なぜ聖約の道なのか

神権会のレッスン

なぜ聖約の道なのか

十二使徒定員会
D・トッド・クリストファーソン長老

2021年4月 日曜午後の部会
リアホナ2021年5月号 116ページ


【導入】 ・聖約の道にとどまる意味である5つの要素。 ・その道にとどまるようにという預言者の呼びかけに耳を傾ける。 ・良い人間になるにために、神様との聖約があるのとないのとでは、どう違うのか。 ・私たちがした聖約と祝福について振り返る。
【お話のまとめ】 聖約の道とは何だろうか。それは、神の日の栄えの王国に至る一本の道だ。わたしたちは バプテスマという門をくぐってこの道を歩み始める。 ・あらゆる霊的な祝福と特権を享受する門戸が開かれる。 ・結婚生活と家族を強め、サタンの攻撃に抵抗する能力を高める。 ・啓示と平安を受ける。 ・非常に多くの問題や後悔を避けることができる。 ・回避できる悲劇を避けつつ、回避できない悲劇にうまく対処する。 「バプテスマを受けても受けなくても正しいことを選べる。立派な良い人間になるために 聖約は要らない」と言う人がいるかもしれない。では、聖約の道との違いは何だろうか。 はっきりとした永遠の違いが、実際にある。 1)献身的な従順 わたしたちは、ただ善意を持つだけではなく、神の口から出る一つ一つの言葉に従って生 きると厳粛に決意する。それによって、わたしたちは、イエス・キリストの模範に従う。 ・健全な生活をして学校の成績もいい子供が育つ。 2)神と結ばれる 神が御自分の子供たちと交わされる聖約は、わたしたちを導くだけでなく、わたしたちを 神に結びつける。 3)神の助け 神は人にはとうてい理解できない賜物を与えて、聖約を交わす人たちが聖約を守れるよう 助けてくれる。それは聖霊の賜物だ。 4)聖約を交わした民とともに集合する 聖約の道をひたすら歩んでいる人は、神から定められた様々な集合〔聖餐会と神殿の儀式 のような〕で特別な祝福も受ける。 ・シオンとそのステークが、嵐の避け所となる。 ・イスラエルの集合の目的は、民に神殿の儀式を通して、救いの道を教えること。 5)聖約の約束を受け継ぐ アブラハム、イサク、ヤコブが受け継ぐ祝福、つまり神のみがお与えになることのできる、 救いと昇栄という究極の祝福は、聖約の道を進むことによってのみ得られる。 聖約の道を歩み続けるようにという預言者の呼びかけに耳を傾けようではないか。
【補足情報】 儀式と聖約と祝福 儀式 聖約 祝福 ---------------------------------------------------------------------------- ・バプテスマ ・キリストの御名を受ける ・罪の赦し ・確認の按手 ・キリストを常に覚えている ・日の栄え(神と住む) ・聖餐式 ・キリストの戒めを守る ・聖霊を伴侶とする ---------------------------------------------------------------------------- ・メルキゼデク ・自分の召しを尊んで大いなるもの ・神権の権能と力*1 神権の聖任 とする ・御霊により聖められて (教義と聖約84:33) その体が更新される ---------------------------------------------------------------------------- ・エンダウメント ・時間、才能、財産を主の王国の ・神の計画の深い知識 ためにささげる ・神の御業をすべて行う力*1 ・昇栄に必要な知識 ---------------------------------------------------------------------------- ・結び固め ・配偶者と家族に忠実であり続ける ・永遠に家族と住む ・昇栄(神のようになる) ---------------------------------------------------------------------------- 契約書に例えるなら 「聖約」は私たちが行うこと 「祝福」は神様が与えてくださること 「儀式」は契約書に記すサイン(日本では判子) *1 この「力」とは「自分の力以上のことを行う力」 キリストの福音 キリストの福音とは、キリストの贖いにより、私たちに祝福が与えられること。 この祝福は、この世で与えられるものと、次の世で与えられるものがある。 この世で与えられる祝福は、聖霊の賜物。 聖霊を常に伴侶にできるというもの。 このことによって、試練や苦難が多いこの世で、 神様から直接、慰め、癒し、平安、導き、助け、力を受けることができる。 自分に起こる、あらゆることに、神様の御業と愛を感じることができる ようになり、試練や苦難を成長のかてとすることができる。 次の世で与えられる祝福は、不死不滅と永遠の命。 不死不滅とは、病気になったり、歳を取ったり、死んだりしない 完全な体に復活すること。 永遠の命とは、神様の元に帰り、永遠に一緒に住むことができること。 不死不滅以外は、神と聖約し儀式を受けた者だけに与えられる。 