主な称号
生命の貴婦人、呼吸させるもの、止血帯の貴婦人、王の乳母
主な信仰
名前はフルネームで「セルケトヘティト」=喉に呼吸をさせるもの。
サソリを神聖動物とする古い時代の女神。壁画などに表されるときは、描いたサソリが動き出して(!)害を生さないようにと、足とシッポをもぎ取ったカタチにされているため、「実はサソリでは無くてタイコウチじゃない?」といわれていたこともあったが、現在はサソリで確定している。(右図の壁画の頭の上にのっかってるもの参照)
サソリの毒による刺し傷や、その他の砂漠に住む有害な生き物たちの毒から人々を守るとされた。また、毒から人々を癒すことから、生命の貴婦人という称号も持つ。王たちの守護者の一人でもあった。
死者の守護女神として、イシス・ネフティス・ネイトとともに、「ホルスの息子たち」と呼ばれる四柱の神とペアになって死者の四方を守護するようになっている。
>>組み合わせ対応表は
カノポス壷と守護精霊にて
死者の守護女神として他の三柱とともに棺や墓の壁画に描かれることが多く、その際はイシスたち同様に保護の翼を広げた姿になっている。
神話
・イシス女神が幼いホルスを守るためサソリを護衛につけたという神話から、セルケトはイシスの眷属とされた。
・ピラミッド・テキスト(呪文555)において、王が「我が母はイシス、我が乳母はネフティス、我が背後にネイト、我が前にセルケト」と言っているが、これは死者の棺を守る4人の女神たちのうち、セルケトが北側、つまり死者の頭側を守護していたことを指しているのかもしれない。
聖域
上エジプト、エドフ
その他各地。固有の神殿は知られていない。
DATA
・所有色―黒、黄
・所有元素―火と土?
・参加ユニット―死者の守護女神<イシス、ネフティス、ネイト、セルケト>
・同一化―
・神聖動物―サソリ(他の神と融合した場合は獅子やコブラで表現されることもある)
・装備品―