2004年6月のみことば

人生の基本

聖書 創世記1章より

 キリスト教の人生観についてお話したいと存じます。
 聖書の冒頭の創世記第1章は天地の始まりについて記しています。キリスト教の世界観、社会観、人生観の基になっています。

 混沌(カオス)の宇宙に、神が「光あれ!」と言われて、天地の創造が始まりました。明るい世界が実現したのです。続いて神は大空と海、陸地を造り、草木を生えさせました。さらに、水の中の魚、怪物、鳥、動物、家畜を順に創られました。最後に、神は人を創造されたのです。神は創造した全てのものを祝福し、人は神の代理者として地上の全てのものを治めるよう託されました。こうして神は天地の創造を6日間で完成し、7日目を安息し、休日(聖日・日曜日)としました。

 3000年以上も昔に作られた話ですから、今日の科学と比べて単純ですが、古代人の哲学・世界観・人生観を良く現しています。神が万物を創造し、人にそれを治めよと使命を与えたのです。天地万物も人も偶然の産物ではなく、神の作品であり、地球の環境保全、動植物の保全、人間社会の保全に人は責任・使命があると云うのです。あなたもその一端を担わなくてはなりません。

 創世記の2〜3章は人(アダムとエバ)が作られたことや、エデンの園の生活について詳しく記しています。人は使命を忘れ、蛇(悪魔・欲望)に迷わされて、神に背いてしまいます。罪の世界に落ちます。世界の混乱が人の罪・欲望によって導かれるのです。その数多の出来事が人類の歴史として聖書に記されています。

 人類は歴史の初めから、排他的感情を持ち、部族、民族、国家の形成と共に排他主義が横行し、生存競争、戦争が繰り返されました。生存のために、取引や連合、同盟など妥協主義も出てきます。しかし、エスカレートする生存競争では何も解決しません。人間は神のもとに立ち帰って、愛による共存をせよと預言者達が出てきて語ります。抱擁主義の思想です。それを最高なものに仕上げたのが「敵をも愛せよ」と言うイエス・キリストの絶対的抱擁主義です。この人によって人類は滅びから救われるのです。あなたの人生も生きる価値が付けられるのです。

 いかがですか。あなたもこの聖書の記事をひもといて、世界人類の歴史の進む道を、あなたの人生の進む道を選んでください。教会へお出で下さい。

白岡伝道所  福島聖二牧師
(ふくしま せいじ)




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