食べる)|              ――――――――――――              |2)御言葉を学ぶ   |              |  (種を植える)  |   ――――――――   ――――――――――――   |キリストの光 |――>|3)光を感じる    |   ――――――――   |  (芽を出す)   |              ――――――――――――              |4)御言葉を行う   |              |  (養いを与える) |   ――――――――   ――――――――――――   | 聖霊の力  |――>|5)証を得る     |   ――――――――   |  (実を得る)   |              ――――――――――――   ――――――――――――              |6)証をする     |――>| 他者が信じようとする |              |  (実を分け与える)|   | 望みを持つ      |              ――――――――――――   ―――――――――――― 第1段階 信じようとする望みを持つ(他者のもつ実を味わう) アルマ32:26-27   これは他者からもらったおいしい果物を味わうことにたとえられる。   もらった果物を食べて、おいしいと、自分もその果物の種を育てみたくなる。   この果物は福音に対する証(言葉だけでなく、生活態度や人生観)を表している。   人々が信じようとする望みを持つきっかけは、既に信仰を持つ人々のもつ実、   つまり生活態度や人生観に共感することから始まる。   実例)   宣教師の証     彼らが無報酬で働いていること、生活費も伝道に出る前に自分で貯めた物である。   ジョセフ・スミスの証     彼は福音が真実であることを否定しなかったので暴徒の銃弾にやられ殉教した。     もし彼が単なる詐欺師なら自分だけ生き延びることを考えただろう。   3人の証人の証     彼らの証はモルモン書の冒頭に載っている。彼らの証はこれだけでは終わらなか     った。後に彼らはジョセフ・スミスと意見が対立して破門された。しかし彼らは     最後までモルモン書が真実のものであることを証し続けた。もし天使から金版を     見せてもらったことが彼らとスミスとの間で共謀された嘘であったのなら彼らは     きっと嘘であったことをばらしたに違いない。 第2段階 神様の御言葉を学ぶ(種を植える) アルマ32:28-29   これは種を植えることにたとえられる。   信じようとする望みを持つと御言葉を学びたくなる。   モルモン書や聖書などの聖典を読んだり、聖餐会や日曜学校などの集会に参加し   たりして神様の御言葉を学ぶ。 第3段階 光を感じる(芽が出る) アルマ32:30-36   これは種が芽を出すことにたとえられる。   この光は目に見える光ではなく、心で感じる光で、キリストの光とも言われている。   これは、人の心を広げ、人の理解力に光を注ぎ、人に良い気持ちを与える。   そして、人はこの光が善であることを知るようになり、これは良いものに違いな   いと感じる。 第4段階 御言葉を行う(養いを与える) アルマ32:37-39   これは養いを与えることにたとえられる。   せっかく芽が出ても水や肥料をやらなければ芽は枯れてしまう。   これと同じように御言葉を学び光を感じてもそれを行いに移さなければ信仰は萎   んでしまう。   神様の戒めを守り、自分の生活を改善し、良い人格を養い、キリストのような特   質を持つことができるよう努力する。問題や弱点や罪を克服する。 第5段階 証を得る(実を得る) アルマ32:40-42   これは実を得て味わうことにたとえられる。   聖霊によって自身の問題を克服する導きと力が与えられる。   その過程で神様の助け、愛を感じることによって、証を得る。   証とは経験によって得られる知識と霊的な確信である。   実例)   癒しの祝福で妻のつわりが和らいだ。   経済的な困難で助けられた。 第6段階 証をする。(実を分け与える)   これは実を、まだ信仰のない人に分け与えることにたとえられる。   証をすることとは聖霊の力によって証言することとある。   これには言葉だけでなく行いや思いや感情や表情など自分の持つ人柄すべてが含   まれる。これらは私たちの周りにいる人々になんらかの影響を与える。   意識して行う証よりも無意識に行う証のほうが多いかもしれない。   これは、まだ信仰のない人の第1段階につながる。

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