GeForce 8500GT PCI版の性能とは?

GeForce8500GT PCI版の性能を、GeForce 6200A PCIと、GeForce8500GT PCI-Ex16とで比較します。

 テスト環境

 CPU : Pentium D 935 (3.2GHz,DualCore,C1E有効)
 MEMORY : PC6400 512MB x4 計2GB (DDR2-667動作。DualChannel動作)
 M/B : GA-P31-DS3L (intel P31)
 Sound : オンボード(Realtek ALC888)
 OS : WinXP Home SP2+ DirectX9.0c

なお、ドライバーのバージョンは3者ともForceware 163.75 WHQL版を使用。
それぞれのビデオカードのクロックは、

 GeForce 8500GT PCIがコア450/メモリー800 (メモリバス幅128bit)
 GeForce 6200A PCIがコア300/メモリー500 (メモリバス幅64bit)
 GeForce 8500GT PCI-Eがコア450/メモリー800 (メモリバス幅128bit)

設定はDirect3DとOpenGLの垂直同期をoffにした以外はデフォルトのまま。

以下のベンチマークの全ての結果は、8500GT PCI-EとPCIとの比較を容易にできるように、
左から順に、8500GT PCI-E、8500GT PCI、6200A PCIの順に掲載していきます。

 

  (1) 3DMARK2001SE Build330 デフォルト設定値測定

3DMark Score 15902 3D marks 8539 3D marks 6889 3D marks
Game1 - Car Chase - Low Detail 200.7 fps 111.5 fps 101.5 fps
Game1 - Car Chase - High Detail 63.8 fps 58.6 fps 48.7 fps
Game2 - Dragothic - Low Detail 282.9 fps 89.5 fps 103.7 fps
Game2 - Dragothic - High Detail 175.6 fps 56.9 fps 57.1 fps
Game3 - Lobby - Low Detail 235.9 fps 161.5 fps 106.2 fps
Game3 - Lobby - High Detail 106.4 fps 87.6 fps 57.4 fps
Game4 - Nature 89.6 fps 42.6 fps 25.5 fps
Fill Rate (Single-Texturing) 1324.6 MTexels/s 1301.4 MTexels/s 512.6 MTexels/s
Fill Rate (Multi-Texturing) 3201.1 MTexels/s 3196.1 MTexels/s 1154.1 MTexels/s
High Polygon Count (1 Light) 103.7 MTriangles/s 9.9 MTriangles/s 23.0 MTriangles/s
High Polygon Count (8 Light) 24.1 MTriangles/s 9.8 MTriangles/s 8.6 MTriangles/s
Environment Bump Mapping 436.8 fps 101.0 fps 75.8 fps
DOT3 Bump Mapping 237.4 fps 18.4 fps 57.8 fps
Vertex Shader 212.3 fps 78.6 fps 60.6 fps
Pixel Shader 292.4 fps 90.0 fps 82.5 fps
Advanced Pixel Shader 273.9 fps 224.0 fps 71.4 fps
Point Sprites 53.0 MSprites/s 52.2 MSprites/s 9.9 MSprites/s

かなり興味深い結果が出ています。
まず、8500GT PCI版は、PCI-E版と比べて、
異常にスコアが落ちているテスト項目がある(特にDOT3 Bump Mapping。このスコアは誤記じゃありません)が、
ほとんどスコアが落ちてないテスト項目もあります。(Fill Rate、Advanced Pixel Shader、Point Sprites)
6200A PCIとの比較では、ゲームベンチはGame2のHigh Detail以外は全て上回っています。

 

  (2) 3DMARK03 build340 デフォルト設定値測定

3DMark Score 7611 4258 2154
GT1 - Wings of Fury 194.1 fps 88.0 fps 76.2 fps
GT2 - Battle of Proxycon 60.5 fps 46.3 fps 12.9 fps
GT3 - Troll's Lair 47.2 fps 28.5 fps 11.5 fps
GT4 - Mother Nature 44.8 fps 14.5 fps 15.0 fps
CPU Tests  CPU Score 920 89 165
CPU Test 1 100.1 fps 10.8 fps 20.4 fps
CPU Test 2 16.7 fps 1.5 fps 2.6 fps

8500GT PCI-E版とPCI版を比べると、平均fpsが半分以下になっているテスト項目ばかりです。
そしてCPU Testの値が異常に低下しています。(8500GT PCIだと6200A PCIの約半分)
8500GT PCI版と6200A PCI版を比べると、全てのテスト項目で8500GT PCIが上回っているのですが、
ベンチ中画面をみていたのですが、GT1の際に8500GT PCIのfpsのバラつきがかなり極端(1桁に落ちることも)
に変化していたのが気になりました。(6200A PCIだと全体的に低めのfpsが出ていた)

