神権会のレッスン
2019年4月の総大会
「定員会 ― 帰属意識を抱く場所」(クック長老)より
【導入】
・今回のテーマは「神権定員会を強める」です。
・「家庭中心で、教会サポート」という取り組みの中で、教会サポートの部分を
神権定員会がどのように担うことができるかを見ていきます。
・今回は若い男性であるアロン神権者の話ですが、メルキデデク神権者にも
当てはめることができます。
【お話のまとめ】
・主は、皆が強い定員会を築くよう望んでおられる。
主が御自分の子らをお集めになるとき、主の子らが所属し、成長する場所が必要。
・アフリカのボツワナのモチュディ支部の若い兄弟たちは、
皆、家族で一人だけの新会員だったが神権定員会から助けを受けた。
モルモン書が彼らを良くし、友人に影響を与える。友人を教会に誘う。
互いに強め合い改宗を助け合う「きずなで結ばれた兄弟たち」になった。
伝道活動を通して、数えきれないほどの人々の人生に祝福を与えた。
(詳しい内容は、補足情報の実例1を参照)
・若き日のクック長老の両親が離婚した時、父は5人の幼い子供を抱えた母のもとを去った。
母は子供たちを養うために働き始め、子供たちを世話する時間がなかった。
定員会がクック長老を愛し、友人たちがサポートしてくれた。
人生に計り知れないほどの祝福をもたらしてくれた。
(詳しい内容は、補足情報の実例2を参照)
・強い定員会
・すべての神権者は、どのような状況にある人も、強い定員会から恵みを受ける。
・劣勢にある人や苦戦している人は、定員会で強さをもらうことができ、
与えることができる。
・みんなは一人のために、一人はみんなのために。
・集まり、成長する場所。
・すべての会員が帰属意識を抱く場所。
・主の御霊が宿る場所。
・すべての会員が歓迎され、価値ある存在だと認められる場所。
・神に仕えながら、指導し合い、奉仕し合い、一致と兄弟愛を育む場所。
・奇跡が起こる場所。
・新会員やあまり活発でない会員、
特別な助けを必要とする会員に、特に関心を寄せる。
・定員会は再活発化と福音を分かち合うことを通して成長する。
・家庭中心の福音学習で、一人だけが会員の家庭はどうするか。
・教会がサポートする。教会のサポートとは、わたしたちのこと。
・家庭で受けられる支援が限られているとき、
神権定員会とほかの指導者や友人がそれぞれの個人や家族を見守り、
必要に応じてサポートする。
・所属する神権定員会が、活発であり続け、聖約の道を歩んでいくのを助ける。
・その他
・二人または三人またはそれ以上が主の御名によって集まっている所には、
主もその中にいる。
・天の御父はわたしたちの周りの人々すべての思いと心を備えておられる。
・わたしたちは促しに従い、友情の手を差し伸べ、真理を分かち合い、
モルモン書を読むよう人々を招き、彼らが救い主を知るようになる過程において、
彼らを愛し、サポートすることができる。
【感想】
・メンバーの顔と名前を覚えたい。(家族関係、責任、教会歴など)
・教会を都合で休む時、知らせる相手、休んでいる人の状況を聞ける相手が分かるといい。
誰が誰のミニスタリング担当かのリスト(住所、電話番号の個人情報は無しでいい)がほしい。
・癒しの儀式などの儀式の方法は、どこで学ぶか。
最近、若いメルキゼデク神権者に癒しの儀式をしてもらったが、方法をしらなかった。
以前は神権会のテキストに儀式の方法が書いてあった。
・新会員向けの日曜日のクラスがあればよいが。
【補足情報】
実例1)アフリカのボツワナのモチュディ支部の定員会に起こった奇跡
アンドレ・セバコという若い男性が真理を求めて祈ったところ、宣教師と出会った。
彼が宣教師にモルモン書を購入したいと言ったところ、教会に誘われた。
彼はモチュディ支部に出席し、会員はアンドレを温かく歓迎した。
アンドレは宣教師から福音を学び、バプテスマを受けた。
その後、ほかの4人の若い男性もバプテスマを受た。
彼らは互いに強め合い、支部を強め始めた。
若い男性たちは友人に福音を紹介し、若い男性は12人になった。
彼らの改宗において、モルモン書が重要な役割を果たした。
家でも、学校でも、どこでも、いつでもモルモン書を読むようになった。
友人たちはこの模範によって福音に興味を持った。
皆、家族の中で教会員は自分だけ。
彼らは、支部会長、シニア夫婦宣教師、ほかの支部の会員たちからサポートを受けた。
