神権会のレッスン
2019年4月の総大会
「わたしに従ってきなさい」(ネルソン大管長)より
【お話のまとめ】
今回のテーマは「永遠の家族」または「聖約」
本文を見ていく前に、基本知識として「聖約」と「神殿」について、
復習していきましょう。
・基礎知識)聖約と救いに不可欠な儀式
・神様からの祝福には、聖約なしで与えられるものと、聖約が必要なものがある。
・聖約なしで与えられるもの
・現世)肉体、生殖能力、選択の自由
・現世)キリストの光(善悪の判断、霊的な導き)
・来世)復活(再び肉体を得て永遠に生きる)
・来世)月の栄え、星の栄え
・聖約が必要なもの
・現世)罪のゆるし
・現世)聖霊を伴侶とする
・来世)永遠に家族と住む
・来世)日の栄え(永遠に神と住む)
・来世)昇栄(神のようになる)
・神と聖約を交わし、その聖約を守り、救いに不可欠な儀式を受ける。
・救いに不可欠な儀式、それに伴う聖約と祝福
儀式 聖約 祝福
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バプテスマ キリストの御名を受ける。 罪の赦し
キリストを常に覚えている。 日の栄え(神と住む)
キリストの戒めを守る。
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聖霊の賜物を 同上 聖霊を伴侶とする
授ける按手 日の栄え(神と住む)
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エンダウメント 時間、才能、財産を主の王国 昇栄に必要な知識、力
のためにささげる 昇栄(神のようになる)
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結び固め 配偶者と家族に忠誠を尽くす 永遠に家族と住む
昇栄(神のようになる)
・救いに不可欠な儀式、受ける場所と対象外者
儀式 受ける場所 対象外者
生者 死者
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バプテスマ 外 神殿 8歳未満
聖霊の賜物を授ける按手 外 神殿 8歳未満
メルキゼデク神権の聖任 外 神殿 女性
エンダウメント 神殿 神殿 8歳未満
夫婦の結び固め 神殿 神殿 -
親子の結び固め 神殿 神殿 聖約の子
聖約の子=結び固められた夫婦から生まれた子
・バプテスマ、聖霊の賜物を授ける按手は、日の栄に行くために必要
エンダウメント、結び固めは昇栄するために必要
・エンダウメント
・神殿の儀式を通して神からの「力の賜物」を授かる
・昇栄を得るのに必要な聖なる神権の教えと聖約を授ける
・救いの計画に関する教えが含まれている
・結び固め
・夫婦や親子の関係を、死を超えて永遠に結び固める
・昇栄を得るのに必要な儀式
・基礎知識)神殿
・聖なる建物、礼拝する場所としては最も神聖な所
・自分自身と死者のために神聖な福音の儀式を執行する。
・旧約聖書の時代から神殿は建てられてきた。(幕屋を含む)
・主は神殿を訪れられる。
・現世と霊界とを隔てている幕が薄い。
・娘のウェンディーの死
・娘のウェンディーが世を去った。
・娘は神殿で結婚して、忠実に聖約を守ってきた。
夫婦で7人の子供を家庭に迎え、イエス・キリストの敬虔な弟子、
雄々しい教会員、献身的な市民となるように育てた。
子供たちは、同じ標準に従う伴侶を選んだ。
・娘がいなくて寂しいが、回復されたイエス・キリストの福音があるので、
娘のことは心配していない。
神との聖約を守り続け、娘と再び会える時を心待ちにしながら過ごしている。
・カリフォルニアの山火事
・若い警察官ジョンは、火の粉が襲いかかる暗闇の中で車を走らせ、
次から次へと個人や家族を安全な場所に避難させた。
・ジョンは「わたしの家族はどこにいるのだろう?」と心配したが、
長い時間が過ぎ、家族が無事に避難したことを知った。
・死すべき試しの生涯が終わりに近づいたとき
「わたしの家族はどこにいるのだろう?」と
問うかもしれない皆さんに向けて話す。
・家族と永遠に一緒にいるためには
・わたしたちの霊は、生来、家族の愛が永遠に続くことを望む。
・愛さえあれば永遠に一緒にいられると思うのは誤り。
復活によってすべての人が死後、愛する人とともにいられることが
保証されたと、誤って信じる人もいる。
・救いは個人の問題、昇栄は家族の問題。
・家族とともに昇栄し、永遠に神とともに暮らしたいのであれば、
神と聖約を交わし、その聖約を守り、
救いに不可欠な儀式を受けることによって、
