主な称号
自ら存在にいたるもの、生成するもの、変化するもの
主な信仰
エジプトに住むフンコロガシの一種、スカラベを神格化した神。
頭がフンコロガシになっている男性の図は、はじめて見るとかなりショッキングであるが、神なので噴出してはいけない。彼はこれでもマジメなのである。
一般に「ケプリ」「ヘプリ」と呼ばれる名前だが、元々は「ヘペレル」と呼ばれていた。ヘペレルとは古代エジプト語でフンコロガシを意味する言葉であり、そこから「発生する」「形成する」を意味する「ケペル」へと名前が変化した。
●フンコロガシと太陽の関係
「朝のヘプリ、真昼のラー、夕刻のアトゥム」と呼ばれるように、太陽神の三形態のうちの一つとされ、冥界においても太陽の復活のシーンで新たに誕生した太陽の象徴として描かれる。
なぜフンコロガシが夜明けの地平から蘇る太陽と結び付けられたのか。
古代人はどうも、丸くまとめたフンを転がしているフンコロガシを見て、「天体を転がしている」=「太陽の運行を司っている」というのを連想したらしい。また、フン転がしが、自ら転がしていたフンの中から誕生するのを見て、「スゲェ!
なんもない地面から生まれてるよー」と、いたく感動した…とも思われる。
ゆえに、この神は太陽の船に乗船する「太陽の魂」となった。また、「自らを形成するもの」として、再生と生命力の象徴ともなった。エジプト人の想像力に脱帽。
●護符としてのフンコロガシ
死せる太陽がスカラベの力によって蘇り、朝を迎えるように、死者を埋葬する際にもスカラベの護符は好まれた。ハート・スカラベといって、心臓の上に置く護符である。このスカラベは心臓に似せるためうずくまった姿で表現され、裏側に復活を願う死者の書の呪文が刻まれている。
スカラベの護符は大抵の場合、天を象徴する青色で作られた。材質はラピスラズリもしくは青い上薬をかけるファイアンス。また、大地の色であり、本来のスカラベの色である黒に近い色で作られたものもある。
尚、下の写真はアスワンのヌビア博物館展示の人面スカラベ。
左のと右のはありだけど真ん中のはちょっとネーヨ・・・。(でもこういうタイプのものは結構あります。)
また、スカラベの意匠はアクセサリーなどにも使われており、ツタンカーメンの胸飾りの黄色いスカラベなどは有名。
この鷹の翼を広げたスカラベは、エジプト西部の砂漠でしか採れないリビアン・グラス(天然ガラス)で作られている。
神話
・地面でフンを転がすのだから地上の神かと思いきや、天体の運行に関わるので天の神。翼を広げて飛翔する姿でも描かれる。実はとっても神々しい虫だったのだ。
・
しかしいくら神々しいといっても、神殿で飼育したかどうかは分からない^^;
飼育してたよエジプト人。やりすぎだ!
フンコロガシのミイラって、ミイラっていうかただの昆虫採集の標本なんですけど…。バラバラのパーツになっておりまして、よく発掘した人は分かったなー と思うくらいの。綺麗な箱に入ってましたけど、開けた瞬間中身捨てちゃいそう。
サッカラでスカラベのミイラ(大量)発見 & なぜかコガネムシになっている記事
2018年に発見された、スカラベミイラの実物。
聖域
ヘリオポリス
DATA
・所有色―金、緑
・所有元素―土、水、火
・参加ユニット―太陽三変化<ヘプリ、ラー、アトゥム>
・同一化―ラー、アトゥム
・神聖動物―もちろんフンコロガシ
・装備品―生命のしるしアンク、ウアス杖
◎どうでもいいネタ◎
※正 |
※誤 |
ウロ覚えで描くとゴキブリになってしまいますので
注意しましょう。 |