シェセム(シェズム)
古代名:シェセム、シェセムウ/ギリシア名:-/別称・別綴り:シェズム、シェズムー
性別:男性
※J.チェルニーの「エジプトの神々」だと女神と書かれてますが、男性です。
――――赤き液体を作り出すもの
主な称号
主な信仰
登場シーンが少ないため分かりづらいが、単純にぶどう酒しぼりを神格化したものではないようだ。
ぶどう酒=血(セクメト女神の神話に見られるように)を意味することから、敵を打ち倒す意味を持つ男性の神で、基本は人間だが頭が雄羊になっていることもある。
この神の信仰は、大きく2つの面に分かれる。ぶどうを搾って人々に与える恵みの神と、赤いワイン=血 という隠喩によって敵を打ち倒す恐ろしい神である。
ちなみに、古代エジプトにおいて、ぶどう酒は少し高級な酒というイメージがある。王家の直轄ぶどう園があり、毎年決められた時期に酒を献上していたらしい。
また、女神セクメトを鎮めるために、血の色をした酒を飲ませ酩酊させたということから、ワインは獅子女神の聖水でもある。
神話
露出は少ないが、ウナス王のピラミッド内に記された、ピラミッド・テキストの呪文273-4で既に言及されている。
該当する呪文の部分では、このように書かれている。
「ウナスがため、首長どもを殺し、かれらをくびり殺し、その体にあるものを搾り出すはコンス。
かれ、監禁のためウナスが送る使者なればなり。
ウナスがため、夕辺の炉石にてかれらを切り裂き、その部分を料理するはシェズムー(シェセム)。
かれらが呪力を食らい、かれらが魂を飲み込むはウナス。
大ものはかれの朝食のため、中ものはかれの夕食のため、小ものはかれの夜食のため…」
(筑摩世界文学大系1 古代オリエント集 杉勇・三笠宮祟仁 編訳 より)
このことから、「食事に関係した神(敵を調理して王に捧げる)」「ぶどう絞りだけじゃなく、油しぼりなども入る」という説がある。
また敵の頭もブドウのように搾ってくれる。その血がワインというわけだ…。
古い時代にしか残っていないわけではなく、ギリシャ・ローマ時代にも信仰が確認されている。
聖域
DATA
・所有色―
・所有元素―
・参加ユニット―
・同一化―
・神聖動物―
・装備品―
【Index】