あなたは 少年時代に自転車で駆け回っていた頃の 気持ちに戻って 車で線路の下を走り抜けながら 「これをまっすぐ行って、左へ曲がれば ここがどの辺なのか 君もすぐに思い出すよ! 」 というけれど
わたしには 初めて来たまちなのに
そもそも 工業地帯として有名なこのまちの 線路よりも海側に 人が住んでいること自体 わたしの想像を絶していたのに
気がつくと わたしが育ったまちにあるものと たいして変わらぬ 小さくてにぎやかな商店街に出ていた
ここが あなたの 生まれ育ったまち