―女神ハトホルの町―
【都市データ】
現代名/デンデラ Dendera
古代名/イウネト、タンテレ、テンティリス
anc. Iunet,Ta ntere,Tentyris /またはエネトテントレ
ギリシア語名/タンティラ
建造者/不明
建造・居住年/不明
居住人数/不明
規模/―
発見/建物が現存するため忘れられたことは無い
【来歴】
上エジプト第六ノモスの「州都」。
女神ハトホルの神殿を中心とする町だが、採石場を経て紅海へと到る交易路、ワディ・ハンママートの入り口近くにあることもあって、海外遠征の重要拠点でもあったと考えられる。
現存する神殿は最古の部分でも末期王朝時代とかなり新しい部類に入るが、この場所に古代よりハトホル神殿が繰り返し建てられてきた痕跡がある。エジプト王朝終焉後も長らく信仰を集め続け、柱や壁には、民間療法で薬として使うため削り取られた跡が多数残されている。
出典◆大英博物館 古代エジプト百科事典(1997)
マンミシはコプト語で「誕生の場所」をあらわす。神殿に対し垂直方向に向けて建てられ、神の子として誕生する王を祝う様子が浮き彫りとして表されている。豊作と王位の存続を願う儀式の場だったと考えられている。
【参考画像】
記念門前から見た全体像。
入り口付近 壁に削られた跡
南西部 「聖池」は現在は水がなく中に降りられる。
土中には水があるのか、多数のヤシが茂っている。
神殿周囲。門の周囲に、辛うじてかつての壁の跡が残っている。