 

  (3) 3DMARK05 ver1.2.0 デフォルト設定値測定

3DMark Score 4429 1504 570
GT1 - Return To Proxycon 20.2 fps 7.5 fps 2.0 fps
GT2 - Firefly Forest 13.8 fps 4.1 fps 1.9 fps
GT3 - Canyon Flight 20.1 fps 7.2 fps 3.2 fps
CPU Tests  CPU Score 5308 885 870
CPU Test 1 2.7 fps 0.7 fps 0.5 fps
CPU Test 2 4.6 fps 0.5 fps 0.6 fps

3DMARK03以上に8500GT PCI-EとPCIの差がついています。
そしてCPU Testの結果も異常に低くなってしまっています。
さすがにチップの世代が2世代違うせいか、8500GT PCIと6200A PCIの差はかなり広がっています。
ただ、双方ともほぼCPU Scoreが同じになったのは面白いところです。

  (4) Aquamark3

 ベンチを取った際の設定値は以下の画像の通りです。

結果は以下の通りです。

AquaMark3 TRISCORE 57340 16237 16895
GFX 8577 1848 2454
CPU 8602 6462 2682

これも8500GT PCI-EとPCIとで差がついてます。しかし、CPUスコアに関しては、3DMARKほどの差が見られません。
ベンチ中のフレームレートが8500GT PCIより6200A PCIのほうが上だったのは興味深いです。

 

 (5) FFベンチver3

Low 7042 2817 3869
High 4655 1512 2065

8500GT PCI-EとPCIとで、かなりスコアが異なっています。
そして、完全に8500GT PCIが6200A PCIに負けています。

  

 (6) フロントミッションオンラインベンチマーク

 1024×768の解像度で測定。

Score 11243 8558 6110

FFと同じスクエニのMMOゲームのベンチマークであるが、FFベンチとは異なり、
8500GT PCIのほうが6200A PCIを上回っています。

 

 (7) 信長の野望Online ベンチマーク

 ベンチ設定自体がないので、そのままスコアを載せます。

Score  280 201 181

あまり8500GT PCI-EとPCIの差がついていなく、8500GT PCIと6200A PCIの差も少ないです。

 

 (8) 三国志オンラインベンチマーク

 3つの設定があるので、それぞれの設定で測定。

高設定 674 560 268
標準設定 1620 1013 892
低設定 2620 1649 1501

広視野範囲を映す画面が多いせいか、8500GT PCI-Eでも力不足な感じのスコアが出ています。
このベンチも8500GT PCIが6200A PCIを上回っています。

|ω゚)それにしても、初めてこのベンチやったんですが、
   なんか魔法っぽいのがあったんですが・・・、三国志のふいんき(ぉ)ぶちこわしてる・・・。

 

 (9) 真・三国無双オンラインベンチ

 基本プレイ無料化後のバージョンで測定。

高設定 1883 1066 63
標準設定 3319 1913 785
低設定 9999 5207 2581

 8500GT PCIと6200A PCIとでかなりの差がついています。

 (10) 大航海時代オンラインベンチマーク

 解像度を1024×768に固定し、ノーマル設定、高設定で測定。

 ノーマル設定

Land 339 111 159
Sea 169 66 64
Character 278 84 124
Total 846 261 347

 高設定

Land 292 75 107
Sea 142 20 48
Character 193 55 80
Total 627 150 235

 高負荷になるにつれて、6200A PCIが8500GT PCIを引き離しています。

 (11) ゆめりあベンチver1.2(SM3.0対応fixパッチ適用)

 1024×768でとったのだ〜♪

すこあ(最高) 10075 8872 2990
すこあ(きれい) 13707 11458 4415
すこあ(それなり) 18004 14490 5256

あまり8800GT PCI-EとPCIの差がついてないのだ〜♪
8500GT PCIと6200A PCIの結果の違いはシェーダー世代が違う影響が大きいと思うのだ〜♪

 

|ω゚)口調がねねこ風になったのは仕様です。

 

  *まとめ*

結論から言うと、GeForce8500GT PCIは、玄人志向から出ているだけあって、玄人向けな製品だと思います。

・PCI-E→PCI変換ブリッジチップ搭載のためリソース競合の問題あり
・消費電力がPCIカードとしてはかなり高いほうだと思われるので、供給電力不足になる可能性あり
・ゲームによって、6200A PCIより遅い場合があるし、かなり早い場合もある。

以上の理由で、手放しでお勧めできると言うものではないと考えています。
不安な方は、バッファローブランドとして発売され(多分ないと思いますが)、
メーカー対応リストに載ることを期待するしかないと思いますが・・・。