博多名物数あれど…
(地下鉄「櫛田神社前」駅コンコース)

 博多の街をぶらぶら歩いていると、町衆が「自慢」してやまない「博多文化」が、やたらと目に飛び込んでくる。
博多を代表する場所と言えば、上川端に位置する櫛田神社だ。地下鉄の櫛田神社前で降りて改札を出ると、山笠を初めたくさんの「博多文化」が出迎えてくれる。その一つ一つがユニークで、深掘りしたくなる。まずは、「博多おきあげ」から。

博多おきあげ

重なる布のぬくもりと美しさ 受け継がれる博多の押絵

「おきあげとは、描いた絵を布や綿を使って立体化した押し絵のことです。上図のように、羽子板や飾り物として、全国各地で創られてきました。江戸時代に宮中の女官らによって作られており、幕末に、今の博多区須崎町にいた画家・村田東圃(とうほ)の妻・千賀が博多の町に広めたと言われています。明治、大正時代には博多の女性の教養の一つでした。
博多では、女の子の誕生を祝って、贈る習慣がありました。
そのほかの特徴は、手描きの面相(顔)の美しさと繊細さだと言われます。職人が、一つ一つ手描きで顔を描くことが魅力です。
現在は、清水清子さん親子が技法を継承しているとのことです。伝承者が明確であることは、他地域の押し絵と比べても特徴的です。

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