定員会指導者は、日曜日の午後に若い男性たちを自宅に招き、彼らの良い助言者となった。
若い男性たちは一緒に聖文を学び、定期的に家庭の夕べを開いた。
定員会指導者は、彼らを連れて、会員たちや、宣教師から福音を学んでいる人たち、
そのほか訪問の必要な人たちを訪ねた。
若い男性たちは自分に知識がないと感じていたが、定員会指導者は彼らに、
自分が知っていることを一つか二つ、訪問先の人と分かち合うように言った。
この若い神権者たちは、教え、祈り、教会員を見守る手助けをした。
神権の責任を果たし、奉仕の喜びを経験した。
ともに遊び、ともに笑い、ともに泣き、兄弟になった。
彼らはともに、全員が伝道に出るという目標を立てた。
家族の中で教会員は自分だけなので、障害があったが、互いに助け合って乗り越えた。
次々と伝道の召しを受けた。先に旅立った者たちは、まだ故郷で準備をしている者たちに
手紙を書き、経験したことを伝え、伝道に出るよう励ました。
この若い男性たちは自分の家族に福音を分かち合ったた。
伝道地で教えた人々に加えて、母親、姉妹や兄弟、友人が改宗してバプテスマを受けた。
数々の奇跡が起こり、大勢の人々の生活に祝福がもたらされた。
10年がたった今も、彼らは固いきずなで結ばれている。
実例2)クック長老の幼少期
6歳のとき、両親は離婚し、父は、5人の幼い子供を抱えた母のもとを去った。
母はわたしたちを養うために働き始めた。
しばらくの間、母は副業も必要で、さらに教育を受ける必要もあり、
子供たちを世話する時間は、ほとんどなかった。
祖父母、おじやおば、ビショップ、ホームティーチャーが、母を助けてくれた。
定員会がわたしを愛し、友人たちがサポートしてくれた。
定員会は帰属意識を抱く場所だった。
わたしは豊かな人生を見込めない状態だったが、神権定員会がそんな見込みを変えてくれた。
定員会はわたしの味方となって、人生に計り知れないほどの祝福をもたらしてくれた。
実例3)私の改宗談(バプテスマを受けるまで、多くの人が助けてくれた話)
1981年、私が16歳のとき、ローマ法王が初来日し、私はキリスト教に興味を持った。
聖書を買って読み始めた。あるとき、聖書以外にも聖書のような本があると噂を聞き、
いろいろな本屋を探し回ったが、見つからなかった。しかし、ある古本屋で、「モル
モン経」という本を見つけた。仏教の経典かと思ったが、中身を見ると、イエス・キ
リストのことが書かれていたので、自分が探している本を見つけたと思った。お金が
足りなかったので、買うことができず、お金ができたら、買いに来ることにした。
2日後、交差点で信号待ちをしていると、2人組のアメリカ人に声を掛けられた。
彼らは、自分たちはモルモン教の宣教師と言い、話をしてもよいか尋ねた。見つけた
モルモン経と関係があると思い、話を聞く事にした。宣教師と話しを重ね、バプテス
マを受ける話になったが、両親からの許可が得られず、バプテスマを受けられなかっ
た。教会に行くことは許してもらえたので、教会に通っていた。非会員のままだった
が、若い男性の指導者が特にフォローしてくれて、青少年の活動や、セミナリーに誘
ってくれた。他にも、教会員でなくてもできる図書委員という責任をいただいたり、
先祖の探求をするように勧めてくれた。家族記録を神殿に提出したので、先祖の方が
私より先にバプテスマを受けた。同年代の兄弟姉妹たちが、聖霊の賜物についての経
験を語ったり、死者の身代わりの儀式を受けに神殿に行ったという話を聞くと、自分
にはできないので、惨めな気持ちになった。教会に行くのがつらくなり、受験勉強を
するからという理由を付け、教会を休むようになった。しかし、若い男性や指導者は、
定期的に電話や手紙をくれたりして、フォローをしてくれた。高校を卒業して、教会
を休む理由が無くなったので、再び、教会に通うようになった。定期的に連絡してく
れなかったなら、そのまま、教会から離れていただろう。やがて、20歳になり、親
の許可がなくてもバプテスマを受けられるようになったが、念のため、親に話してみ
ると、まだ、親に養ってもらっている内はダメだと言われた。しかたがないので、就
職したあと、家を出て、自立した後にバプテスマを受けることにした。しかし、ある
宣教師から、「そんなことだと、ずっとバプテスマを受けられない。引き延ばしては