その特権にあずかる資格を得ることが必要。
・ネルソン大管長のある友人の話
・友人は、神との交わりがほとんどなかった。
それでも、亡くなった妻のところに行きたいと願い、助けを乞うた。
そこで、宣教師に会って学ぶよう勧めた。
・彼はそうしたが、宣教師から教えられた生き方をするには、
生活の中で変えるべきことがあまりに多いと感じて、こう言った。
「戒めと聖約は自分には難しすぎる。
什分の一を納めるなどまず無理。
教会で奉仕する時間もない。
わたしが死んだら妻とわたしに必要な神殿儀式を行ってほしい。
そうすれば妻とまた一緒にいられるわけだから。」
・この世でバプテスマを受ける機会や神権への聖任、
神殿の祝福を受ける機会がありながら、
自分の意思でその機会を拒む決断をした人にとって、
身代わりの神殿の業は有効なのか疑問。
・救い主のこの呼びかけに応じていない人への心配
・後の世には彼らの居場所があるが、
神と聖約を交わすことを選ばなかった男女がいる場所。
家族が再会して永遠に生きて進歩する特権を受ける場所ではない。
満ちみちる喜び、決して終わりのない進歩と幸福を経験する王国ではない。
・ためらっている友人の皆さんへの呼びかけ
・教会から遠ざかっている方、救い主の教会が回復されていることを
知ろうとまだ心から努めていない方に申し上げる。
・心を神に注ぎ出し、これらのことが真実か、神に尋ねてください。
・時間を取って御言葉を研究してください。
真剣に研究してください。
・ほんとうに家族を愛しているならば、
そして永遠に一緒に昇栄したければ、
今、代価を払い、真剣な研究と熱烈な祈りによって、
これらの永遠の真理を理解し、
それに従って生活してください。
・神を信じているのかどうかも分からないのであれば、そこから始めてください。
・神と交わった経験がなければ、神の存在を疑ってしまうものだということを理解し、
神と交わる経験ができるような状況に自らを置いてください。
・謙虚になってください。
・自分の人生と周りの世界に及んでいる神の御手を見る目が持てるように祈ってください。
・神は確かに実在されるのか、あなたのことを御存じなのか、
告げてくださるよう神に尋ねてください。
・あなたについてどう感じておられるか神に尋ね、耳を傾けてください。
・自分自身で知るために霊的な努力をしてください。
・今行ってください。もう時間がありません。
【補足情報】
・この世の人生は演劇のようなもの
演劇では、それぞれの人がそれぞれの役を演じているが、
演劇が終われば、その役は終わってしまい、だだの人に戻る。
この現世での自分に与えられた立場や状況も、この世の人生が終われば、
なくなり、私たちは、ただの神様の子供に戻ってしまう。
たとえば国王という立場、大企業の社長という立場、政府の官僚という立場、
会社の上司と部下の関係、学校の先生と生徒の関係、親子の関係、
お金持ちという状況、貧しいという状況、不治の病を抱えている状況、
重い体の障害を抱えている状況、事故や事件や災害に巻き込まれた状況など、
この世の人生が終われば、これらのすべてが終わってしまう。
権力や富や名声は次の世には持っていけない。
しかし、次の世でも続けることができる唯一のものがある。それが家族。
ただ、それには、ある条件がある。その条件について今回、学ぶ。
・幸、不幸はどのような役を演じたかでなく、どのように演じたかにかかわる。
・永遠から見れば、短いこの人生の中で、つらいこともつかの間。
・家族は最も基本的な社会の単位でありながら、唯一永続する単位である。
この世では、最も小さな単位であるが、次の世では、最も大きな単位になる。
というのは、福千年を通じて、人類全体の夫婦と親子の結び固めが行われ、
アダムとエバにつながる大きな家族の鎖となるからである。
・「祝福」という言葉
一般的には「祝いの言葉」という意味で使われているが、
教会では、神様からの恵み。罰の反対語。
・神様と私たちの間で交わされる契約
私たちが、聖約に書かれていることをすると、
神様が、祝福に書かれている祝福を与えますという契約。
儀式を通じて、それに同意する。
儀式は契約書に押す判子やサインに相当する。
・星の栄えは罰でなく、祝福。
星の栄えは、今の地球の状態。地震や嵐などの災害は今のようにあるだろう。
月の栄えは、楽園の状態。エデンの園、福千年は、この状態。
復活体は病気にもならないし、老化しないので、それによる苦しみがない。
物理的環境は今より良い状態になる。
しかし、星の栄えは悪い人間が集まっているので、社会的環境は良くない。
争いごとは今のようにあるだろう。わたしは、その中で住みたくはない。
