2006年5月のみことば |
子供たち、主に結ばれている者として両親に従いなさい。それは正しいことです。「父と母を敬いなさい。」これは約束を伴う最初の掟です。「そうすれば、あなたは幸福になり、地上で長く生きることができる」という約束です。 (エフェソの信徒への手紙6章1節〜3節) 聖書は、子供たちに「両親に従いなさい」と教えます。そして、それは「正しいこと」だと言います。(エフェソ 6:1) しかし、それは無条件に「子供は親に従え」ということではありません。 最近は「育児放棄」「幼児虐待」などという言葉も頻繁に聞かれるようになりました。虐待されて育った子供たちに、「両親に従え、親を敬え」と説いてもナンセンスです。「両親に従いなさい」という教えには、「親の愛」が前提になっているのです。親が子供を愛するが故に、子供たちもまた親を愛し、親に従うのです。(キリスト教の神と人間の関係も同じ) 「人は、愛されなければ、愛することができない。」という言葉があります。言い換えれば、愛されていることを知っている者だけが、本当に人を愛することができるのです。本当に愛されて育った子供は、誰が教えなくても両親を愛し、両親に従い、自然に感謝の思いも生まれてくるのではないでしょうか。(信仰の世界も全く同じ) 「父と母を敬いなさい。」 誰にでも父と母がいます。たとえ大人になっても父と母がいて“自分”という存在(命)があることを忘れないでいたいものです。核家族化している現代ですが、親子関係は永遠に変わらないのです。 「父と母を敬いなさい」という言葉は、親が子供に言う言葉ではありません。先ず自分自身が聞く言葉です。(聖書の言葉は、先ず自分が聴くことが大切) 子供から“お母さん、ありがとう”と言ってもらう前に、先ず自分の母親に“ありがとう”と言えるものでありたいものです。すべての人は母親から生まれて来ましたた(命の連鎖)。自分が母親に感謝の思いを抱くとき、また子供からも“ありがとう”と言ってもらえるのです。そして、“ありがとう”の連鎖が家族(人間)を幸せに導くのです。「そうすれば、あなたは幸福になり、地上で長く生きることができる。」 |
行田教会 小鮒 實牧師 (こぶな みのる) |
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