いけない。」と言われ、もう一度、親を説得するようチャレンジを受けた。断食と祈
りをした後、親にもう一度、話したところ、バプテスマを受けることをしぶしぶ許可
してくれた。この機会を逃したら、バプテスマを受けなかったかもしれない。両親が
許してくれたときに、先祖の助けがあったかもしれない。
(教会のサポートだけでなく、霊界のサポートもあった)
*補足
宣教師から「そんなことだと、ずっとバプテスマを受けられない。」と言われたとき、
思ったのは、「就職して、家を出てからバプテスマを受ければよい」ということだっ
た。でも、宣教師は、その考えに危機感を感じていたので、私を強く説得したのだろ
う。今、思い返すと、その危機感は当たっていたと思う。性的なことに関して、多く
の誘惑に合うことになったからだ。就職して、大阪から東京に行き、一人暮らしを始
めた。ある日、同期入社の同僚たちで、ヌードショウに行ってきたという話を聞いた。
私は誘われなかった。私がクリスチャンと知っていたので、声をかけなかったそうだ。
もし、バプテスマを受ける前の状態だったなら、誘われ、その誘惑に乗っていたのか
もしれない。また、別の話だが、私は同期入社の、ある女性のことが好きになり、仲
良くなった。その人は人格的にも優れていて、真面目で、清楚で、親切な人だったの
で、神様の福音に関心を持ってもらえると思い、教会の話をしたり、教会にさそった
りした。しかし、はっきりと、教会には興味がないと言われた。もし、バプテスマを
受ける前の状態だったなら、その女性と関係を深めたいと思い、教会の方をあきらめ
ていたかもしれない。
(不思議なもので、金髪で派手なメイクをした女性がいた(今でいうギャルだ)が、
その人は、教会に関心を持って、バプテスマを受け、やがて、伝道にまで出た。)
「霊界のサポート」についてだが、両親は教会には反対していたが、教会の勧めで、
先祖の探求をしていることには、関心を持ってくれた。戸籍から調べられる範囲は、
調べつくした後、その以上の資料がないか、親は叔父に聞いてくれたり、手書きだっ
た系図をワープロで清書してくれたりした。そのことで、両親は教会に対して、心を
和らげてくれたのかもしれない。
私が求めてきたもの
子供のころからなりたいものは、科学者か発明家だった。
発見や発明によって、人類の役に立つことをしたかった。
好奇心旺盛な人間で、いろんなことに興味を持った。
人類を超えた者(たとえば、宇宙人や神)からも学びたいという気持ちがあった。
科学好きの者としては、矛盾していたかもしれないが、自分の興味の範囲は広かった。
人類を超えた知識を得て、自分の人生や、人類全体のために役立てることができると思った。
宗教もしょせん人の考えたものだという人もいるが。
例えば、宇宙人に会った人が宇宙人から得た知識を書いた本や、
神様から啓示を受けた人が書いた本などを買ったり、図書館で借りたりして読んだ。
宇宙人にあった人:アダムスキー、ビリー・マイヤー、クロード・ボリロン
勉強した宗教:キリスト教、イスラム教、仏教、儒教、道教(老荘思想)
聖書もその中の一つだった。
聖書によって得た、自分の人生や、人類全体のために役立てると思った知識は、
神様が人類を作り、人類のために地球を作り、人類の進歩のために導きを与え続けてきたこと。
これは神様が人類を愛しているからである。
人類が罪と苦しみから解放されるために、キリストを送られたこと。
そのことによって、心のなぐさめを受け、精神的な苦しみを無くすことができる。
聖書をきっかけに、私は、この教会のことを知った。
この教会で得たもので、特に感動した、または、驚いたものは次のものだった。
・人は神の子で、成長して、神になることができる。神はかつては人だった。
・堕落は、あってはならないものでなく、人類を生じるため、また、
人類が霊的に成長する機会を得るために必要なものだった。
・困難や試練は成長のために与えられ、失敗や挫折を経験しながら成長することが
人生の目的である。
この教会に入信する人のきっかけは、いろいろある。
ある人は、私のように知的好奇心から。
ある人は、他の宗教を信仰していたが、疑問が生じ、その疑問をこの教会が解決してくれたから。
ある人は、教会員の家庭に生まれたから、親が教会員になったから。
ある人は、知り合いの教会員の人柄に惹かれて興味を持ったから。
