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ルクソール(3) 市街地の総括今回はルクソールがメインと考えて訪れたのだが、カイロよりは格段に過ごしやすかった。 日差しがそれほどキツくないこと、信号と横断歩道が一応機能している(これはエジプト的に凄いこと!)こと、手ごろなレストランがたくさんあることなどから、長期滞在向きだと思う。道幅が広く、特に川沿いは歩道があるので徒歩で動きやすい。 レンタサイクルはあるけど、使っている人はまったく見なかった。 そのかわり、馬車が多数走っていて、利用している人が多い。馬車と車が交じり合うと車のスピードが緩やかになるから、それもあって道が渡りやすい^^ ↓カウントダウン式の信号。 信号機に赤/青になるまでの時間のカウントダウンがついているのは梅田駅前などで見慣れてるから私には当たり前の光景だったが、東京出身の同行者はやたらと珍しがっていた。 タクシーはカイロと同じ白黒タイプ。タクシー、馬車、フルーカ(船)、いずれも料金交渉が必要。 乗り合いバスもあるが、あれは旅行者にはちょっとムリだと思った。 ドア開けっ放しのワゴン車が街中をぐるぐる巡回していて、そこに飛び乗ったり飛び降りたり。難易度が高すぎて、地元民でないと乗りこなせそうに無い。 ↓夜のスークは色とりどり、きらびやか。 人ごみの感じと、商品の積み上げ方がヴェネツィアに似ている。 途中で広場があって、そこにオープンカフェがあるところも。 地元の人が利用するような野菜や肉のお店と、観光客用にスカーフやアラバスター、パピルスなんかを売っている店がごっちゃになっている。 ハーン・ハリーリほど人はいないが、規模はかなり大きく、どこまで歩いても店が途切れない。スークを抜けた先にルクソール神殿が忽然と姿を現すのも凄い。人の生活と遺跡が密着している感じだ。 ルクソールは、さすが観光都市だけあってインターネットカフェが充実していた。ホテル内にもあったし、街中にも看板が。 ポッポ街(えらいローカルな喩えだが…)みたいな、ちっちゃなアーケード型のスークの二階が丸ごとインターネットカフェになっていて、時間10ポンドくらいで使わせてくれる。日本語環境があるかどうかは確かめていないが、英語環境はあった。長期滞在でメールのチェックを、なんて時には便利だろう。 この町の唯一の難点は、もしかすると、対岸の焼畑の煙かもしれない。 ルクソール周辺の畑ではサトウキビを作っているのだが、収穫後なのか、余った葉っぱでも焼いているのか、定期的に煙が町まで流れてくる。 ↓ルクソール西岸からの煙。これが目にしみる… 砂塵もあるのだろう。ルクソールの西岸は川に近い耕地を抜ければ砂漠だが、焼畑の煙が流れてくるということは、同じ風に乗って砂漠の砂も飛んでくる。 夕方になると放水車が出て道に水を蒔いていたが、まさに「焼け石に水」。 あっという間に乾いてしまって、あんまり砂っぽさは改善されない。 コンタクトの人は目薬を持ち歩かないと辛い思いをすることになる。 この町で本屋さんに行ったら、死ぬほど買い物をしたくなった。 さすが本場だ、めっちゃほしい! 日本語は少ないが、英語のものは多数あり、神殿の詳細な断面図などもポンと置いてある。オム・セティの本があったのもびっくりした。日本じゃマイナーすぎて彼女専門の本なんて見たことないよ…! 専門書でなくとも、「ファラオ着せ替え」だの「神様塗り絵」だの、すごろくっぽいもの、はさみで切って作るチェス駒など心くすぐるキケンなアイテムが多数。エジプトの本屋おそるべし。 そしてまた、本屋なのに値段交渉が発生して、値切りが出来るのも恐るべし(笑) 本屋によっては、窓際に積み上げた本がボロボロになっていたり、カバーが日焼けしたりしていて必ずしも状態はよくない。私はタイトルだけメモって帰ってきた。AMAZONあたりで取り扱いはないものか。 ●ルクソール博物館 ルクソールに滞在したなら、ここは是非いっとくべき。 ルクソール神殿やカルナック神殿で見つかった王たちの像ほか、状態のよい選りすぐりの逸品が集められている。最近できただけあって、展示も立派。分かりやすい。像の髪の毛の掘り込みが鬼のように細かいものが多数あって、よくこんなの作ったな… と、思う。 じっくりと楽しんで、だいたい二時間くらい。 写真撮影は禁止のはずだが、保存状態のいい像をじっくり眺めていたら警備員さんがすすーっと寄ってきて、「写真とりたい? 撮っていきなよ(チップくれたら見逃してくれるらしい)」と囁いて来た。 ●ミイラ博物館 温度管理や証明がきちんとしていて近代的な感じがするが、中はかなり狭い。興味ない人が行くと10分くらいで見終わってしまいそうだ。ま、疲れたときにクーラーに当たるためにでも…。 しかし、管理をしっかりしているだけあってミイラの保存状態はいい。 つい数日前に釣り上げたみたいな魚のミイラ、ヒヒとトキのトト神礼拝ミイラセット、巨大なワニのミイラ、ミイラづくりに使う薬品と道具一式など、面白いものが並んでいる。ミイラ好きは必見。いや、むしろ敢えてここをルクソールのかくれお勧めスポットとして推薦したい(笑) ↓ちなみに、入場チケットの写真は魚のミイラです。 ▲top |