癒しの儀式をした経験 結婚して間もないころ、妻は今の娘を妊娠したが、つわりがひどかった。家の中では どうにか動けるが、外に出て歩くことは難しい状態になった。わたしは仕事があるの で、いつもついていることができない。そこで、ひどくなる前に妻の実家に里帰りさ せることにした。しかし、東京から青森までは新幹線と在来線で6時間以上もかかる。 長旅を妻は絶えられるのだろうか心配し、癒しの儀式を妻に施した。旅行の朝は、昨 日までとは違ってとても元気になった。新幹線の中でも、おせんべいやチョコも食べ、 とても前日まで何ものどを通らなかった人とは思えなかった。問題もなく、妻の実家 に着いた。皆、つわりが無くなったのなら、実家に帰る意味はなくなったねと喜んで いたが、翌日、またつわりが復活した。そして、1週間後には脱水症状がひどくなり、 とうとう入院してしまった。妻のつわりは、避けて通れない試練だったかも知れない。 しかし、旅行をすることは妻には耐えられないことだったので、神様は一時的な癒し という、のがれる道を用意してくださったのだと、感じている。 バプテスマの面接の質問 1.あなたは神が永遠の御父であられることを信じていますか。イエス・キリストが神の  御子であられ、世の救い主、贖い主であられることを信じていますか。 2.あなたはイエス・キリストの教会と福音が預言者ジョセフ・スミスを通して回復され  たことを信じていますか。あなたは〔現在の大管長の名前〕が神の預言者であること  を信じていますか。そのことはあなたにとってどのような意味がありますか。 3.悔い改めとはあなたにとってどのようなことですか。あなたは過去の過ちをすべて悔  い改めたと感じていますか。 4.あなたは過去に重大な犯罪にかかわったことがありますか。もしあれば、現在執行猶  予中または仮釈放中ですか。これまでに堕胎や同性愛にかかわったことはありますか。 5.あなたは末日聖徒イエス・キリスト教会の会員になることには福音の標準に従った生  活をすることが含まれることを教わっています。以下の標準はどのような意味である  と理解していますか。それらの標準に進んで従いたいと思いますか。  a.純潔の律法。この律法は法的に結婚した男女間の結びつき以外のあらゆる性的関   係を禁じています。  b.什分の一の律法  c.知恵の言葉  d.安息日。毎週聖餐を受け、教会員に奉仕をすることも含まれます。 6.バプテスマを受けると、進んでイエス・キリストの御名を受け、主の戒めを生涯守り  通すことを、神と聖約します。あなたはこの聖約を交わし、聖約に忠実に生活する心  構えができていますか。 神殿の面接の質問 1.あなたは永遠の父なる神とその御子イエス・キリストと聖霊に対して、信仰と証を持っ  ていますか。 2.イエス・キリストの贖罪と、あなたの救い主、贖い主としてのイエス・キリストの役割  に対して、証を持っていますか。 3.イエス・キリストの福音の回復に対して、証を持っていますか。 4.末日聖徒イエス・キリスト教会の大管長を預言者、聖見者、啓示者として、また、すべ  ての神権の鍵を行使する権限を託された、地上で唯一の人として支持していますか。  大管長会および十二使徒定員会の会員を預言者、聖見者、啓示者として支持していますか。  教会のそのほかの中央幹部と地元の指導者を支持していますか。 5.すべてのことが主の前に「清く行われ」なければならないと、主は言われました。  あなたは思いと行いにおいて道徳的に清くあるように努めていますか。  純潔の律法に従っていますか。 6.家族やほかの人々と個人的に、また公に接するときに、イエス・キリストの教会の教え  に従っていますか。 7.末日聖徒イエス・キリスト教会の教えや慣行や教義に反する教え、慣行、教義を支援し  たり、奨励したりしていませんか。 8.家庭でも教会でも安息日を聖く保ち、出席すべき集会に出席し、備えをしてふさわしい  状態で聖餐を受け、福音の律法と戒めに調和した生活をするように努めていますか。 9.あなたが行うすべてのことに正直であるように努めていますか。 10.什分の一を完全に納めていますか。 11.知恵の言葉について理解し、それに従っていますか。 12.以前の伴侶や子供に対して経済的な責任やその他の責任がありますか。  もしあれば、現在そのような責任を果たしていますか。 13.エンダウメントで教えられたとおり神殿ガーメントを身に着けることを含め、神殿で  交わした聖約を守っていますか。 14.悔い改めの一部として神権役員のもとで解決する必要のある重大な罪はありませんか。 15.あなたは、自分には、主の宮に参入して神殿の儀式を受ける資格があると思いますか。 バプテスマと神殿の質問の相違点 バプテスマでは「信じていますか」となっているが、 神殿では「証を持っていますか」となっているところである。 「信じる」は「行なう」きっかけであり、 「証」は「行なった」結果である。 バプテスマの面接では行なおうとしているかを聞かれ、 神殿の面接では行なったかを聞かれる。

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