ある人は、死の恐怖や不安から解放されたいため。
ある人は、昔犯した罪の意識から解放されたいため。
ある人は、昔のトラウマから解放されたいため。
ある人は、心の悩みを解決したいため。
ある人は、教会の楽しい活動が好きだから。
ある人は、愛されたいから。
ある人が、この教会から、別の教会に移った。
この教会では、愛を感じないからということであった。
この人は、教会で人から愛されることを望んでいたのだろう。
しかし、わが教会は、すべての教会員に責任が与えられ忙しくしていて、
その人にかまってくれる人がいなかったのだろう。
本質的なものに至るための入り口はいくつかあり、
その入り口は、本質とは違った形をしている。
例えば、教会の最終目的は、教会員がキリストの贖いに対する信仰を増し、
神と聖約を交わして、守るようにし、家族を強めて、結び固めることである。
しかし、その入り口は、英会話教室だったり、楽しい活動だったり、
仲間がほしかったり、愛されたかったり、心の苦しみから解放されたかったりする。
仏教の法華経には「火宅」という話がある。
家が火事になり、家にはまだ子供が残っていて、
遊ぶことに夢中で火事には気づいていない。
親が家の外に出るように言っても、耳に入っていない。
そこで親が、楽しいおもちゃがあるよと声をかけると、
子供が家から出てきて、助かったという。
教会の最終目的に導く入り口として、楽しい活動や愛されるということは必要だろう。
注から
神権を受けた男性は、自分という存在よりももっと大きなものに属することになる。
神権とは自分という存在以上のものであり、男性が完全に自己を投じることのできるもの。
ビショップリックやアドバイザーなど、ほかにも助け手がいる。
ビショップは長老定員会と扶助協会の会長たちにもっと多くの責任を委任できるようになり、
そうすることでビショップと顧問たちは自分たちの主要な務め、
特に若い女性と、アロン神権を持つ若い男性を管理することに集中できるようになる。
天使も助けてくれるであろう。アロン神権者は天使の働きの鍵を持っている。
通常、仕える天使は目に見えないが、見えるときもある。
見えても見えなくても、いつも近くにいる。
天使は世界全体に影響を及ぼすほど大きな使命を担うこともある。
もっと個人に向けたメッセージを携えて来ることもある。
時には警告を目的とすることもある。
しかしほとんどの場合、困難なときにあって慰めを与え、
何らかの形で憐れみに満ちた関心を示し、導くために訪れる。
もしそのような助けを望むなら、求めなさい、そうすれば、与えられるであろう。
サポートするプログラム等
福音の学習 :日曜学校のクラス
セミナリー、インスティテュート
神殿参入の準備:神殿準備クラス
家族歴史の探求:家族歴史センター
宣教師の育成 :宣教師訓練センター
その他 :教会の出版物、ウェブ・サイト
サポートする組織
ビショップリック、神権定員会、扶助協会、若い男性、若い女性、初等協会、日曜学校
ビショップリックの役割
青少年、一般判士、必要な人の世話、財政、この世的な諸事
神権定員会・扶助協会の役割
ミニスタリング、神殿活動、家族歴史活動、伝道活動、教授技術の向上
「子供と青少年-両親と指導者のための導入ガイド」より
福音学習
家庭中心 教会サポート
祈り 安息日のレッスン
聖文研究 セミナリー
家庭の夕べ
安息日
家族歴史
個人の成長
家庭中心 教会サポート
個人の目標 目標のアイデア
家族の目標 ワードのリソース
導き 導き
励まし 励まし
愛
奉仕とその他の活動
家庭中心 教会サポート
家庭の夕べ 奉仕と活動のアイデア
家族の奉仕 JustServe
家族の活動 宿泊活動
ミニスタリング ミニスタリングの割り当て
・家庭中心になって、家庭の役割に重点が置かれるようになったが、
神権定員会の役割が減ったわけでない。
・イエス・キリストの弟子というと使徒だけだと誤解しがちだが、
会員すべてがイエス・キリストの弟子である。
私たちは、使徒を通じてイエス・キリストにつながっているのではなく、
聖霊を通じてつながっている。
・家庭中心で sunday christian から everyday christian へ
そして、latter-day christian
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