・聖約なしに与えられる祝福は、前世での聖約に忠実だったから与えられた祝福。
それに加えて現世で交わす聖約がある。
・生殖の能力は昇栄した人しか与えられない。
正しく使わなかった人は取り上げられる。
・聖餐式の聖約と祝福は、バプテスマ・聖霊の賜物を授ける按手と同じ。
バプテスマを受けたときの聖約を忘れないようにするために、聖餐式が行われている。
神殿での聖約を忘れないようにするため、できるかぎり、神殿に参入して、
死者の身代わりの儀式を受けることが推奨されている。
私たちが死者を助けているが、逆に、死者に助けられている。
・神殿で交わす聖約
従順の律法 (the law of obedience)
神の律法に従い、戒めを守る。
(主に仕える)
犠牲の律法 (the law of sacrifice)
神の王国を支え守るために、自分の持てるもの、命までも捧げる。
福音の律法 (the law of the gospel)
モルモン書と聖書に含まれている福音を実践する。
あらゆる罪深い汚れた慣習をやめる。
(世の汚れに染まらない)
(慈愛、慈善、寛容、純真の諸徳を持つ)
(寛容で情け深く、清らかな心を持つ)
(愛を示し、慈善を行い、忍耐強くて清くある)
貞潔の律法 (the law of chastity)
法的に結ばれた相手以外と性的関係を待たない。
(道徳的に清く高潔である。)
奉献の律法 (the law of consecration)
神の王国を築くために、時間、才能、財産のすべてをささげる。
(真理を広め人類を高めるために)
(真理のために献身する)
(この地上が地上の王である主イエス・キリストを迎えるために、
あらゆる方面から大いなる備えをする努力を惜しまない。)
(簡単に言うと、善を行う)
・福音の律法
・条件
・キリストへの信仰を持つ。
・罪をすべて悔い改める。
・キリストの名によってバプテスマを受ける。
・最後まで堪え忍ぶ。
・祝福
・聖霊を受けて聖められる。
・裁きの日に罪のない者(染みのない状態)とされる。
・天父の王国に入る。
・神殿に入る準備
御父なる神と、イエス・キリストと、主の回復された福音についての証を強くする。
知恵の言葉に従う。
純潔の律法に従う。
教会の指導者を支持する。
什分の一を完全に納める。
教会の集会に出席する。
ほかの人々と正直に交際する。
家庭での生活が教会の教えにかなったものにする。
・自分の場合
両親は私が教会に入ることには反対し続けている。
何度か教会のことを伝えたが受け入れてもらえなかった。
祝福師の祝福には、両親に福音を伝えて、両親がそれを受け入れるとある。
父は6年前に亡くなった。神殿に名前を提出して、身代わりの儀式を受けた。
霊界で受け入れてもらえるとありがたい。
妻とは神殿結婚したが、今は教会に行っていない。
娘はまだバプテスマを受けていない。
模範的な状況ではない。
・家族が教会から離れている場合
アイリング長老の説教「主の御霊がとどまる家庭」p25
中には、最善を尽くしても、まだその祝福を得られていない人もいることでしょう。
わたしからそのような人への約束は、かつて十二使徒定員会の一人がわたしに
与えてくれたものです。わたしは彼に、家族の何人かの選びのために、来世で彼ら
とともに住むことができないかもしれないと言ったことがあります。わたしの記憶に
よれば、彼はこう答えました。「あなたは間違った問題について心配しています。
自らが日の栄えの王国にふさわしく生活すれば、家族の状況は、あなたの想像以上
にすばらしいものになるでしょう。」
・ある本の紹介
「栄光の示現」(オリーブ出版)
教会員の臨死体験を記した本。
彼は臨死体験中、示現で、前世や近未来などを見た。
現世での経験や出会い一つ一つに意味があること、
先祖や子孫が死後も霊として存在し続けて私たちの生活にかかわり続けてくれている様子、
近い将来全世界に到来する大災害や疫病や戦争などの艱難、
失われた十部族の帰還、14万4000人による選民の集合、
新エルサレムの建設、イエス・キリストの再臨、
福千年後に地球が日の栄えの状態に変えられることなど。
・ある教会員のブログの紹介
教会員の「横山キヨ」さんのブログ。(キヨの部屋)
ある日突然、夫を亡くし、悲しみに暮れていたが、
上記の「栄光の示現」を読んで、再び夫と会えるために、
人生の残りの時間を神様に忠実に過ごそうと希望を持った。
登場人物の「じいちゃん」が夫で、「若大将」は息子。
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