飯後の茶事


飯後の茶事とは文字通り食事の後で行われる茶事です。
朝食と昼食の間、または昼食と夕食の間、夕食後の茶事です。
お菓子の茶事とも言われます。

食事時間に重ならない席入りの時刻を選びます。
炉の季節ならば主客挨拶の後、炭を置いて
吸物、八寸で杯を交わして、主菓子、中立ち、後座になります。
万事にさらさらとした進行が
飯後の茶事には似つかわしいように思います。







2016年1月31日

飯後の茶事をしました。
茶事は幾度か回数を重ねているのですが、
する度に、気付きがあります。

茶事処主催の茶事で気付く事、
料理教室で気付く事、知人の茶事で気付く事、
それらと自分の経験を生かして
お客様をお招きしてみたいと思いました。

3時席入りにしましたので、初座は昼の茶事です。
中立で庭の灯火がいくらか見える時間、
後入りでは和蝋燭が揺らぎます。
退出の露地はすっかり夜になって灯火がお見送りします。

今回は料理人を頼みませんでした。
懐石もあれこれ足し算をせずに、向付と煮物椀に特化しました。
八寸もすべて手作りです。
献立を考えている時間も満足感がありました。

お陰様で楽しい時間でした。
お付き合い下さいまして、ありがとうございました。

NO,164の茶事


2015年5月6日

今回は稽古仲間との茶事です。
お互いに脱力して楽しみましょうという方針で飯後の茶事をしました。
飯後の茶事とはいえ、露地の掃除や点前座などの準備は
正午の茶事と変わりありません。
ただ、懐石部分がいくらか省略になります。
その分、料理人を頼まず、自分で調理します。
今回は席中3名で、半東を置かずに一人で御もてなししました。

午後2時の席入りにしました。
主客挨拶に次いで御凌ぎです。
向付と煮物椀をお出ししました。
頃合いをみて八寸です。
八寸の後、お膳を引いて初炭、主菓子です。



後座は花床にして、鯉桶を使用しました。
お客様はベテランですから、
お互いの様子を伺いながら茶事は進行して、
3時間弱で一座が終了しました。

懐石は軽く、後座にて道具を囲んで
主客の会話が弾むのが楽しいですね。
加齢とともに、出来る事、出来にくい事がありますので、
これくらい緩めの緊張感の方が今の自分にあっていると感じました。
また飯後の茶事をしようと思いました。

NO、160の茶事




2013年8月17日

夏休みに八ヶ岳に行くことになりました。
ちょうど同じ時期に、茶友が、別荘に滞在しているという事でしたので、
足を伸ばして軽井沢にお邪魔することにしました。

約束の時間に到着。
とても立派な別荘で本格的な茶室まで作られていました。
宿で朝食を済ませてから伺いますので、
食事はご遠慮申し上げたのですが、
御凌ぎをご用意くださいました。お手数をお掛けしました。

後座で障子を開けると、そこはいかにも軽井沢らしい景色です。

木立が風にそよいでいます。日蔭も涼やか。

長年剣道をされている方なので、、立居振舞がお見事です。
また、作務衣姿も凛々しく良くお似合いです。
御茶もお懐石も美味しく頂戴しました。

そして、茶道はなんて男性に相応しいんだろう、と
感じられた一日でした。





2010年2月28日

遠方から御縁の方がお越しになる事を知り、
旅行のスケジュールの合間に
飯後の茶事でおもてなししたいと考えました。

3時半の席入りにしました。

初座は花床にして、吊り釜で初炭の後、
御凌ぎと主菓子をお出しして中立ち。
後座は蝋燭の灯りで続薄茶をしました。

準備に余裕がありましたので、
お懐石や道具組、灯りの趣向など、
あれこれ考える時間が出来ました。
茶事当日はもとより、
準備の数日はとても幸せな時間が持てました。




やはり、お茶事って楽しいですね!



2005年11月25日

社中の友人が来日されました。
10年あまり茶道を学ばれているアメリカ人です。
日本の茶道教室を見学したいということで、
お稽古日にお越し頂きましたが
真剣に茶道に取り組んでいる姿勢が、とても素敵な青年でしたので、
帰国前にお茶事にお招きしたいと思いました。

出来るだけ気軽にお越し頂きたく、
飯後の茶事でのおもてなしを考えました。
昼食後、3時半の席入りにしました。

初炭、懐石。
向付、吸物、八寸で杯を交わして後、主菓子を差し上げ、中立ち。
初冬の夕べは日没も早く、頃合いの日暮れとなりましたので、
露地には灯りを用意しました。

後座は夜の茶事です。

和蝋燭や短檠の灯りの中で濃茶を差し上げて後、続薄茶としました。
お客様は、日本の小さな茶室でのささやかな茶事を、とても喜んで下さいました。
茶道が、だい、ダイ、大好きなアメリカの青年に、
沢山の幸運がありますように!




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