運命じゃない犬

ここから下はポエム

2005年の3月 
さんすけは生まれた
そのころ 私の美しい犬はだいたい9才

2005年の11月
さんすけが8ヵ月の仔犬だったころ
私の美しい犬は9才半で死んだ

そのあいだ 
このまちの南部と北部とで
雑種犬が1匹ずつ 全く違う境遇で
それぞれ生きていた
生きていたのだ、それぞれに。

だからいま、
もうすぐ2才になるさんすけをもらってくるのに
「前の犬の生まれ変わりかもしれない」なんていう
余計なことを考えなくてすむんだ

私の美しい犬の生まれ変わりなんていらない
私たちは 心底気に入ったというわけでもない
運命なんか全然感じない犬を引き取って
これから世界一の、私たちの犬に仕立てるだけなんだ

ここまではポエム

そう、犬猫の里親掲示板で写真を見たときも、
里親会会場で実物と最初に目があったときも、
運命なんて感じませんでした。
吠えられました。
今は、我が家のふじお君です。